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プロローグ

俺は現名ゼオン・マークス。旧名は浅倉(あさくら) 誠也(せいや)


まぁ、旧名はどうでもいい。なにせ、俺は転生してゼオン・マークスという人物に生まれ変わったのだから。


浅倉 誠也だった時は厳しい社会にもまれ、ドロドロの人間関係に疲れ、超絶ブラックな企業にコキ使われた。しかも、そのブラック企業で何故か部長に出世してしまい、部下の世話、元上司からは地味な嫌がらせ、企業の上層部からは無茶な要求。自分の首の皮を繋ぎ止めるので精一杯だった。

こんな環境だったせいか、いつの間にか周りの人にはあまり容赦しない性格になってしまった。


それも今はどうでもいい。


俺の死因だが、車に跳ねられてボンネットに引っ掛かったまま数メートル引きずられ、挙げ句に電信柱にそのまま激突。サンドイッチ状態になり俺の体はズタボロのグチャグチャに。

そう、事故死だ。それも明らかに故意的な事故だ。

引きずられてる時に運転席を見たら、例の元上司が血走った目で俺を睨んでいた。口元は何かを呟いているように動いていた。その動きを読んでみると、


「なんで俺より先にお前なんかが」とか

「お前のせいで」とか

「お前が悪いんだ」とか


・・・うん


完全に自分が出世できなかった逆恨みだ。


なんか、あんな風に死ぬと悟った時って何故か冷静になるのな。跳ねられながら相手の口の動きで何を言っているのか分かるほどとは自分でも驚いた。


それで気が付いたら赤ん坊になっていて、ここは日本とは全く異なる世界だった。この世界はいわゆる剣と魔法の世界で、人間は勿論、 獣人族、竜人族、鬼人族エルフ族、ドワーフ族、巨人族、etc、様々な人種族が存在している。


そして、同時に魔物と呼ばれるものもまた存在しているのだ。魔物とは人種族以外の魔力を持った生物のことを言う。

現在俺がオヤジと呼んで親しんでいる親代わりのガイン・マークスに拾われて今まで色々やって来た。色々とは言っても、オヤジにこの世界のこととか、魔法のこととか、戦い方とかを教えられた。ある程度身に付いたら実戦ということで迷宮に入った。


戦いに関しては前世で趣味で様々な格闘技を身に付けていたのでコツは感覚で飲み込めた。


因みに趣味は格闘技、スポーツ、ミリタリー。特にミリタリーが好きで、サバゲーとかよくやっていて射撃の腕はかなり高いと仲間によく誉められていた。


話がそれた。


この体は凄まじくスペックが高いことがその中で分かった。とにかく身体能力が高いのだ。だが魔法に関しては全くダメダメだった。と言うのも、魔力の量は凄まじい程にある。数値で表すなら500万程と、一般よりもはるかにかけ離れたものだった。大体100~200が一般的なのだ。そんな膨大な魔力を持ってはいても魔法に適性が無かった。それもあまり使えないなんてレベルでは無い、全く使えないのだ、皆無なのだ!


魔力がかなりあるのだから魔法は使えるのでは?と思うだろう。確かに魔法を使うには魔力が必要だが、魔力はあくまでも魔法を行使するのに必要な力な訳であり、魔法そのものではない。つまり、「魔力というエネルギー」を「別のエネルギーに変換する」その変換されたエネルギーが魔法、と言えば分かりやすいだろうか?

そして、俺はその魔力の変換が全くできないのだ。

魔力だけは膨大な量あるのに魔法が使えないなんて・・・


なんて、ショックは受けていない。


なにも、魔力は魔法を使うためだけにあるのではないのだから。魔力とは個人の中に流れる体内エネルギー。そして、世界の全てに宿るエネルギーなのだ。魔法は極端に言えば魔力を変換したエネルギーを体外に放出する行為。そして、それは魔力の状態でも放出することは可能なはずだと考えた。


俺の魔力の使い方は遠くの物体を持ち上げる「魔力念動力」や身体能力の補助にする「身体補助」、肉体を強化する「肉体強化」だったりだ。




この世界に転生してから17年。俺とオヤジは2つの迷宮を攻略した。

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