戦犯
6/20投稿しました。
昨日見てくれた方ご迷惑をおかけしました。
「お帰りー」
「ただいまー」
熟年夫婦のような気だるげな挨拶を交わす俺とタツ。
クエスト『白銀の鮮血』は無事達成となった。
……俺が死んだけど。
いや、いいんだけどね別に。
貰える金や経験値が少し減るだけだから。
だからさ……。
「し、ショウさん……ごめんなさい!!」
そんなに謝らんでもいいんだよ……。
スキル『マジックシールド』
対象のプレイヤーの前に一定時間盾を作り出すスキル。
……この『一定時間』が問題だ。
早すぎると攻撃されないまま時間が過ぎ、遅すぎると攻撃を受けた後に発動してしまう。
理論上は、攻撃を受ける直前で発動させるのが一番無駄が無い……が、そんなもの机上の空論である。
『離れたプレイヤーに攻撃が着弾する寸前にボタンを押してからラグがある盾で防ぐ』
こんな芸当俺はおろか、タツでも成功率十割は厳しいと思う。
……だからサラの『マジックシールド』のせいで死んでも俺やタツは責められないって。
「だ……だって……私……のせいで……」
『マジックシールド』の習得には俺もタツも否定的だった。
理由の一つはさっき言ったスキルの難しさ。
そしてもう一つは……サラの性格。
絶対こうなるって思ってたもん。
……あまりこんな事言いたくないが、回復のミスで死ぬならミイとサラ二人のせいである。
だけどこの場合は、明らかに個人のせいな訳で……。
「別に怒ったりしてないし……そもそもお前いなかったら全滅だったぞ」
たぶん熊一匹だけ倒してゲームオーバーだろうなあ。
「ショウなんて死ぬのが仕事なんだからいいんだよ」
……そうだけど何気に酷いな。
「そですよぉ……ポックリ死んだショウさんが悪いって思いましょ?」
……それでいいけどお前も酷いな。
「気にしすぎだっての。ショウには『ごめ』『ドンマイ』ぐらい軽くていいから」
「あーうん……それでいいからな?」
まあ、タツの言う通りそれ位軽くていい。
野良のギスギスじゃない……折角集まった身内PTなのだから。
「あ……はい……」
分かって貰えた……かな?
もしかして画面の向こう側で泣いてたりしないだろうな……。
「はい、戦犯は俺!!死亡理由は柔かったから!!これで反省会終わり!!」
「あ……ショウ……さん」
これでいい。
実際ヒーラーが追い付けないレベルでダメージ受けるとか壁の役割果たしてないしな。
「さ、戦犯決まったし早く装備作りに行くぞ」
『戦犯なんかじゃないよ』とか一人ぐらい言ってくれてもさあ……。
……タツはさっさと新装備の性能見たいんだろうな。
「どんな装備が出来るんでしょうねぇ」
「そうだな……アイス……ブレードとかか?」
「サファイアさんのそれ、なんか……殺人強盗されそうな剣ですよ……」
マイは無駄に知識が広い……。
いや、そのネタ分かるならこのゲームもネットで検索しろよ。
「殺……?う、うん?意味がよく……」
ほら、付いてこれない人が困ってる。
「えー……。ショウさんタツさんなら分かりますよね?」
「分かるけどよ……ミイ、お前の姉本当に高校生か?」
……ネタが古いよなあ。
いや、分かる俺たちもどうかと思うけど。
「……マイちゃ……ううん、お母さん……ついにばれちゃったね」
「ちょっと!!それっぽいからやめて!!」
くだらない話しをだべりながら鍛冶屋で装備を見ているが……案の定足りない。
まあ、一回じゃ無理か。
素材量から見るに後二、三回はクエに行く必要がある。
……きついなあ。
作れる装備はどれも優秀なのだが……実質こっちは強化無しであのクエ連戦か。
多少の誤差はあっても全員、素材の数はほぼ同じ。
一人が作れなければ全員作れない。
……まあ、必要素材が見れて助かったと思おう。
ここにいてもしょうがない……クエスト周回に戻……。
「ねえねえ、ちょっと思ったんですけど!!」
ちょっと思わないで欲しい。
マイの考えは大抵録でもないのだから。
「皆装備作れないですよね?」
「まあ……だろうな」
「一人無理なら皆無理だろうよ」
「素材をショウさんに集めるのどうです?」
……ん?
「あん?」
「だ、か、ら……私たちのアイテムショウさんに渡すんですよ!!それで何個か防具作れるじゃないですか」
……まあ確かに。
このPT全体で考えれば、単純に個人の八倍所持している事になる。
なるんだけど……素材出す人は……。
「マイにしては珍しく良い案だな!!」
「サファイアさーん、珍しくってなんですかぁ?」
え……?
「マイちゃんにしては珍しく良い案ですね」
「ミイちゃーん、珍しくってなんですかぁ?」
「ええと……マイさんにしては珍しく良い案っスね」
「ロロさーん、嫌なら無理に乗らなくてもいいんですよぉ?」
「え……えっと……普通に良い案ですね?」
「うわーっ!!サラちゃん良い子!!大好き!!」
【良いと思います】
「ほらっ!!カスミちゃんもこう言ってます!!」
……。
「後はタツさんです!!ケチケチしちゃダメですよぉ」
「……別にお前らが良いなら良いんだけどよ」
「はい、満場一致です!!ショウさん欲しい素材言ってくださいよぉ」
……前も思ったが……ネットの人間を信用し過ぎじゃないか?
素材持ち逃げしてここから消えたらどうするんだろう。
「ほーらー……早く教えてくださいよぉ」
……ま、信用されてる……と思うかね。
「……『マジックシールド』?これ覚えたいのか?」
「んー……これは便利だけど……あ、ネットでも見たか?」
「……そっか。それじゃあ試しに挑戦してみ?」
「おい、ショウ!!」
「んー……。まあ、何事も挑戦よ」
足手纏いになりたくなかった。
やっと見つけた『居場所』だから。
だから少しでも役に立ちたくて……。
「……それじゃあ、一つだけ」
「失敗しても気にすんなよ」
しまった、二重投稿してしまった!!
削除しよう→コンテスト、出版、著作権違反等以外では削除しないでください。
よし、本文だけでも消そう→本文には○○文字以上必要です。
……僕にはどうすればいいのか分かりませんでした。
いや、ほんとおかしな事になってすみませんでした。




