氷の皇子様の噂
はい。後宮を書いてみたくて書きました。拙い文章ですが、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m
――王宮の廊下を、一つの影が走って行く。
その人物に、新米騎士バレンスは驚き、ただ足を止め、突っ立っていた。そして思わず隣にいる人物に声をかけてしまった。
「いやぁ、凄い忙しそうでしたけど、一体誰なんですかねぇ?」
「……お前、本当に知らないのか?……あのお方はこれからお前が守る対象、シュベーツ帝国の次期皇帝、グレース皇子様だぞ。」
「えっ!?あの、残酷で有名な‘氷の皇子’!?」
彼の隊長、テイルノは下げていた頭を上げ、呆れを含んだ瞳をバレンスに向けていた。
「…はあ。……まあ、確かに、皇子は滅多に民に姿を見せないからな。お前、平民出身だろ?じゃあ知らなくてもしょうがないかもしれない。…だが、今のは不敬罪あたる。次からは言動を慎むべきだな。」
「あっ、すみません。」
「それから言葉使いも。」
「は、はいっ」
そうして、騎士二人は長い廊下を歩き出す。
「…それにしても、グレース皇子が走るなんて…珍しいな。」
「?何か言いましたか?」
「いや、何でもない。」
ポツリとテイルノが呟いた言葉は誰にも聞かれる事なく壁に吸いこまれていった。
氷とオーロラの国、シュベーツ。ここには、容姿端麗、冷静沈着、歯向かう奴には容赦しない冷酷且つ冷徹な皇子様がいます。彼はその性格故に、周りから‘氷の皇子’と呼ばれていました。
しかし、本当の彼を知る人はまだ極少人しかいませんでした。
読んでくださりありがとうございます!この話は色んな人の目線で書こうと思っています。次はグレース王子です。