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ウチのPT@0  作者: ららら
2章 ボクたちのこれから
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城門突破

 作を練り陣形を整え仲間と協力する。

それがオンラインゲームによるプレイヤー側の一般的な戦いかただ。

……なんで敵の方がそれを使ってくるんだろう。


 基本的に後衛ポジションから潰すのが鉄則だ。

しかし、『高所』という地形によりうまく攻撃できない。

こちらのメンツは遠距離可能なキャラは二人。

したがって門の上の弓兵に攻撃出来るのはPTの内二人しかいない。

かといって地上の敵に一斉攻撃しても鎧を着た重歩兵だ、やはりこちらも時間がかかる。


【火遁の術】

【ファイヤーボール】

「おっと、やりましたよー」

マイとタツの炎攻めでようやく一体倒す。

……やはり体力が少ないといっても数発当てた程度では倒せない。

敵のレベルも高い……。もしかして結構な高難易度なクエなのか……?

【ヒール】

「っ……」

挑発で引き付けた地上の敵からのタコ殴り。

防御だけかと思ったが攻撃力もかなり高めだ。

防御に徹しているのに、回復がなければ長い時間は持たない。

「……これマズイんじゃないのか」

「やっぱりそうですよね……」

タツやマイの言う通りマズイ。

マズイがどうしようもない。

たぶんこれが現状の戦力での最善の作だ。

誤算だったのは敵が想定よりも少し強かった事。

少し強かった為に弓兵を倒すのが遅れる。

少し強かった為に敵の攻撃が耐えきれない。

【光牙斬】

「!?」

突如後ろから光の斬撃のようなものが飛んでくる。

その出所不明の攻撃は敵に命中した……。どうやら敵の挟み撃ちではないようだ。

後ろを振り向くと仲間が立っていた。

ああ、うん……。完全に忘れてたわ。

時間経過により復帰してきた勇者様がそこにいた。


「これで終わりっ!!」

【ファイヤーボール】

マイの宣言通り火球は最後の弓兵を消滅させた。

残りの投石機……は倒せないから鎧五人か。

「マイ、『フレイムバースト』を使え!!」

「……大丈夫なんですか?まだ石きてますよ……」

「祈れ!!」

「ああもう!!」

弓が無くなったとはいえ、投石でキャンセルされる可能性は確かにある。

それでもここで単体系のスキルを消費させたくない。

【光牙斬】

勇者も今回は生きている。というか、遠距離ばかり繰り返している。

先程の猪突猛進はなんだったのだろうか。

相手をランダムに降り注ぐ投石だが、幸いにもマイに当たってはいない。

「いきますよ!!」

【フレイムバースト】

マイの詠唱が終わる。炎が破裂し五体の敵を包みこむ。

一体を倒し残り四体の体力を半分近く削った。


「んー……、やっぱり一撃じゃ無理ですねぇ」

「しゃーない、このままもう一発頼む」

「はーい」

「俺らは残りのやつ均等に叩くぞ!!」

削れたのはあくまでも半分『近く』だ。

少しでも叩いておかないと削りきれない。

「あの……、この勇者さんはなんで今回は死なないんですか」

サラの言い方が酷い。いや、言いたい事は分かるけども。

おそらく、急に接近戦を辞めた理由が気になるのだろう。

「たぶん……、敵のパラメーターを見て最適な攻撃をするんじゃないか?」

「……え?」

「あー……、つまりこいつらは魔法防御が低いから勇者は魔法攻撃ばかり使うと」

「はあ……」

「んで、さっきの斧持ちは物理に弱かったから突っ込んで討ち死にしたんだろ」

「……なるほど」

たぶんだが、相手とのステータスを比較しある程度は最適な攻撃を繰り出すように設計されているのだろう。

それでもたまには殴りかかる事から、完全に同じ行動では無いみたいだが。


【フレイムバースト】

二発目の魔法により投石機以外は全て葬りさった。

しかし一つ問題がある。

「この門いつ開くんだ?」

いや、マジで。

「向こうチームに人数割いた方が良かったんじゃないですか……?」

……マイの言う事も最もだ。ただ、人数分けした手前『そうだな!!』とは言いにくい。

こうしている間にも石は、雨のように降り注いでくる。

「……とりあえず門から離れるぞ」

石の射程外まで離れてから様子を見る事にした。


 ……数分が経過。未だに門は開かない。

向こうの応援に向かった方が良いのだろうか。

ボイチャをチームで分けてあるので、あっちの情報が入ってこない。

「なあ、ふと気になったのだが……。私たちは必要だったのか?」

「え?」

「あん?どういう意味だ?」

必要……?マイやタツと同じく俺も意味が分からない。

「あー……。なんて言うかだな……。私たちはこの砦の中のボスを倒すんだよな?」

「ああ」

何を今更。

「入り口を開ける為にミイ達は裏口から入ったよな?」

その通りだ。

「……そのまま裏口から全員でボスを倒せば良かったんじゃないか?」

辺りがシーンとなった。……気がした。

「え?いや、それは……ねえ?ほ、ほらタツさんやショウさんからも何か……」

……ド正論で返す言葉も無い。

そりゃそうだ。なんで侵入に成功してるのに、わざわざ入り口開ける必要があるんだ。

ログを確認すると『敵を引き付ける』のが正門組の役目と書いてある。

……別に内部から増援が来る訳でも無いし、引き付けの意味は本当に無かったかもしれない。

そもそも門開けて裏口組を迎撃に行くなら願ったりかなったりだ。

その隙に入ってしまえばいい。

……まあ、そこまで高度なシステム用意出来なかったのだろうが。


【スイッチにより門が開きました】

ゴゴゴ、という音により目の前で門が開いた。

冷静に考えると、スイッチで開くとかどんな仕組みなんだろう。

電動でもあるまいし。

さて突入ーー。

「ミイちゃん!?」

出鼻を挫くマイの叫び声。

「ん?向こうで何かあったか?」

嫌な予感がして、パーティーメンバー一覧を見る。

……嫌な予感は当たってしまった。

「全滅したって……」

ミイ、ロロ、カスミの三人の文字が灰色になっていた。

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