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兄様は平和に夢を見る。  作者: T138
邂逅編
55/373

手招く戦地

 ディアスを交えて過した充実した1週間から更に3日後、アデルにブラバドが声を掛けてきた。

「お前さんらに頼みたい依頼がある。」

「どんな話ですか?」

「北の戦地に派遣される神官団の輸送と護衛だ。」

「戦地ですか……状況はどんな感じなんですか?」

「最初の急襲で大分やられたらしいが、今は大分盛り返している。その内国境まで押し返す事は出来るだろうとの話だ。」

『最初の急襲で大分やられた』という部分にディアスが違和感を覚えてたそうだが、現実はそうなっているのだから仕方のない事なのだろう。アデル達には戦術も戦略もわからない。況して大貴族たちの水面下の思惑など分かろうはずもない。

「俺らに振るってことは……傭兵とか前線の仕事じゃないですよね?」

「ああ。後方支援の護衛だ。あと人員その他の輸送も含むから馬車も欲しい。」

「なるほど。どんな条件の依頼なんですか?」

「期間は2ヶ月だな。報酬はパーティに5000ゴルト。今までの依頼と比べると期間当たりの額は高いとは言えんが、前線でもないし、やたら経費がかさむ戦争中としてはまあ充分な所だろう。あとこれは国の依頼だから、きっちり成功させれば将来のお前ら身に返って来る可能性もある。それに護衛対象は神官だ。顔を売っておくのは悪い事ではないと思うぞ。」

「神殿ではなく国の依頼なんですか?」

「国の要請で神殿が神官を派遣するという形になっている。尤も窓口は神殿の司祭の様だがな。」

「なるほど。金額以外のメリットも見込めると……」

 このご時世、掃いて捨てるほどいるという冒険者だ。往々にして使い捨てられることもないとは言えない。しかしそこは人間同士の取引と付き合いだ。ディアスやナミ達から得られたものを考えれば、報酬額が総べてとは言えない。逆に一攫千金を狙う者や戦場での名声、ひいては新興の貴族家勃興を狙う者たちはここぞとばかりに最前線へと志願する。国家間戦争の折の活躍で正騎士として叙任され、大きな戦争後、新たな騎士家が興るというのは数こそ少ないものの、歴史を見ればそれほど珍しいわけではない。

「その代わり失敗は許されないがな。その辺も踏まえてお前らを推したい。やってくれるか?」

 十分な護衛能力があり、馬車が扱え且つ前線に執着しない。この条件で探せばこの店に依頼が来た時点でほぼ間違いなくアデル達に声が掛かるだろう。アデルとしてもそこまで言われれば断る理由はない。

「わかりました。」

「そうか。それじゃこれをレア神殿の司祭……渡すのは受付でもいいか。に渡せ。詳しい話が聞けるだろう。」

「わかりました。仕度してすぐに向かいます。」

「今日明日にでも出発ってわけでもないとは思うがな。まあ、早めに話を聞きに行ってくれ。」

 先ずは話を聞く所からというなら、全員で押しかける必要もないだろうと、アデルはネージュたちに説明しながら朝食を口に掻きこむと、身支度を整えて出掛けた。

「お兄様が出かける前にあんなに丁寧に身支度をした事あったっけ?」

「さぁ?」

 いつもよりも若干気合が入っている様に見えた兄を妹たちは首を傾げながら見送った。




 アデルはレア教会を訪れ、ブラーバ亭の冒険者だと受付に伝えると預かった書状を渡す。

 それから程なくして、司祭の一人がアデルを迎えた。

「お一人ですか?」

「まずは詳しい話を聞いて来いと言われたので……うちのパーティは3人になりますね。」

「そうですか……あのブラバドさんの強い推しなら問題ないのでしょう。」

 少し不安げな表情を浮かべるものの、そこはブラバドの信用度だろうか。司祭は応接室にアデルを迎え入れた。

 応接室は意外と豪華だった。と、いってもアデルが見た感じであり、今のところ比較対象がジョルト商会の地方支店とカイナン商事のナミの部屋、ファントーニ侯爵の支城の一室くらいなので平均してやや高めといったところだ。教会らしくゴシック調の調度品が目立つため、調度品の価値はアデルには計りかねる。ただ、王都の神殿、特にレア教の中心地の応接室だけあって、ソファーの座り心地は抜群だ。ソファーマイスタのネージュなら間違いなく一発で気に入り、大の字になって堪能しただろう。連れてこなくて良かった。

「何からお話ししましょうか?」

「まずは、依頼の詳細ですね。期間が2か月で5000ゴルトとは聞いていますが……具体的に目的地やどれくらいの人数をどれくらいの人数で護衛し、どのように移送するかなどは聞いていません。」

