表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

リア充爆発しろって死語っぽいけど叫ばせて!

作者: TITAN

衝動的に書きました。


河下水希先生の初恋限定を読んで書きたくなった感じです。何でも、いちご100%の続編がやるらしいですね……、


ひゃっほう!

 リア充爆発しろってのは、末永く爆発しろって意味であって、言葉通りに爆発しろという意味ではない……。


 だから、俺はこう思う。


 ――リア充は爆発四散しろ。


「よう、なに朝からぶつぶつ言ってんだよ?」


 朝っぱらからイチャイチャしてたカップルを電車で見たせいで、俺の青春ヘイト値が上がってしまったらしい。


「い、いや……。何でもない」


 おかげでクラスメイトから心配された。


 学年一モテる……この谷崎たにざきに。こいつはモテる。クラスの女子にはもちろん、他学年でさえこいつを訪ねてくるほどだ。


 地獄に落ちろ。

 てか、正直羨ま――。……くっ!


「おい、担任来たぞ」


「ああ……」


 連絡事は特になし、そのまま休み時間へと入った。


 そうすると、廊下に待ち伏せていた女子たちが押し寄せてくる。


「あ、あの、谷崎先輩いますか?」


「谷崎、時間あるかな?」


「ねぇ、ちょっとでいいから……」


 爆発してしまえ。


 というか、何で一人の男があんなにモテるんだ? 需要と供給曲線がねじ曲がってしまうじゃないか。


 いや、――嫉妬してるだけ、か……。


 谷崎を想うやつはたくさんいる。千早ちはやさんもその中の一人であるだけだ。


 ただ単に俺が千早さんを好きなだけで、それ以上でもそれ以下でもない。


 谷崎は万人受けするやつで、クラスのギャルは「今日ゲーセン寄んね?」とか、部活の後輩は「先輩は教えるのが上手で……優しいし……」だとか。


 その上、学級委員も務めているから、谷崎は谷崎でもう一人の学級委員――もちろん女子だ――に「今日の放課後先生に呼ばれたから、一緒に行こうか」なんて言ってやがる。


 じゃあ、千早さんは? というと、そもそも千早さんは引っ込み思案で、クラスでもあまり目立たない。


 基本一人で本を読んでて、伸ばした黒髪は三つ編みにして、一つに束ねられている。そして眼鏡。


 あああああああかわいいいいいい!


 ザ、文学少女。中学の頃に文学少女にハマった俺は、高校に入って千早さんを見たときには、すでに落ちていた。


 だが、強敵もいた。わかる通り、谷崎だ。


 しかし、谷崎がいる学生生活になってしまったが、谷崎が居なかったとしても、俺は千早さんに何か出来るわけでもないだろう。


 ただ単に、谷崎のせいにしているだけだ。逃げているだけだ。

 自分に自信がないだけで、谷崎は悪くない。


 千早さん千早さんで、谷崎に声を掛けるでもなく、横目で見つめている程度だ。それなら俺が行っても……、いやいや、何をばかなことを。


 つうか、何でこんなに女子が来るんだ……?

 何の気なしににスマホを見ると、『2月14日』と表示されている。


 あっ。バレンタインデーでしたか。そうですか。


 ――『貴方にとって、バレンタインデーとは?』


 頭の中でインタビューが流れる。それに答える俺。


 『平日です』


 ――『それは、チョコを貰ったことがないからでしょうか?』


 なんだとこのやろう。ち、ちちち、チョコなんて要らねえわ。あんなもんお菓子会社の策略で……。


 『……違います』


 ――『ですが、谷崎くんがチョコを手渡されるところを見ては、羨ましそうにしていますが?』


 なんだこのインタビューは! 俺の脳内でやってるくせに、俺を痛め付けて来やがる。やめだやめ。これ以上続けていたら発狂しちまう。


 はっ、もしや千早さんは、た、谷崎に渡すつもりなのか!? ぐうぅぅう、嫌だ、止めてくれ……。そんなとこ見たら立ち直れねえ……。


 あっ! 他クラスの女子が引いたところに、千早さんが谷崎に走り寄っている! 手には……チョコ!?


 終わった……。もうダメだ、立ち直れない。


 いや! 万が一と言うこともある。尾行つけてみよう!


 ついていくと、何と渡しているところに遭遇してしまった。どうすべきだ。とにかく、会話を聞いてみることにした。


「た、谷崎くん……、良かったら、受け取って……?」


「何このブス。うちの谷崎に近付かないでくんね?」


 おっと、ギャルの乱入! 谷崎はどう出るんだ――?


「おい、止めろよ。ごめんな千早さん。大丈夫?」


「は、はい。すみません、ありがと、……!?」


 何と、谷崎は千早さんの手を取る振りをして、チョコを奪い取った! な、何しやがる!


「なーんてね。何これ? 手作り? あはは、必死じゃん、千早さん。てめえみてえなブスから貰うわけねーだろ! はははっ!」


 ……谷崎は、こんなやつだったのか。もう、自分を抑えられる気がしない……。


「谷崎ィ! てめえ、千早さんを傷付けやがって、許さねえぞ」


 谷崎は運動部で、スポーツ万能。そんなやつに俺が勝てるわけがない。だが、やらなきゃ気が済まなかった。


「うおぉぉおおおお!」


 半乱狂で突っ込む。谷崎が一瞬硬直した。俺の叫び声にびびったのかも知れない。そこを見逃さなかった。


 みぞおちを思いっきり殴る。谷崎は白目を剥いて倒れた。


 はぁ、はぁ……。やった、勝ったぞ!


「ち、千早さん、大丈夫? ごめんね、谷崎に酷いこと言われてたの聞いちゃって。居ても立ってもいられなくなっちゃったんだ。立てる?」


 千早さんに右手を出すと、千早さんは俺の手に掴まってくれた。


「あ、ありがとう。あ、あの……良かったらこれ食べてくれる……? な、なんてっ。ごめん、他の人に渡そうとしたのに……。ごめん何でもないっ。捨てるから気にしないで」


「いいよ、貰うね。せっかくの手作りなのに、捨てちゃうの勿体ないよ。てか、……俺、千早さんのこと、好きなんだ……」


「えっ!? 本当? 私も……好き」


 こうして、俺は千早さんと付き合うことになった。谷崎は、俺なんかにやられたなんて言えないから、大人しくなってる。


 そこから俺の学生生活は薔薇色だ。それはもう毎日が楽しく――





























 ――なるんだろうな。


 今までのほとんど俺の妄想だし。さすが女性経験ゼロ。欲望が駄々漏れだよ。


 ギャル辺りから俺の妄想だ。


 谷崎は、千早さんからの「受け取って……?」という上目遣いにたじろぐこともせず(俺なら敬語になったり挙動不審と化す)、「ありがとね、千早さん」と相変わらずの爽やか笑顔を見せた。


 ホント、リア充は爆発四散すればいい。

谷崎はやはり俺の青春ラブコメは間違っているの葉山、千早さんは¥十億少女ビリオンガールの鹿の子ようなイメージです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