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サークルθの事件簿  作者: サークルθ
斎藤君亜の探偵黙示録
3/18

THIRDCASE 作家逃走事件

この作品は斎藤君亜が書きました。

二件、立て続けに殺人が起きた我が町。

治安体制悪くねぇ?というぼやきはさておき……俺は何をしているのかというと……

「羽海野、小野宮先輩の分なに買った?」

「お菓子ですよ」

「だから、具体的になにを買った?」

「えっと、○枝、ガー○チョコにあとはキノコとタケノコの○ですね」

「あっ!俺、キノコ被ったわ!まあでも、あの先輩なら気にしないでいいか」

「そうですね」

さりげなく先輩を貶しつつ、俺たちはコンビニを出た。

そうこうするうちにサークル部室へ移動。

「ただいまです」

「お待たせ。って、小野宮先輩?」

部室のテーブルの上にはうつぶせの小野宮先輩……事件かっ!

「うぅー、掃除サボんないでよっ!」

なんてことは無く、ただの掃除疲れだそうだ。

「あっれぇー!?今週俺でしたっけ?かっしーな……じゃあ先輩、お詫びの品一品だけ買うんでそれでご勘弁を」

「じゃあ、堂島ロール!、堂島ロールがいいなぁ!」

「君亜先輩、ドンマイ」

「いやまあ、俺が悪いんだけどさ、こういうの軽々しくいうんじゃなかったわ」

復活したのはいいけど、なかなか入手の困難なものを……謀ったな!

「ラッキー、掃除って誰もいない時はやっとくもんだねぇ」

マジで、謀られたんじゃね?俺。

財布をチラッと見ると……五千円札一枚、中々際どいな。

まあ、考えても仕方がないから麦チョコでも食いますかね。

俺は冷蔵庫の奥の壁を引き、麦チョコを出した。

んっ?面倒な事をしてるなって?

はは。

こうでもしないと小野宮先輩が勝手に食べちゃうんだよっ!

最近俺の家に近くにあるコンビニ、麦チョコ売って無いんだよっ!結構希少なのっ!わかったか!?

「むっ、なんかすごく失礼な君亜の声が聞こえた気が……」

心読むなッ!甘党なクソ先輩っ!

「ちょ、仮にも私、女の子だよっ!そういうのにはもうちょっと気を使おうよ君亜!」

「だから、なんで地の文読んでんだよっ!アンタは!」

「先輩にそんな口のきき方っ!?」

「ああもうっ!ごめんなさいでした!」

「許そうっ!」

「許されたはずなのに……心なしか言葉の端端にとげが……」

「ドンマイっ!」

「おまえ、結構余裕だよねっ!」

「君亜、電話鳴ってるよ?」

「ああ、もう!わかりましたっ!わかったから少し静かにして下さいっ!」

俺は携帯にかかってきた電話に出る。

相手は後藤さんではなかった。

「あら、貴方が君亜くん?」

「そうですけど……どなたですか?」

「後藤の同僚よ」

「はあ」

「そっけないわね。まあいいわ、そのまま聞いてね」

「いいっすよ」

「今日、とある作家が失踪したわ。作家の家には奇妙な置手紙があって内容は

 

           しじっなきくわも

           くゃたいまにたう

           おあるですはしし

           ねあい、。わはご

           がとかもさいゆと

           いよらうがにめや

           ☆ろさかさいのだ


だったわけ。ああ、あとで写真送るわ」

「いえ、良いです。もう何処にいるかはわかりました」

「えっ!何処!」

「ハワイです」

「なんで?」

「簡単過ぎるでしょ?右から縦に呼んで行って下さい。それが答えです」

「ええっと、『もう仕事ヤダ私は夢の国ハワイに行きます。探さないで、もうかったるいからさじゃあとよろしくお願い☆』ふざけてんの?」

「そっちこそ!」

「お礼を払うから許してね?」

「つか、誰だっけか?」

「ひどい!?……まあ、いいやで、お礼は?」

「堂島ロール二本」

「それだけ?」

「それだけ」


その後、すぐに堂島ロールが来るのを横目で確認しても、小野宮先輩の胃袋に消えるのは言うまでも無かった。


さて、報告書を書くか


『今日は特に異常なし、小野宮先輩のせいで屋台の方に影響出るくらいだが……それはノーカン、平和な日を満喫できた。

以上だ』

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