「今回お願いするのは、先発の神官団8名とそれに伴う物資の輸送です。目的地は……はっきりとはわかりません。ノーキンス辺境伯領南部の野営地としか。」

「野営地ですか……確かに町を取られているようなので仕方ありませんが……。ああ、もちろん俺達は大丈夫ですけどね。8人か……他の護衛や御者は?」

「今回の分は頼んでおりません。」

「と、なると、やっぱり御者兼護衛になるのか。『今回の分は』とはどういうことですか?」

「今回お願いするのは、神官団の中でもすぐに動ける先遣隊のみです。後日、状況に応じて改めて送り込むことになろうかと。その時はまた別の護衛なり御者なりを頼むことになると思います。」

「なるほど……馬車の手配は?」

「実費を出せばそちらで手配してくれるものと聞いておりますが?」

「……あの親父、完全に俺が受ける前提で話を進めてやがったな……いえ、それなら大丈夫ですよ。俺が騎手ギルドにも登録してありますし……その条件なら2頭立ての大型一つになりそうですね。そうなると……物資もあまり重い物や嵩張る物はそんなに運べないかもしれませんよ?もし支援物資が多い様なら別の騎手を手配して頂く必要がでてくるかもしれませんが?」

「本命は神官団なので、物資は可能な分だけ……となりますね。」

「なるほど。野営地に向かうという事は、その神官さんたちのテントなどは準備されてますよね?」

「物資と言うのにそれも含まれております。神殿としては戦の後方支援は今回が初と言う訳でもないですからその辺は御心配なく。出向く神官は殆どが初めてとなりますが……」

「なるほど。ではそちらのその辺と、こちらの馬車の準備は問題ないとして……ああ、時期が時期だし一応確認した方が良いのかな?この後すぐにでも騎手ギルドの方には確認しておきます。」

「宜しくお願いします。」

「出発はいつくらいを予定していますか?」

「早ければ早いほど良い。可能なら明日にでも出たいところですが……」

「あら?思ったより急ですね?」

「いえ、早ければ早いほど……ということなので、準備が必要なら明日である必要はありませんが?」

「なるほど。とはいえ、戦争は既に始まってだいぶ経っている様ですし……確かに早ければ早い方が良いか。」

(優勢とはいえ、被害が全くでない訳じゃないからな……)

「わかりました。すぐに準備に掛かります。もし馬車の確保が出来たなら今日の午後にでも物資の積み込みに伺っても?」

「おお。そんなに早く対応して頂けるとは……勿論です。是非お願いします。」

「馬車の確保が出来たら……ですけどね。ではすぐに取りかかります。馬車の有無にかかわらず今日のうちにもう一度寄らせてもらいますので具体的な予定はその時にでも。」

「わかりました。」

 アデルはそう言い場を辞すと、すぐに騎手ギルドへと向かった。



 騎手ギルドの方でも問題なく2頭立ての馬車を確保することができた。

 アデルは午後1番で受け取りに来るとギルド受付に告げ、とんぼ返りでブラーバ亭へと戻る。

 まずはブラバドに説明だ。

「明日?今日の午後から準備?随分と急ぐみたいだな。」

「それだけ負傷者も出てるんでしょう。今回出るのは先遣隊8人だけで、後日別にまた派遣される様ですし。」

「ふむ。まあわかった。粗相のないように応対してくれ。」

「はい。」

(粗相ってなんぞや……)と思ったが口には出さずに、部屋にいなかったネージュたちの話を聞く。

「ネージュ達……アンナだったか。随分気合が入っているな。裏庭で鍛練してるぞ?」

「わかりました。ありがとうございます。」

 アデル達とディアスの訓練、それに森での狩りを経験した、そして何よりネージュの翼を使った立ち回りを見てからというもの、アンナは以前にもまして熱心に剣に取り組んでいる。ブラバドとしてはそれより先に精霊魔法の基本的な魔法を覚えてくれよと思うところでもあるが、ちょうどいい師が見つからないというのが実情だ。それにパーティとしてはバランスは安定しつつもやや少ない人数であるので自分の身は自分で守れるくらいにはなっておいてもらいたいと思うのも事実である。

