表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/48

3度目の正直?




 理衣亜と、連絡先を交換してから、2日がたった。

 その間も勿論、理衣亜にメールは送れていないし、送られてもこない。



 その間にも理衣亜に、何て送ろうか色々考えた、本当に考え過ぎじゃないか、ってぐらいに考えたが、メールが出来なかった。



 本当に、何て送ればいいのか、分からなかった。

 結局俺は、理衣亜が俺の、連絡先を知りたいんだよと、言ったことから理衣亜が、何かしらメールを送ってくるだろうと思い、待ってみる事にしたが、一通も送られてくる気配もない。



 決して未練があるとかでは無いし、寂しいわけでもない、ただ悠里以外とメールが出来ると思って、ただ楽しみにしていただけ、本当にそれだけだ。



 それよりもだ。未だに黒木と山崎と連絡先を、交換出来ていないのが問題だ。

 遊ぶのは明日の土曜日の筈なのに、2人と全くと言っていいほど喋られていない。



 理由は当然、理衣亜が来て相変わらず、2人が逃げるから話せない。

 俺との約束はどこにいったんだと、思いたくなるほど、理衣亜がやって来る。メールは全く来ないのに。



 俺との約束の事を、理衣亜に聞いてみたが「昼休みに健人と連絡先を、交換した時に確認したら健人分かったって言ったよね? なら、もう来ても問題無いよね? お願い聞いてくれるんだよね?」と言われ、あの時の俺を、ぶん殴ってやりたくなったのは、言うまでもない。


 

 そんな事もあり、今日まで聞けなかったが、黒木と山崎の連絡先も知らない、話も出来ないでは明日、どうやっても遊べないから、今日の朝に理衣亜が来てから、昼休みは友達達と食べてくれとお願いをした。



 休み時間も友達達と話しててくれと、お願いしてみたけど何限目の後の休み時間? と言われた瞬間に昼休みだけお願いをした。



 当たり前だ、俺がお願いをする、当然理衣亜のお願いを聞くのも増えた、短い休み時間の為にそれは困る。犠牲は最小限に抑えた。

 


 4限目の授業も恙無く終わり、昼休みに俺は、また黒木と山崎のいる、隅っこに向かう。


 

「く、黒木、山崎少しだけ話しをしないか?」



 昼食を一緒に食べようと誘っても、これまで一緒に2人と食べたことが無い俺は、話だけをしないかと、遠慮気味に言ってみた。



「う、うん。話すのは全然大丈夫だよ、それより増田君もご飯一緒に食べながら話そうよ」


「そ、そうですぞ! ご飯を一緒に食べますぞ。そして連絡先も交換をしたいですぞ!」


「え!? い、いいのか!?」



 土曜日の事と連絡先交換の話をして、誰も来なさそうだなと思ったら、俺からご飯を誘おうと思っていたが、まさか2人から誘われ思わず驚く。



「当たり前だよ、早く食べよ!」


「そうですぞ!」


「わ、分かった! 弁当をとってくる」



 自分の席に弁当を取りに戻り、理衣亜の方を見てみると、問題無く友達と食べている。

 うん、今日こそ大丈夫だ、今日こそ一緒に食べられるはずだと、自分に言い聞かせながら、山崎と黒木のいる所に戻る。



「増田君その最近ごめんね」


「私もすみませんぞ」



 2人のいる隅っこに戻り、席に座ったらいきなり謝られた。

 まさか、一緒にご飯を食べようって言ったのは、社交辞令ってやつか、冗談だったのか!?



「な、何が?」



 何で謝るのか俺は、なんとか平静を装いつつ聞いてみることにした。

 これで一緒にご飯を食べられないとか、まさかの落とし穴すぎる。



「えっと、と、トイレにすぐ逃げたり?」


「お茶を買いに行って逃げたり本当に申し訳ありませんぞ」


「き、気にしてないから大丈夫だ! それより早くご飯食べないか!?」



 そっちか。取り敢えず胸を撫で下ろし、それだけ返事をした。社交辞令だったり、冗談だよと言われたら本気で立ち直れなかったところだ。

 2人は、そんな事を気にしていたんだな。あれはしょうがない、俺達見たいに隅っこにいる人間が、逃げないわけがない。



「う、うん。本当にごめんね? これからは絶対トイレとか、お茶を買いに行かないから! それでねご飯より先に、連絡先交換してもいい?」


「私も本当に申し訳ありませんぞ……私も絶対に行きませんぞ! そして私も、是非連絡先お願いしますぞ」


「本当に気にしてないから大丈夫だ! 連絡先の交換の仕方が、俺はまだ分からないから、教えてくれないか?」



 山崎と黒木に、連絡先の交換の仕方を教わりながら、覚えつつ何事も無く、連絡先の交換が出来た。

 連絡先を交換するのがこんなに大変とか、予想外過ぎた。約1週間ないと2人と、連絡先の交換も出来ないとか誰が思うんだ。



「そう言えば、土曜日はどうするんだ?」


「あっ、それなんだけどね、僕はゲームセンターに行きたくて、黒木君は、カラオケに行きたいみたいなんだ、だからみんなが、それぞれ好きな所に一緒に行こうかなって」


「やはり友達は、お互いの好きなところを知ってこそですぞ! なので増田殿の、好きな所にも行きますぞ!」



 今、聞き捨てならない、セリフが聞こえたのは気のせいか、聞き間違いか、今友達って言われたのか!?



「土曜日はそれで大丈夫。 俺も考えとく! それより友達なのか!?」


「え? えっと友達と思ってたんだけど……」


「違いましたぞ?」


「い、いや、そうだな。友達だよな!」



 友達と言われたことが、嬉しかった俺は、聞き間違いかと思い、聞いてみたが気のせいでも、聞き間違いでもなかったみたいだ。



 明日の俺は生きてるんだろうか? いや生きていてくれないと、明日遊べなくなるから、生きていて欲しいが、連絡先を交換出来たり友達が出来たりと、いい事ありすぎるだろ。



「そ、そうですぞ! 楽し……わ、わわ私少しご飯が足りないようなので、購買に行きたいですぞ!」


「ぼ、ぼぼ僕は最近、た、たた食べ過ぎ見たいなんだ! お腹がこんなになっちゃって。ちょっと、うう運動してきてもいいかな!?」


「え、いや、明日の話しはどう……」



 俺が言葉を言うより早く2人が、弁当を持ちながら教室を出て行った。山崎は、お腹がやばいから運動じゃなかったのかかよ、何で弁当まで持っていくんだ。トイレでもお茶でも無いけど。



 少しの間、そんな事を考えていたら、後ろから声をかけられた。



「明日は親睦会何だけど、君が来ないから早川さんも来ないみたいなんだ。何で来ないのかな?」



 勿論、相手は今井君とその後ろには、今井君の取り巻きの女子2人。

 俺が来ないから理衣亜が、来ないみたいなんだって、どういう事だ。奇跡の瞬間が台無しだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