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ウチのPT@0  作者: ららら
2章 ボクたちのこれから
24/84

新天地

1章のあらすじ

なかまがふえたよ



『炎のブレス一撃でPTが半壊した』

『毒の牙でタンクが瀕死になる』

『スキル使いきってもドラゴン生きてるw』

『離れても距離無視攻撃かよks』

『廃人以外お断りの糞wwww』

『ギルドぐらい作らせろや糞運営』

『【糞ドラゴン】ネト・ゲーpart186【糞運営】』


 メンテが開けて一時間が経過。

ネットの掲示板は阿鼻叫喚である。

理由はギルド作成のキーになっているクエストが高難易度過ぎるから。

クエスト内容は『ドラゴンの討伐』。

ドラゴンーー説明不要のファンタジー界の大御所。巨大な四足歩行のトカゲに羽の生えた姿と、このゲームでもお馴染みの姿で出迎えてくれるらしい。


「ショウ、これどうする……?」

タツとのボイチャ……ではなく普通に電話。

ゲーム内のマイクはオフにしてある。

とりあえず、今は自由行動にして新実装の町を個人で散策中。

町で準備をしてすぐにでもギルドを作成したかったのだが……そうはいかないらしい。

「どうって言われても……無理だろ」

ギルド受付のおねーさんに話しかけてみる。


こんにちは、あなたはギルド未加入ですね!!

ギルドに加入しますか?

→はい

 いいえ


どちらに加入しますか?

