表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウチのPT@0  作者: ららら
4章 不穏な影
81/84

天才と凡人と

視点コロコロ変わってすみません。

行数多めに空いてる部分が別人に変更となっています。

「なあ、マイ……」

別れてから少しするとサファイアさんが私に話しかけてきた。

「なんですかぁ?」

「……なぜショウたちの事を……あんなに心配してたんだ?」

「あー……。それですかぁ」

えー……そんなにおかしかった?

「……あいつらだぞ?私たちが心配しなくてもなんとかするだろうに」

「おおう……。サファイアさんも言いますねぇ」


「……普段の二人ならそうなんですけどぉ」

実際サファイアさんの言う通り、あの二人なら大抵の事はなんとかしてしまう……はず。

キャラのレベル、ゲームの知識、プレイヤースキル……ゲーム内の『強さ』は私たちより上だから。

……普段の二人ならの話しだけど。

「だって……あの二人さっき雰囲気悪かったじゃないですかぁ」

「ああ……確かに」

ショウさんがミスをした……って自分で言っていたけど本当の理由は私には分からない。

「あんなギスギスした二人見た事無かったから……どうかなって」

あの二人の仲違いなんて初めて見た。

なんやかんや言ってるけど……根っこの部分ではお人好しの似た者同士。

そんな二人だから、ケンカなんてしないと思ってたけど……。


「……随分とあの二人を気にかけるんだな。正直意外だったぞ」

「ん?んー……」

……意外って失礼な気がするんですけど。

まあ、それは置いといて……気がかりなのはあの二人だけじゃなかったり。

「なんていうかですねぇ……。あの二人が仲悪いとするじゃないですかぁ」

「……ああ。それで?」

「ミイちゃんが……こう……ね?」

「……納得した」

三人しかいないのに二人が険悪ムードだと……板挟みのミイちゃんが過労死しちゃう。

「……だから三人を辞めさせたかったのか」

「そですよぉ。でも、なんか……機嫌良くなったぽいから……いいかなあって」

休憩明けから少しだけ戻った感じがした。

……まだまだ普段通りではない気がするけどね。




 今回『挑発』を使わなかった理由。

……今回は弾除けが二人もいるから。

ただの弾除けではない。無限蘇生してくれる最高のゾンビ盾だ。

あいつらのターゲットを取るより、囮にして俺も攻撃参加した方が有意義である。


ボスの攻撃を横に飛んでなんとか回避する。

その隙を付きタツが背後から切りつける。

……集中しろ。集中しろ。集中しろ。

あの避けかただと反撃に転じれない。

必要以上に大きなモーションだと硬直時間が大きすぎる。

リスクを背負ってでも最小限の動きを意しろ。

……目の前の男はそうしているのだから。




『凄い』

それが私の素直な感想。

こう表現するしか出来ない。

「右!!」

「ああ!!」

私たちの時とは違う。

指示……なんて呼べた物ではない。

ただ一言発するだけ。

それなのに……。

ショウさんとタツさんは常に他方向から攻撃している。

……最低限の言葉のやり取りだけで。

『回復が必要な時下がる』

そう言ってはいたけれど……戦闘が始まってまだ一度も私は回復していない。

……あの二人と私たちでは次元が違う。




 ……嘘だろ?

俺は最低限の回避で済むように意識して戦ってきた。

それなのに……。

タツは『攻撃を当てながら回避』していた。

敵はアサシンをベースにしてるだけあって、こちらの剣よりもリーチが短い。

それ故に、距離を図れば互いに攻撃をしてもこちらだけ攻撃は可能だ。

……そんな神業が出来るなら。


自分では届かない領域。

必死に食らい付いて……背中が見えたと思ったら凄まじい勢いで加速していく。

自分がこのクエで一つ進化をしたら……タツはそれ以上の進化をしている。


 ……それがなんだ。

タツに追い付けない?

そんな事自分が一番良く分かっている。

【ステルス】

……それでも足掻くと決めたから。

「おい、ショウ!!」

「分かってる!!

ボスの姿が消える。

……もはや俺とタツには見慣れた光景だ。

打ち合わせ通り指定のポジションで待ち構える。

集中しろ。『アレ』を見逃すな。

……静かだ。

一瞬が数分に……なんて言う漫画の主人公はこんな感覚なのかもしれない。

……画面の端で小さく血が飛び散る。

「「右だ!!」」

二人とも叫ぶと同時に攻撃へ対処する。

【十字切り】

不可視の状態から繰り出される一撃。

……その一撃をなんとかガードする事が出来た。


『ステルス』は透明になるスキルだ。

……そう、『透明』になるだけ。

別に攻撃が通過する訳でも無敵になる訳でもない。

「お前……こういうの考えんの昔から得意だよな」

「まーな」

事前に『まきびし』を周囲に仕掛けておく。

すると、ステルス状態でも踏んだ時のダメージエフェクトで大体の方向は掴める。

方向さえ分かれば、完全回避は無理でもガード位なら可能だ。

……タツは避ける気満々みたいだったが。


「ショウさん、回復は!?」

……今の『十字切り』で少しダメージ負ったか。

いや、この程度なら。

「あんがと、まだ大丈夫!!」

【ドレインソード】

今の俺にはこれがある。

緑色のオーラを纏わせ、剣で切りつける。

これの効果は……攻撃した相手からのHP吸収。

使用回数は多くは無いが、攻防一体の強力なスキルだ。


「ったく、しぶてえヤロウだな!!」

タツの口調が荒い……ゲームにかなりのめり込んでいる状態だ。

【ステルス】

「もう種が割れてんだよ、それは!!」

【十字切り】

ステルス状態からのアタック。

……それをタツは完全に回避した。

敵のHPもあとわずか。

もう俺の出る幕は無さそうだ。

「そろそろくたばれ!!」

タツの剣による猛攻。

あんな状態なのにスキルは温存され、使ってはいない。

相変わらずキレてんだか冷静なんだか分からんな……。

もう敵のHPバーが見えない。

次で終わり……あ!!

【くっ】

【またも敗れるとは……】

「あ!!おい、待て!!」

【後は……頼む……】

タツの攻撃……ではなくまきびし踏んで死にやがった。

……タツは消化不良だろうな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