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第三十六話 戦闘開始

長い間、感覚を空けてしまい、すみませんでした。


これからも暫くは中々更新できない状況が続くと思います。


それでもこの作品を読んでくれている皆さんが許して頂けるのなら

これからも「最強の迷宮攻略者」をつづけていきたいと思っています。


これからもよろしくお願いします。






そしてそして!!


今更ながら、新年明けましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いいたします!!!

「てめぇの魔物か人か分からん中途半端なそのツラ、ブチ抜いてやるから覚悟しろ」


言い放たれたゼオンの啖呵に、魔族は僅かに眉を動かす。


『我の顔をブチ抜くとな?ハッ!人間ごときが我の顔に傷どころか、触れることも許されぬわ!!』


ドォンッ!


『ッ!』


言い終わるがはやいか、一筋の閃光が魔族を襲い、咄嗟に上半身を大きく反らすことでその閃光が直撃することは避けることが出来た。だが、放たれた閃光は頬をかすめ、傷をつける。


「・・・ん?なんて言ったんだ?もう一度言ってくれ」


『ぐっ!・・・ぉおのれぇぇぇぇぇぇぇ!!』


迷宮内で挑発され、自らが崇拝する魔神を愚弄され、見せしめとして地上にアンデットを召喚し、それを後悔させようとするが失敗し、挙げ句にこれだ。


もはや我慢の限界だった。




『下等な人間ごときが!!許すまじ!!!!』


魔族の持つ杖に込められる魔力は、先程までと比べて大きい。

今までと違う何かが来る。

ゼオンはそう直感した。そして、次の瞬間にはそれが正しいことが証明される。


魔族の召喚に応え、現れたのは通常の倍はある身長を持った、大きなスケルトン数体だった。


彼らの右手にはクレイモアと呼ばれる細身の大剣が片手剣を持っているような手軽さで握られており、反対の左手には普通の人間であればその身を覆い隠すことが出来るサイズの盾、いわゆる大盾が装備されている。


それだけではない。


それらを呼び出した魔族の傍らには2体の上級種アンデット、ワイトが、護衛するかのように浮いていた。


通常の倍はある身長を持ったラージスケルトン数体と2体のワイトという光景に、再び絶望を覚えはじめる住民達。


「サラとメリアは民間人の安全を最優先に行動しろ。ルークはアンデッド共の駆除を頼む」

「・・・兄貴はどうするのじゃ?」


ルークの問いに、どうせわかってんだろ?という意味を込めた笑みを向けながら。


「あの魔族を叩く」


「相分かった」


言い終わるか終わらないかのタイミングで斬馬剣を抜き放ちながら走り出し、ばったばったとアンデッド達を切り伏せていくルーク。


目を移せば、サラとメリアがアンデッドから住民を守りつつ、この場から避難させようとしているのが見える。


その光景を確認したゼオンは静かに両のフリューゲルを構えながら呟く。


「俺もいきますか」


瞬間、ゼオンは残像を残す勢いで跳躍し、アンデッドの群れの中へと突っ込んでいく。勿論、フリューゲルを乱射しながらだ。


スケルトンやゾンビの間を縫うように素早く動きながら、一体一体を確実に撃ち抜いていく。時には蹴り飛ばし、時にはフリューゲルで殴り倒す。そうしながらゼオンは魔族にむかって進んでいく。


しかし


ズンッ!


ラージスケルトンがクレイモアを振り下ろして、その行く手を阻む。


「デカブツが・・・」


ゼオンの足が止まったのを確認したラージスケルトンはクレイモアを振りかぶり、それをゼオンに叩き込むべく振り下ろそうとした瞬間。


ガキィッ!!という甲高くも鈍い音がなり響いた。


「兄貴の邪魔はさせんぞぉ!」


クレイモアを弾き返すルーク。


その光景をみたゼオンは。あれを弾くのかと、少々呆れ気味だった。


「行くんじゃ!兄貴!デカブツどもはワシに任せいっ!」


再びラージスケルトンのクレイモアを受け止めて見せるルーク。


「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!!!」


クレイモアに斬馬剣を力任せに叩きつけ、へし折る。それに同様したのか、動きを止めてしまうラージスケルトン。


「どうしたよ骨公。武器が無ければ何も出来ぬか!筋肉が足りとらんのじゃぁぁぁぁぁぁ!!」


跳躍したルークによる大上段からの一撃は容易くラージスケルトンを両断してしまう。


「・・・」


それらのやりとりを少し離れた所から見つめる者がいた。


「・・・・」

「何をやってんだい、ゴウゲン」

「・・・女将」


ゴウゲンだ。


彼はゼオン達が現れた後、女将を守るべく彼女の側まで移動していた。


「彼らが来たのならば、問題ないと思いまして」

「・・・じゃあ、なんでここに突っ立てんだい?」

「我はあなたの用心棒です」

「・・・・まったく、あんたはまだそんな事に」

「我にとっては返しても返しきれぬ大恩なのです」


ゴウゲンは元々、名の知れた傭兵団のメンバーだった。


あらゆる国や貴族、商会や組合から依頼を受けては、必ず完遂することで有名だったのだ。しかしある時、一人の貴族が「傭兵ごときが、私の持つ兵士よりも強いなど、あってはならんのだ!」

