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幕間

ⅩⅢ(サーティーン)が逃亡したとの事ですが、一体どうなさるおつもりですか?」


「耳が早いわね。ま、わたしの計画に支障はないんだし、放っておいても良いんじゃない?」


「……逃げ込んだのは『茨薔薇』だと聞いていますが?」


「あの百瀬百合花のお膝元、となれば余計に手出しは難しいでしょうね。プロトタイプはどうなってるの?」


「あれが逃亡の手助けをした可能性が挙げられています。上層部が元所長の復帰を検討しているらしいですし、所長代理としては立場が危ういのでは?」


「……ふうん、あの人がね。ま、所長代理としての役割は果たすでしょう。わたし―――黒月夜羽である以上はね」


「随分と楽観的ですね。貴女はもう少し自分本意で不安要素は可能な限り削りたがる人間だと思っていましたが」


「貴女がわたしの目になってくれるんだし、そこは頼りにしているわよ。ⅩⅢ(サーティーン)が茨薔薇に逃げ込んだのも恐らくは故意的なもの。わたしの計画に狂いが生じるような事はないと思うけれどね?」


「己のことは自分自身がよくご存知である、と。私としては仕事を全う出来ればそれで良いのですけれどね。百瀬との件が成立するのも時間の問題でしょうし、あとはアリカ様のお心次第というところまで進んでいるので」


「正当な後継者として……ね。無知も時には残酷だと思わない?」


「貴女がそれを言うとただの嫌味に聴こえてしまいますよ。まあ、この場には他の誰も居ませんが」


「とにかく、ⅩⅢ(サーティーン)についてはわたしに任せて貰うわ。上層部が騒ごうが結果どうなるかはもう決まっているわけだし。それに、アレがそのつもりだとすれば、近々動きがあるはずよ」


「それでは、私はその監視を。情報はあちら側に回してしまっても?」


「貴女の立場もあるし問題ないわよ。ただ、そうね……できるだけ勘付かれないように。ま、貴女の猫被りは相当なものだし、問題はないと思うけれどね」


「解りましたわ。この目で確かめるまでは確実ではありませんし、なんとかしてみます」

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