 碧薔薇ノ騎士団

 にゃんにゃんの集い

→やめる


 ギルドの選択肢が二つしかない……これはつまり、まだ二つのギルドしかドラゴンを討伐できていないのである。

日本鯖だけでもプレイヤーは何万人かはいるはず。

メンテ開け間もないとはいえ、十数人しかクリア不可能なクエ。運営が叩かれるのは当然かもしれない。


体力の指輪 トロルの心臓 3/57


鍛冶屋に寄って体力の指輪を作ってみた。

あの徹夜トロルマラソンのお陰で楽に作れる。

HP+30……悪くはないが、ドラゴンに挑むには気休め程度だろう。

実際に挑んだPTの動画を見ているが……今までのボスとは桁違いのレベルだ。

勝ち筋が全く見えてこない。

戦闘場所は何故かだだっ広い平原。おまけに飛行と遠距離ブレス。間違いなくトロルの時のようなハメは出来ない。

……大人しくレベル上げや装備集めか。

とりあえず集合メールを送り、目ぼしいクエストを探す事にした。


「あれ?ギルド作成じゃないんですかぁ?」

「無理。クリア出来ない」

「ええー……。やる前からそんな事……」

無理なものは無理だ。正直半分削れるかも怪しい。

「……どんなクエストなんですか?」

ああ、まだミイたちは知らなかったか。

「ドラゴン討伐」

「ドラゴン……ですか?」

「そ、でかくて火吐くお馴染みのドラゴン」

ミイはこれを聞き少し黙る。

ゲームに疎い……と言ってもさすがにドラゴンくらい知っているのだろう。

「……でも」

「ん?」

「でも……倒してる人いるんですよね?」

「……何組かだけな」

今日のミイは何故か引かない。

それほどギルドが作りたかったのだろうか。

理由はどうあれ、ここまで積極性を出してくれて少し嬉しく思う。

「その人たちと比べて何が足りないんですか?」

「足りないもの……?」

レベルやアイテム……それらも最前線組と比べると確かに足りないとは思う。

ただしそれらは致命的に劣っている訳ではない。

決定的に違うもの、それはーー

「人数だよ」


「人数……?八人のクエストですよね?」

「……ただの八人じゃない。数十人の中から選ばれた八人なんだよ」

「選ばれた……?」

ミイはポカーンとした顔をしている……のかなあ。

顔が見えない通話越しだから分からん。

「元々集まってた中から『ドラゴンに相性のいい八人』を選抜して戦ってるんだよ。あの手の大手は」

ギルドの『作成』にはドラゴン討伐が必要だ。

ただし、『加入』にはなんの条件も必要ない。

要は事前にギルド加入予定者を大人数集めておき、その中から倒せるメンバーを選抜したのだ。


 はっきり言ってウチのPTとドラゴンは相性が悪すぎる。

ドラゴンの『飛行』と『炎耐性』それが一番の理由。

『火遁の術』、『ファイヤーボール』、『フレイムバースト』と、現状ウチのPTの属性攻撃は炎に片寄っている。

かといって、物理攻撃では『飛行』のせいで思うようにダメージを与えられない。

……的な事を皆に説明した。これで分かってくれると嬉しい。


 人間と同程度の体格、炎のブレス、さすがに飛ぶ事は出来ないが、小型なドラゴンと読んでも差し支えない相手。

『レッドバジリスク』

基本的に攻撃などが酷似しておりドラゴンの前哨戦に相応しい。

「っ!!ブレスくるぞ!!」

レッドバジリスクが大きく息を吸い込む。

大技の予兆、次にくる攻撃はもちろんアレだ。

【フレイムブレス】

強力な炎の息がPT全員に襲いかかる。

ガードもヘイト操作も意味をなさない属性範囲攻撃。

しかし、すぐさまサラが詠唱を開始。

他の人間は攻撃に専念する。

【ヒールウィンドウ】

ブレスで受けたダメージがほぼ回復する。

【十字切り】

マイ、サラを抜かした六人のタコ殴りからの、カスミの技でトカゲは絶命した。

まあ、ドラゴンを諦めてから一時間はこいつを狩っているんだ、さすがに慣れてくる。


 レアドロップ『バジリスクの炎皮』を入手……出来なかった。

これが出たのはまだ三人だけ。なるべくなら全員分集めておきたい。

今、ドラゴン諦め組はレッドバジリスク狩りへと移行している。

この、『バジリスクの炎皮』が炎耐性を持つ『炎鎖のマント』になるからだ。


「あのー……ショウさん?」

「ん?」

「私、水系魔法取った方がいいんですか?」

……マイからの質問。どう答えよう。

まあ、聞いてくる理由は分かる。

ドラゴンやレッドバジリスクには、手持ちのスキルではイマイチダメージを与えられない。

実際にこのまま『炎鎖のマント』を揃えたところでドラゴンに勝てるか分からない。いや、勝てないだろう。

炎が防げたところで、こちらには決定打がない。

戦いが泥沼化した後、回復が尽きたこちらが負けると思う。

かといって、半端に複数の属性を取得するのもよろしくない。

取得できるスキルには限りがあるはずだし、スキルの振り直しも、このゲームでは可能かどうか分からない。

取り返しがつかない可能性のあるキャラ育成をただの一ボスの為だけに使わせたくはない。


「おーい、ショウさーん?」

「ん、ああ悪い。色々考えてた」

サイトを回るがやはりいい案は出ない。

「んー……。私が残りスキルポイント全部水魔法に振っても勝てないですかねえ?」

「たぶん勝てない……と思う」

「なんか煮え切らない答え……」

今ポイント全部使えば火と水が60:40くらいの威力が出せると思う。

ドラゴンの耐性を考慮すると30:80くらいになるはずだ。

ただしドラゴンを倒してる人間は水に100振って150の超火力で倒してるはず。

少し水に振っただけでは無いよりましの付け焼き刃レベルにしかならない。

これならーーん?

「まーたショウさん黙っちゃって」

掲示板に一つの動画サイトへのURLが貼られた。

「悪い、一旦休憩。」

投稿者名ーー碧薔薇ノ騎士団。

確か真っ先にギルドを作成したところだ。

「なんかありましたー?」

「ドラゴン討伐動画が上がった!!」

「ふぇ?」


あまり覚えなくてもいいHPの目安

体力の指輪+30

PTで一番HPが高いショウ HP200

PTで一番HPが低いマイ HP100


この小説で初めてステータスの数値が出た気がします。


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