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ウチのPT@0  作者: ららら
2章 ボクたちのこれから
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ドラゴン

【西の平原にドラゴンが住み着いたらしい】

【残念ながら今動ける人材が不足しているのだ】

【ドラゴンを討伐できれば君たちは初心者卒業と認め】

【ギルドの立ち上げを許可しよう】

【この国の平和は君たちにかかっているぞ!!】


「……なんで初心者にこの国の平和を任せるんでしょうね」

全くだ。ゲームの国は人材不足し過ぎだよなあ。

そもそも、人がいないところにドラゴンが住み着いてだからなんだというのか。

「つーか、ドラゴンこそ勇者の出番じゃねえのか」

「まあ、いても役に立たないでしょうねぇ」

「そりゃそうだな」

タツもマイも勇者への評価が散々だな。

……うん。思い返すと仕方がないや。

マジで役に立たなかったから。


 ドラゴンまでの道中は雑魚敵が一切出てこない。

ドラゴンのせいで下級のマモノが住みかを追われ生態系が狂っている……という設定らしい。

なんにせよボス一体に集中出来るなら、俺たちのとってはラッキーだ。

鬼畜難易度にした運営のせめてもの良心……とかネットでは言われてる。


 遂にドラゴンの住みか手前の橋までたどり着く。

ここから川を渡った先にドラゴンが堂々と寝ているらしい。

「……ここでこの前みたいにハメ技出来ないんですかぁ?」

「だから飛ぶんだっての……」

「あう。」

そもそもこっちが逃げたら、あいつは射程無限のブレスを撃ってくるらしい。

『ピンチだから一旦逃げよう!!』が出来ない。

逃げられないとか、どこの大魔王だよまったく……。


 ピクニック真っ盛り!!

みたいな見渡す限り芝生しかない場所。

その中心でドラゴンが眠りについている。

物音を立てないよう静かにーーなんて必要ない。

基本的に殴らなければ起きないのだから。


【挑発】

【防御の陣】

【攻撃の陣】

【魔法剣】

【猛毒付与】


 ドラゴンが寝ている今のうちにバフ系をかけまくる。

「よし、これでいい。……作戦忘れんなよ!!」

準備が出来たこのPTは、タツの合図で一斉に攻撃にかかる。


「ドラゴンには最初、遠距離攻撃は使うなよ」

「んん?何故だ?」

「ドラゴンが飛ぶまでスキルを温存したいんだ。飛んでる時に遠距離スキル切れだと攻撃手段無くなるからな」

「……タツさん、私は……?」

「マイはなるべく炎だけ使え。水は飛んでからぶっぱなせ!!」


【ファイヤーボール】

全員の一斉攻撃でドラゴンを叩き起こす。

……分かっちゃいたけど全然体力が減らない。

温存していると言ってもこれは酷い。

「ギャアアアアア!!!」

睡眠の邪魔をされたドラゴンが敵を見つけ戦闘体勢に入る。

大きく広げられた雄大な翼。

鉄を貫く牙と全てを焼き払う炎を宿した口。

大地の如く力強さを感じる四本の足。

強靭な鱗に纏われ、この世界であった誰よりも巨大な体。

ーードラゴンがあらわれた。


 ドラゴンのパンチーーだか前蹴りだかよく分からない攻撃をガードする。

……やはり一撃の重さが違う。

装備を一新して、陣まで受けているのにかなりのダメージを受ける。

おそらく、これが一番基本の攻撃ーー。

格ゲーで言う弱パンチのような扱いなはず。

【ヒール】

まあ、この程度なら回復を貰えれば凌ぎきれる。

……この程度の攻撃が続いてくれたのならだ。

【ポイズンファング】

狙いを付け、その長い首から繰り出される噛みつき攻撃。しかも毒のおまけ付きだ。

……やはりスキルは火力が跳ね上がる。

今までの攻撃は『通常攻撃にしては強い』レベルだ。

これを纏めてくらうとあっさり死亡になりかねない。

【ヒール】

【キュア】

……どうやらその心配は不要みたいだ。

ミイが体力を回復する『ヒール』を。

サラが毒を回復する『キュア』を。

事前に打ち合わせしていた通りではあるが、ウチのPTのヒーラー二人は問題無く機能している。


 山賊の時とは違い『挑発』はしっかりと機能して、ヘイトはちゃんと稼げている。

ドラゴンの尻尾による叩きつけ。

これもしっかりガードした……。俺だけは。

「しまった!!」

サファイアが攻撃に巻き込まれ、ダメージを受ける。

【ヒール】

【ヒール】

ミイがサファイアを、サラが俺を。

それぞれの回復が傷を癒し体力を戻す。

これも事前に決めていた。二人が同時にダメージを受けたらサラが俺、ミイが他の誰か。

それ以上の人数が被弾したなら声を出して要相談。

「すまない、油断した!!」

「サファイア、あんま無茶しなくて良いぞ!!どうしても巻き込まれちまうからな!!」

そう、標的は俺でも、図体がでかすぎて周囲に被害が出てしまう。

場所取りをして多少コントロールしてはいるが、どうにも難しい。


 ……ここまでは上手くいっている。

ただ、問題はここからだ。

ドラゴンが勢いよく飛翔し、大きく息を吸い込んだ。

飛行モードに移行し、ブレスの準備に入る。

ドラゴンの本気モード……。

「気合い入れろ!!ここからが本番だ!!」

タツの激。そう、本当の戦いはここからだ。


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