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ウチのPT@0  作者: ららら
3章 ギルド結成
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反撃開始

「いらねーんだよ!!こういう無駄な無敵時間」

いつまでたっても放たれない必殺技らしき物にタツさんは怒り心頭の御様子。

……なんかタツさん余裕無いなあ。

「良いじゃないか、少しくらい。派手な演出で飽きないだろう?」

「そですよぉ。せっかくド派手のエフェクトなんですからぁ」

「うぜーんだよ、こういう『頑張って作ったから見てください』的なの。こんなに時間かかるならSEだけのがマシだ!!」

……それだとファミリーな時代に逆戻りしちゃう。

絶対ムービーとかスキップするタイプだこれ。

「そもそも普段なら許せるがな……」

ん?他にも理由があるの?

「ショウやサラ向こうで今も戦ってんだぞ」

あー……だから機嫌悪かったのか。


 私たちの目的はこのボスを倒す事……では無い。

『なるべく早くボスを倒して戻る事』だ。

一見害は無い行動のように見えても、あっちの二人は追い込まれてるかもしれない。

そう考えると迷惑かなー。

「っ!!お前ら!!晴れるぞ!!」

吹雪が晴れ、大きな氷の結晶が見えてくる。

その中には……犬?いや、狼かな。

その狼が今にも氷を突き破って出てきそうだ。

咄嗟に『フレイムバースト』の準備に入る。

「マイ、範囲を……」

「やってますよー」

タツさんも言った後に気づいたのかな。

私を確認して途中で止めた気がする。


 タツさんさすがだなあ。

皆が氷の中の狼に注目してる中、真っ先にボスに斬りかかりに行った。

戦隊モノの悪役でもこういうの待つのにね。

……あ、皆が出遅れて殴りに行った。

「すまない、出遅れた!!」

絶対サファイアさん悪くないでしょ……。

普通は見るってアレ。

……氷を突き破り狼が出てくる。

出て来た狼は天を仰ぎ遠吠えを……。

【フレイムバースト】


 ベストタイミングで私の魔法は炸裂した。

狼の鳴き声は爆音にかき消され、狼さんの登場シーンは台無し。

……これじゃあタツさんの事言えないなぁ。

「……ちっ、効いてねえか!!」

効いてない?私は狼のHPバーを見てみる。

……ほんのちょっとだけ減っている。

「あー……。タツさんこれって」

「狼無視しろ!!これたぶん倒せないタイプだ!!」

ですよねー。ノーダメージならタイミングの問題かもと思ったけど……これじゃあねえ。

不意打ちは普通に当たって普通に耐えられた。

倒せないタイプのボスのお供かなぁ。


「なあ……一つ聞いて良いか?」

「あん?サファイアはなんか気づいたのか?」

「……こいつの名前『フェンリル』なんだが」

……やっぱ触れるよねそこ。

あのマメ知識はなんだったんだって感じだよね。

いや、別にロロさん悪く無いんだけど。

「別に氷使うって決まった訳じゃ……」

【コールドクロース】

ボスと狼が氷に包まれ、氷が消えると二人とも青白く発光している。

「……使いましたねー」

というかまさかの補助系かぁ。

「タツ!!この効果は?」

「知らん!!」

タツさんが知らないという事は……プレイヤー側のスキルじゃないのかな。

あの人それ系暗記してる人だもんね。

……このスキルなんだろう?氷のバリア?それとも攻撃時に……えっと……エンチャントとかそんな感じのスキル?


【ブリザードレイン】

強烈な吹雪が私たち全体を襲う。

強い攻撃だけど、フェンリル召喚以降新しい攻撃は使ってこないなぁ。

問題はそのフェンリルなんだけど……。

【スピードダウン】

黒い触手のような物がサファイアさんにヒットし、足が遅くなってしまう。

……んーなんて言うか。

「チマチマ地味だな!!さっきから!!」

ですよねー。タツさんの言う通り、派手に出た割にはやる事地味過ぎでしょ!!

ま、攻撃されるよりはマシですけど。

ただ問題なのは『コールドクロース』の効果が分からない事。

今の『スピードダウン』や他のスキルは知ってる物だったけれど……これだけが分からない。

『コールド』……冷たい?

『クロース』……クロース?

……なんだっけ。テーブルクロスのクロスでいいのかな。

冷たい……敷くもの?

うん、分からん!!

バリア的な何かでしょ、たぶん!!

……心なしかこちらが与えるダメージが減ってはきている……気がする。

英語なんか出来ないのに推理なんてするもんじゃないね!!

【フレアボール】


「分かった!!」

うわっと!!ビビった……。

「タツさん、大声やめてくださいよぉ。心臓に悪いです」

……分かったってのはもしかして。

「わりぃな……あのスキル効果が分かった」

「んー……?バリアでダメージ減るとかそんなんじゃないんですかぁ?」

「それだと半分当たりだ……たぶんだが……炎属性軽減だな」

炎軽減……言われてみればそれっぽいかも。

氷系のスキルなら説得力も高い。

「……タツはこんな状態で良く気づいたな。」

「マイの『フレアボール』が当たった時バーの減りがやたら低かったからな」

乱戦だったから全体的にダメージ減ってると勘違いしていた。

……他人の攻撃なのにタツさん良く見てる。

いや、これはマズイ。謎が解けても……。


「タツさーん、私どうすればいいですかぁ?」

「あん?どういう意味だ?」

「いや、ほら、私火と氷しか無いじゃないですか」

スキルが分かっても攻撃手段が無い。

他の皆と違って物理が死んでる私には属性しか攻撃方法が無い。

その属性も両方使えないとなると……。杖でペチペチ?

「いや、氷使えよ」

普通に返事がきた。……氷で氷に攻撃?

「いや、だって相手も氷じゃないですか……」

「氷ってお前……ああ、なるほど……」

あれ、なんだろう?私おかしかった……?

「マージがベースだから氷耐性無いんじゃねーの」


 ……そういえば相手は魔物じゃなくて人だった。

【フロストインパクト】

氷系のスキルが命中し……無事普通にダメージが通った。

イメージで氷効かない気がしてたけど……思い込みかぁ……。

うん、考えてみれば……私、別に火が得意だけど火に強くもないね。

別ゲームの思い込みだね。

氷属性に氷効かないと思ってたね。

……これなら倒せる!!……かな?


「し、ショウさん!!」

【ヒール】

「サンキュー!!……危なかった」

いや、マジで結構マズイ状態だ。

……そろそろ限界かもしれない。

ザコを処理しきれずに次の援軍が来てしまい……さらに防戦一方になりまた次の援軍が……。

悪循環。最悪のクソループ。

やっぱこの人数きつかったか?

ボイチャを二組で分けてあるためあっちの様子が分からない。

いや、一つだけ分かっている事が……。

あっちで死人が出ている。

……自分のゲーム内の画面で分かるのはこれだけ。

ボスのHPが出ない以上予測も出来ない。

ボスが最後に自爆技で一人相討ちの可能性もあれば……普通にピンチになっている可能性もある。


「……ごめんなさい、ショウさん」

何に対しての『ごめん』なのだろう。

「……たぶん、このままだと回復が追い付かないです」

……野良メンツだったら俺はとっくに落ちている。

サラだからここまで持つことが出来た。

「……回復ありがとな、サラ」

それに……。

【十字切り】

カスミが俺の近くの敵をまとめて斬りつける。

おそらくPT最速のカスミが突出して戻ってきてくれたのだろう。

犠牲は一人……最善とは言えないかもしれない。

けれど許容範囲だ。もともと犠牲無しで作戦を組んではいない。

「さて……反撃開始といきますか!!」

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