と変な言いがかりをつけ、ありもしない罪を着せて傭兵団を潰そうとした。


結果、傭兵団はバラバラになり、捕まったメンバーは(ことごと)く処刑となっている。


そして、逃亡生活に疲れきっていた彼を用心棒として拾い、ゴウゲンと名を改めさせ、救ったのが宿屋「銀の匙」の女将であった。


「大恩ねぇ・・・」


ゴウゲンの言葉を聞いた女将は言う。


「だったらこれは、その恩人からのお願いとでも言えばいいのかねぇ?」

「・・・・?」


女将は見抜いていた。ゼオンとルークは確かにかなりの実力をもっているが、それでもこれだけの大群を前では流石に手が回らないために決着がつくのに時間がかかってしまうだろうこと。時間がかかればこの都市の被害が増えること。ゴウゲンは手助けに行きたいと考えているが、女将という護衛対象が居るためにそれが出来ないことを。


「あの子らの手助けをしてやりな!」

「しかしあなたが危険になりますぞ!?」


守らなければいけない人を危険な場所に放ったらかしにして、戦場に向かう用心棒がどこにいるか!


とはゴウゲンの主張。


「あたしはあそこの娘っ子二人のとこに行くよ!」


と親指でサラとメリアを指す。


「・・・そうですか。では、あなたの傍を暫し離れる事をお許しください!」

「んなもんは良いから、さっさと行きな!!」





ーーーーーーーーーーーーーーーーー






「・・・ッチ!倒したそばから湧いてきやがって」


魔力弾の嵐が吹き荒れる中心にいる男、ゼオンは静かに愚痴る。


さっさと親玉である魔族を仕留めたいのに、アンデットが立ちはだかり、それを阻止してくる。


魔族にフリューゲルを向けても、左右に控えている2体のワイトが展開している魔力結界によって阻まれる。

魔法阻害は距離が開いているため流石に届かない。アンデットが次々と襲い掛かって来るので、ゼオン自信作の1つである遠距離狙撃用のライフルを使う隙もない。

数々の殲滅兵器も周りへの被害を考えると使用できない。


「あ~、なんかイライラしてきた」


ゼオンはフリューゲルを仕舞い、両手をかざす。


「とりあえず道を開けろ!雑魚どもがぁぁぁぁ!!!」


ゴウッ!!


ゼオンの魔力念動力により、前方にいたアンデットが一気に吹き飛ばされる。


アンデットが吹き飛ばされ大きく道が開いくも、すぐにそれは塞がってしまう。


「・・・アグニを使うか?」


ゼオンが制作した新しい兵器の一つの名前を呟き、それを使うかと一瞬考えたが、すぐにそれを否定する。


何故なら、そのアグニと呼んだその兵器は、アンデットが密集し、前に進むのもままならないというこの現状を覆すことが出来るだけの威力を誇っている。しかし、それを使えば周辺にある建物も簡単に破壊してしまう。それだけでなく、この都市に対しかなりの被害をもたらしてしまうのか。制作者であるゼオンには簡単に予想ができてしまったためだ。


ガトリングを使うことも考えたが、ガトリングは面の制圧には向いているものの、縦の制圧・・・道を開く事にはあまり向かない兵器だ。さらに重量もあるため、移動速度はどうしても落ちてしまう。それでは不利にしかならない。


「それに近距離向きの兵器(もの)でもないしな」


もう一つのガトリングの弱点を呟きながらも、接近してきたアンデットを蹴り飛ばす。


「いい加減、片をつけたいんじゃがのう!兄貴!あの二人をこっちに呼ぶことは出来んのか!?」

「そしたら誰が住民を守る!」


やはり地道に削っていくしかないのか。そんな考えがゼオンの頭を過ったその時。


「豪拳圧風!!!」


大砲の弾とも言える拳圧がアンデット達を襲う。


「我が友よ!そしてその兄貴分よ!!助太刀に参った!!!」


雄々しく響く声と共にゴウゲンは服を破り捨て、鍛え上げた自らの肉体をさらす。


「たぎるこの感覚など実に久々!我も元傭兵の端くれ!一肌脱がせていただこう!!!」


バッ!ビシッ!ズビシィッ!!!と言葉と共にオリバーポーズ、フロント・ダブルバイセップス、サイドチェストを決める。


それは正に圧巻の一言。

ルークはその様子に頼もしさを感じ、ゼオンは。

















「服を脱いでどうする」





ツッコミを入れていた。

頑張ります

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