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ウチのPT@0  作者: ららら
3章 ギルド結成
42/84

†Sweet Magician†

「……なんか殺風景ですね」

ボソッとミイが呟く。

実際、ギルド内には何も無い。

でかい部屋に机が一個。それだけ。

「しゃーねえだろ。家具揃える時間無かったんだし」

「はあ。……え?」

「あん?何かおかしい事でも言ったか?」

「ここって家具飾れるんですか?」

「自由に色々弄れるぞ。検索すれば別ギルドの写真が出てくるんじゃないか?」

「……ちょっと見てきます!!」

「あ、ミイちゃーん。私もー」

二人はSNSあたりで探しているのだろうか。

マイクを放しているみたいだが、『カワイー』だの『これいい』だのが少しだけ聞こえてくる。


「帰ってこねーな」

まだ数分だし、さすがにタツはせっかちすぎると思う。

「ところで今日は何に行くんだ?」

小さくため息をついた後タツが口を開く。

「……家具の素材探しになるだろうな。……あの様子だと」

何かに驚いたのかサファイアは少し間を空けた。

「……タツはどうかしたのか?」

「いや、なんでだよ!!」

「『なんで』って……なあ?」

「確かに意外っスね」

「は?ロロまで?」

「……実は偽者なんじゃないッスか?」

「ゲーム内じゃ顔見えないからな……」

「……俺のどこがおかしいんだよ」

ボロクソだな。まあ、理由分かるけどさ。

「普段なら『そんなもの作っても意味ねぇ!!』とか『作るだけ無駄だ!!』とか言うだろうの」

「テメェら俺をなんだと……」

実際には言うまではしないと思う。

心の中では確実に言ってるだろうけども。


「ごめんなさい、お待たせしました」

「もっどりましたよー」

二人がようやく帰ってきたか。

……十分ぐらいか?そこそこ時間かかったな。

「あ、凄いの見つけましたよ!!これこれ!!」

マイがそう言うとPT全員に一つのチャットが送られてきた。

【†Sweet Magician†】

「なんだこれは?ギルド名なのか?」

「サファイアさん当たり!!これ検索してみてくださいよ!!凄いんですから!!」

……正直名前だけで予測はついてしまう。

ついてしまうがやる事も無し、これを検索してみる。

……うん。予測の倍ぐらい酷かったわ。


 あっさり出てきたギルドの自作ホームページ。

中を見てみるとギルドの内装が載っているのだが……凄いなこれ。

床も壁も一面ピンクまみれ。

そして可愛らしいソファーの上には大量の巨大なぬいぐるみが敷き詰められている。

……正直ここまでよく用意したと感心する。

家具関係は製作にそれなりに素材が必要だ。

これだけの量を作るには、俺たちが今からひっきりなしに狩りに行ったとしても一日では不可能だろう。


「ね!!いいですよね、これ!!」

同意を求められても困る。

「はい!!凄くカワイイです!!」

……まあ、サラはそっち側か。

ただサファイアやカスミはクールっぽいから賛同はしな……。

「ああ!!これは素晴らしいな!!」

【こんなギルドにしたいです】

マジかよ。

カスミはよく分からんけど、サファイアってそんなキャラなのか。

部屋に何も無いさばさばしたイメージだったが……今のキャラはロールなのか?


「ほーら、五人集まりましたよ!!」

「いや、三人は反対だし……」

「……さっき多数決で決めましたよね?」

こいつ根に持ってやがった。

「……別にぬいぐるみどれだけ置いてもいいんだけどよ」

「え?それなら決まりじゃないですか」

「素材集めがだるいんだよ……」

タツが半ば諦めモードでそう呟いた。


「どれくらい必要なんですかぁ?」

「そこのカウンターのお姉さんに話しかけてみろ」

そう言われるとマイはギルドの案内人に話しかける。

「はいはい。えっと……項目いっぱいありますねぇ」

「ギルド内から設置物変更選んでみ」

「ふむふむ」

「それで新規製作」

「おおー!!これで色々作れ……無い!!」

「ん?どっちなんだ?」

「素材が足らないんですよ!!ちょっと、サファイアさん試してください!!」

「よし、分かった」

今度はサファイアが向かうが……。結果は見えている。

「んーと。……私も全然足らないな」

「ありゃりゃ。サファイアさんもですかぁ……」

「……とにかく全員で確認して補い合えばある程度作れるのでは?」

「それだ!!ミイちゃんさすが!!頭良い!!さ、皆で確認して……」

「無理だ」

タツがバッサリと切った。


「むー。タツさんノリ悪いですねぇ」

「だって全員足しても無理なんだよ……」

「……分からないじゃ無いですかぁ」

……分かるんだよ、こればっかりは。

「……殆ど同じクエ行ってるんだから在庫もほぼほぼ同じだろ……」

「あー……」

集まるまでの時間に多少の差異はあるが、ここにいる全員が八人で行動している時間の方が長くなっている。

ドロップに運も絡んでくるが、自分の倉庫を見ればだいたいPTメンツの在庫も見えてくる。

「……しかも、装備整えるのに素材と金使ったろ」

完全に『ドラゴン』を目標にして稼ぎをしてきたのだ。

目標をギリギリ突破した今、満足な蓄えがあるはずもなく……。

「……なんかクエスト行きましょうか」

……ようやく分かってくれたみたいだ、


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