「おう。お疲れさん。予想より早く出発することになりそうだから、今日はその辺で切り上げてくれ。午後から準備に掛かって明日の朝にはもう出発することになりそうだ。」

「ほう。」

 アデルが裏庭に行き妹たちにそう告げると、2人共鍛練を中断し駆け寄ってきた。アデルの話を聞いて道具の片付けをすると、すぐに自分たちの部屋へと戻る。

「うーん。また2ヶ月か……」

 部屋に戻ると開口一番ネージュが不満そうな声を出す。

「ん?」

「せっかく3年間貸切りなのに、4ヶ月使わずに期間を減らすことになるんでしょ?」

「まあ……そうだな。でも、ここらで頑張っとけば3年後からはもう少しいい部屋で生活できるようになるかもしれんぞ?」

「うーむ。温泉行ってみたい。」

「なんですかそれ?」

 ネージュの発した単語にアンナが興味を示す。話が逸れすぎても困るのでアデルは適当に答える。

「なんでも、自然にお湯が沸いて出てくる泉があって、そこに大きな風呂場を作ってゆっくり浸かると、古傷が癒えたりするらしい。」

「なるほど……確かに行ってみたいですね。水や光、火の精霊なんかもいるかもしれません。」

 アンナの関心は風呂よりも精霊に向かうのか。

「まあ、機会があれば一度は行ってみたいよな……だが、残念ながら今回は北行きだ。温泉は南か、東のドルケンらしい。」

「ドルケン……言われてみれば火山があって確かそんな話も聞いた気がします。」

「お?ドルケンに行った事有るのか?」

「ん~よく覚えてませんが……子供の頃にそんな話を聞いた気がします。」

「ふむ。まあ、今必要な話じゃないか。それより仕度だ。」

 仕度と言っても、冒険者用に必要な物の仕度はアデルが行う。ネージュたちが仕度するものと云えば、自分の着替えと保存食、それに寝袋くらいなものだ。新調した物を含め、それぞれ3着のレザースーツとパーカー、南国出身のアンナは少々寒いのかジャンパーの方が好みの様だが。くらいである。アンナがいるおかげで水はほぼその場で調達できるようになったため、水は水筒1つあれば十分だ。

 アンナが契約(?)している精霊は光の精霊だけかと思ったが、一応水の精霊とも話くらいなら出来るらしく、水を微量用意してもらうのと、物を冷やす程度くらいのことは出来るらしい。その辺もいずれちゃんとしたところで学ばせないとな……とアデルは思った。

 アデル達は仕度を終え、少し軽めの昼食をとると、全員で騎手ギルド、そしてレア神殿へと向かった。

 今回もアデルが馬車を扱うため、プルルはネージュが手綱を握る事になる。ネージュとプルルの方もすっかり慣れたもので、ネージュが騎乗するだけなら今ではネージュが手を放しても落さないように小走りくらいが出来る様になっている。手綱なしで馬を乗りこなすのは《騎手》としてもかなりのレベルである。逆に、戦闘時は片手で武器を、片手で楯を持つ《騎士》としては必修科目であるのだが。その時点で《騎士》というのは高レベルの《騎手》を兼ねるのである。

 神殿に到着すると、既に話をしていた司祭は手厚く歓迎してくれたが、おそらく他の同行する神官達であろう――は、やってきたメンツを見て少し困惑している。

 馬車を扱うアデルはともかく、他2人がどうみても成人前の女子――片や女児ともいえる2人だ。それもかなりの軽装備である。有名な冒険者の店のお墨付きがあるとはいえ、パッと見不安に感じるのは仕方のないことかもしれない。ただ、ひとりだけ違う反応を示した者がいた。

「……アデルさんですよね?何か雰囲気が変わったような……」

 他の神官達と違う感じで困惑しながら近づいてきたのはロゼだった。

「おや、久しぶり。ロゼも先遣隊に?」

「ええ。」

 声を掛けてきたのは、以前別の依頼で一緒になった神官のロゼだ。そういえば、『いざ戦争が起きたら迷わずに前線に支援に行くつもり』だとは言っていたが。

「雰囲気はあれかな。あのときよりも大分レベルも上がったし……あとは髪色?多分少し明るめの色になってると思う。」

「……そうですね。染めたんですか?」

 コローナにもあまり流通してはいないが染髪料は存在する。しかし現代地球で使われている物と比べると各段に質が悪く、高価な割にすぐに流れ落ちてしまうか、或いは髪にかなりのダメージを負わせてしまう為、若い内から使う者は極めて少ない。

「いや、ちょっとした精霊魔法らしい?紹介しとくか。ネージュ、アンナ。ちょっときてくれ。」

「ん?」

「はい?」

 アデルが呼ぶとネージュとアンナがプルルから降りて駆け寄って来る。

「ネージュは覚えてるよな?アンナは初だろう。こちらロゼさん。以前ナミさんとは別の隊商護衛の時に一緒になった神官さんだ。で、こっちがアンナ。《精霊使い》としてうちのパーティに迎えることになった。回復魔法の使い手で他にも面白い光系統の精霊魔法が使える。攻撃魔法は全く使えないみたいだけど。」

