表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いっしょにあそぼ  作者: ささやん
1/2

出会い

「いっしょにあそぼ」

ある日、友達を待っている俺に男の子が声をかけてきた。

男の子は大体、小学2年生くらい。

俺は暇つぶしに遊んでやるか、と思って

「あぁ、いいよ。」

と言った。

そして俺は男の子の名前を教えてもらった。

林田 げん

って言うんだって。

ついでに俺のも教えてあげた。

神田 ともや

カッコいいだろう?

なんて言ってるうちに、

げんは近くにあった公園の

ブランコで遊んでいた。

なぜか、周りには誰もいなかった。

ま、そうだよな。

だって、今は・・・、

夜の11時だし。

ん?

夜の11時って子供の寝る時間じゃないか?

げんは普通に遊んでいる。

俺は軽く身震いした。

いや、怖がってねぇからな?

ただ、寒気が・・・。

「ともやお兄ちゃん」

「ぅわぁあああ!!」

いつの間にか、げんが俺のそばに来ていた。

あまりにも突然すぎて驚いちまった。

驚いただけだから、うん、怖がってはねぇよ?

「・・・で、げんくん何かな?」

俺はニコッと笑った。

「いっしょにあそぼ」

げんはいきなり俺の手首をつかんだ。

「いってぇえええ!」

げんの握力は一体どうなってんだ?!

とてつもなくいってぇ!!

「げげげ、げんくん?!痛いんだけどぉ?!」

「いっしょにあそぼいっしょにあそぼ」

「わかったからぁ!!!はなせぇえええええ!」

手首が折れそう、いや、もげそう!!!

「あそぼあそぼあそぼあそぼあそぼあそぼあそぼあそぼ」

げんは狂ったかのように「あそぼ」を連発する。

正直言って、ウザい。

ウザすぎる。

「おい!ともや?」

うざいうざい、と思っていると俺の友達がやってきた。

「おう、助けてくれ!」

「はぁ?何言ってんだ、お前」

俺の友達はめんどくさそうに俺のところまできた。

「んで、何を助ければいいんだよ」

「この手を、この手を取って!」

俺は自分の手首を指差した。

・・・って、げんがいねぇ!!!!

なんでだ?!

さっきまでいたはず・・・。

「で、ともや、なにも手首についてませんけど?」

俺の友達は不思議そうな目で俺を見る。

「ああああ、誤解誤解!よし、遊びにいこ―!」

「あ、あぁ・・・。」

・・・そうだ、誤解だ。

あの男の子は幻覚だ。

うん、そう思うことにしよう。




「いっしょにあそぼ」

かすかに俺の耳にまたげんの声が聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