11話ーおっちゃんと調合のコツ
箱「ブックマークが10件超えてた!!」
猫「ほく(*´ω`*)ほく ありがとー」
現在絶賛ピンチ中のゲインだ。
<【植物知識】がLvUpしました>
<【調合】がLvUpしました>
<【料理】がLvUpしました>
<【生産適性】がLvUpしました>
さっきからスキルがLvUpしてたが、特に影響はなかった。
Lvが低いからあまり意味ないのだろう。
なんとか回復薬Lv2を作れたが、回復薬Lv5には程遠い・・・。
これがただの納品クエストなら店売りの回復薬Lv5を買って売るのに・・・。
ちなみに回復薬Lv5の値段は100Gだ。
店売りの最大が回復薬Lv10の値段200G。
今の俺の資金は初期所持金の1000Gだ。
デスペナで減る仕様じゃなくてほんとに良かった。
だが、それでクエストクリアしても調合できないままじゃ意味が無い。
調合の道具自体がほしいわけじゃない。
やるだけやったし、おっちゃんにヒントをもらおう。
「おっちゃーん、作ってみたけどこんなのしかできなくてさぁ。なんかこつとかない?」
「んぁ?」
カウンターで暇そうにしていたおっちゃんに声をかけた。
暇ならあんたが作ったらいいんじゃねぇのか?
クエストだし別にいいけど。
「はははっ、スキルのついてないまっさらな回復薬か!悪いスキルがついてたらもっと工夫しろと怒鳴ってたとこだぞ!」
おぅ、何やら教えてもらう条件はクリアしたらしい。
最初から教えてくれてもいいんじゃないですかねぇ。
おたくの店の薬草無駄にしてんぞ?
「よし、じゃぁ調合の仕組みを教えてやろう」
お、いい情報じゃないか。
「回復薬の材料は、さっき教えた通りだ。薬草と水と瓶。この3つで回復薬を作れる。瓶はなくてもいけるが、鍋を持ち運びたくはないだろ?」
うん、鍋を背負って戦闘・・・鍋の蓋ならいいけどな。
あれ以外と防御力高いからな。
「素材にいいものを使えば使うほど、完成品もいいものになる。これは生産するものに共通する特徴だな。」
薬草はLv10、水はLv1だったか。瓶はLv5だったはず・・・。
平均すると5ぐらいか?いや、瓶に入れる前に回復薬にはなるわけだから・・・瓶を除いても5ぐらいか。
「そして、調合するさい素材にスキルを付ける事ができる」
ほぅ
「よく初めて調合したやつがつけるのは、【うすい】と【濃い】だな。」
分量でスキルが付くことがあるのか。
「別にこのスキルじたいが悪い能力でもないけどな。【うすい】は効果を弱めるスキルだし、強すぎて薬に使えない素材なんかに意図してつけたりするといいぞ。」
あぁそういう使い方ができるのか。今回はいらなそうだが覚えとこう。
あ、このクエストそういう”基本”を教えるためのものか。
自分で失敗した経験は忘れないからな。
効率重視の俺だとあまり経験ないが・・・。
このゲームでなら本腰入れて生産職できそうだ。
「【濃い】ほうも同じだ。元々十分な効能を持つアイテムにつけてしまうと、効果が出すぎて【過剰回復】などのスキルを誘発するが、効果がうすいモノにつけると今までなかった効果が出ることもある。素材につけて更に調合したりもするぞ」
作り方でスキルをつけれるのはわかった。
「さて、本題だが。
必要な素材は【薬草】と【水】と【瓶】だ。
だが、薬草なら”なんでも”いいんだ。
例えば乾燥しきった薬草でも粉末状の薬草でもな。
魔力がこもった水でもいいし、回復薬だって水に分類される。
瓶にもスキルがついているものがあるしな」
「つまり・・・えーと、作り方じゃなくて素材のほうを変えろってことか?」
え、あの準備してあった素材フェイクなの?罠なの?ずるくね?まじで?
「半分正解だな。素材を変えるってのは素材をもっと適した素材に加工してから回復薬に使え。他にもあそこには道具があっただろ?あとは自分で考えな。お前ら異世界人はちょくちょく自分の世界に帰るんだろ?時間はかかってもいいからじっくりやれよ。」
大丈夫だ・・・まだログアウト予定までゲーム内時間で4時間以上ある。
回復薬Lv2ができてすぐ聞きに来ればよかったなぁ。
あれから回復薬Lv2量産しただけでなにも進歩なかったんだよ・・・
次は、もうちょっとLvの高い回復薬作れるといいね!