「ネージュちゃんも……久しぶりね。その髪色は……そういうことなの?」

「そういうことがどういうことかわからないけど……ま、妹らしくなったでしょ?」

「妹らしくって……まあ、そうね。それって他に人にも効果あるのかしら?」

「解除するまで恒久的に変えられるらしい。髪が伸びても効果が続くと言うからある意味驚きだけど。」

「それ、私にも?」

「こうですか?」

 ロゼの意図を正確に組んだアンナが何か呟く。

「「おおっ……」」

 ロゼの視界で何かが光ったと思うと、アデルとネージュが感心の声をあげた。恐らく効果が表れたのだろう。

「ありだな……」

「うむ。」

 ロゼの本来の髪色は黄色系の色がやや強いブロンド、少し色が薄めの金髪という感じだろうか。それはそれで見るからに高貴な育ちを連想させるに十分な美しさであったが、アンナの術でアデル達と同じ鳶色に変わるとなんとなく、その「お高さ」が隠れ、その辺の町でちょっと目を引く美少女という感じに変わる。

 アデル達の反応を見て手鏡を取り出しロゼが自分を確認する。

(((手鏡なんて常備してるんだ……))) 

 アデルとネージュ、それにアンナもまずそこに感心したが、自分の様子を鏡で見たロゼはいつになく明るい表情を浮かべた。

「解除はいつでもできるんですか?しばらくこのままでもいいかしら?」

 ロゼがアンナに問うと「近くにいる必要はありますが。」と答える。

「それではせっかくですしこのままで、準備に取り掛かりましょう。」

 いつになく上機嫌になったロゼに周囲の神官たちはさらに困惑し、司祭のみは穏やかな表情で一つ溜息をつくのだった。

 アデルが改めて司祭に運び込むものは?と尋ねると、司祭は全員を裏の倉庫の様な場所に誘導した。

 物資は主に救護所用の大き目のテント2つと、包帯や薬草、それにポーション系の薬品のようだ。

 まずは必須となるテントを積み込み、試しに8人で乗り込んでみて残りのスペースを見て積み込む物資を選びながら運ぶ。

 先遣隊の神官は、司祭を筆頭に男性5人、女性がロゼを含めて3人だ。司祭以外は全員20~30代という感じでロゼが一番若い。物資の積み込みはアデルとネージュの他、司祭以外の男性神官4人の手で行われた。

 流石に8人+大型テントとなるといくら2頭立ての大型な馬車といえすぐにいっぱいになる。総重量を確認するため、馬に鞭を当て少し動かしてみると、初速こそ大変そうだが、なんとか問題なく輸送できそうな感じだ。

「もしかして、例の疲労回復魔法、馬にも効果ある?」

「傷の治療も出来ますし、効果あるんじゃないですかね?」

「そうか、それじゃ明日以降は馬にかけてやってくれ。」

「わかりました。」

「あーそれと……これ、アンナに渡しとくか。」

 そう言いアデルは先日、ローザからもらった魔力回復の香油をアンナに渡す。新品を渡され、アデルとカタリナが一回ずつ使ったのみなので、残量はまだ20回分以上はありそうだ。

 アンナも知らない様で、「これは?」と尋ねられると、使い方と効果を説明し、実際に効果があったと教えると、「ありがとうございます。」と自分の荷物袋にしまい込んだ。

 そして1時間もかからずに物資の積み込みが終わると、司祭が

「今すぐにでも出かけられそうですが、報告やら手続きがあるので出発は明日朝になります。長く大変な旅になるでしょう。今夜の内にじっくりと英気を養っておいてください。」

 と述べ、今日は解散となった。その後アデルと司祭が最後の確認を行い、明日の朝6時に出発と言うことが決まった。

 大分早いな。とは思いつつも、北への往来が多い昨今、混雑を極力避けたいという意見が一致し、早朝の出発が決まったのである。


 アデル達は神殿を出た後、まずはアモールの所に立ち寄る。『また2か月くらい空けることになった』というと、アモールは複雑そうな表情をする。

「北か?しかも2か月か……頑張ってみたが、お前さんの鎧はもう少し先になるぞ?」

「前線じゃないって話なので大丈夫かと。その辺はじっくりと取り組んでもらった方が俺もありがたいですし……一様、目安は伺っても?」

「あと2週間もあれば完成しとるだろう。」

「2週間ですか……わかりました。もし必要になったらネージュかアンナにこっそり取りに来てもらいます。前回も先行して王都に戻させましたしね。お代は先に渡しておきます。」

「そうか。まあ、微調整はまた今度でも大丈夫なように仕上げるつもりだが。1000ゴルトだ。」

 アモールがそう言う。1000ゴルト、結構な大金だが今のアデルなら問題なく即金で用意できる。人気職人のオーダーメイドが未知の希少金属で作ってもらえたのだ。充分に見合う。

「では引き続きお願いします。何かあればすぐ知らせますので。」

 噂ばかりが先行する戦地への道が彼らの前に姿を現した。

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