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最果てのゴール  作者: 妄想屋
1/1

第1章 スクリーン

1章 スクリーン

2章 男と女

3章 スポーツ

最終章 最果てのゴール

 

1章スクリーン

 

「タケル学校に遅れるわよ」と母の声がなんとも気持ちい夢の世界から追いやられる。時間を見てみると7時30分2Fの自分の布団から慌てて起き上り階段まっさかさまに降りて行く。

 食パンと牛乳飲み込み、慌て玄関を出る学校への道中、同じサッカー部のマモルと遭遇する。マモルとはと同じ高校でGKをしている。こいつほど口と守備の硬いほどはいない。

「おいタケル学校遅れるぞ」といつものフィールドで聞こえる図太い声が響き渡る。

「分かってる」といってダッシュで追いつく自分は小学校の頃から足の速さは学年で1位だった。それもあり今もサッカー部ではエースである。

「キンコンカンコン」

学校のチャイムがなる「

またギリギリでもう逆に遅刻しないのすごいわ」

 とマネージャーのシナコが声をかけてくる。

「いいんだよ間に合えば」

「その足の速さがなかったら今頃何度遅刻していることやら」

「朝からイチャイチャするなよ」とマモルが冷やかしてくる。

「それより昨日のチャンピオンズリーグの決勝戦見たか?感動しちまったよロスタイムからのスクリーエのゴール」

 またマモルの図太い声が感動をさらに引き立てる。

「ああ感動したいつか俺もあそこでプレーするよ」実は昨日の試合録画してその後も2回見て今日は寝不足で朝遅刻しそうになったのだ。

「そこうるさい」と担任門田先生の声がする。この先生はサッカー部の顧問で特に自分たちには依怙贔屓があるように感じる。

 退屈な授業中でもこっそりスマホを触り昨日の動画を見て今日は昨日のロスタイムのシュートの練習を真似してみよう動画を見ている今日の授業を終え、さあ自分の時間だ。

 ウォーミングアップをしてストレッチとランニングを終え、フリーの時間後ろからボールを投げてもらい、昨日の決勝戦のダイレクトボレーを練習するが全然うまくボールの重心に当たらずあさっての方向へいってしまった。100回くらい試してみたが、なかなか思うようにいかない、キーパーのマモルも全然練習にならないようなので、一度練習を引き上げ、マネージャーのしなこに自分の体の使い方を動画で撮らせていたので見て観た。

 まだ高校2年の出来上がってない体であのロスタイムのゴールには手の使い方足の使い方重心とやること技術の基盤が全然できていないことがわかる。30分のフリータイムが終わり全体練習に写った。

 スクリーン上で常に練習は取られている。週に2回全体ミーティングの時連携やこう言うアイディアはどうだろうか?とか話し合うことに用いられる、こうやってやったらこうやってやると言うところにある程度の発想を求めていく。

このミーティングはいつも苦手意識がある。


**

それは、小学生の頃ユースに所属しいた時、みんなが共通の意志を持ち圧倒的に強くなるのだと言われ続け、みんながロボットのように監督の言うことを聞く、ちょととでも違うことをやると、動画を見せられその場で修正をする。

 その繰り返しで、監督もわかっていてうまくできた時は大きな褒め言葉をくれ、やる気を持たさようとするのだがそれが逆に険悪なイライラ感というものがチーム内に満映していた確かに結果は出ているし、間違っていないのだが何かロボットのような科学的・心理的根拠のもと動いていく。少しでもその理想に近い人が試合に出されゴールを量産できる。 パスもインスピレーションできてパターンが決まっている。その時に毎回瞬時に動画を見ておきまりのパターンで、選択できるので相手より判断力は早いので、競り勝てる理にかなった戦法である。

 しかし、小学生のユースの大会順調にその哲学のもと全国大会し、一次ラウンドも全勝で勝ち上がり、ベスト時16でもその強さは歴然で自分もレギュラーの一角で1ゴールを決め2ー0と勝利を収めた。準々決勝も準決勝でも勝ち進みまたとうとう決勝戦、相手はユースでも弱小とされていたが、いつもの自分たちの哲学のもと突き進めば負けることはないと監督に言われ、皆がその通り動いた。

 しかしなぜか、ポゼッションもシュートも打つのだが、入らない何かゴールに対して守護神みたいなものがいるようなそんな感じがし始めてた、そして相手にカウンターを許してしまい失点をして負けてしまった。

 そして自分に絶好のチャンスが訪れた絶妙な抜け出しで中ものパスからキーパーと1:1になりこれを決めれば、

と思い力いっぱいに足を振り抜いたが、甲のアウトサイド擦ってしまいあえなくボールは右回転をしてゴールの右側に外れてしまった、そしてその瞬間であった、第4審判からの背番号ボードを眺めると自分の番号が書かれており敢え無く後退を余儀なくされた。

その時の動画を見させられた。

 そして相手のカウンターを許してしまい失点をして負けてしまった。


 中学生でもその苦いスクリーンと圧倒的哲学のもとやっていくが、そのモヤモヤ感が払拭できず、徐々にその監督の意志から離れ結果を出せないのはなんでだという、そんな雰囲気に自分が飲まれていきレギューラーから離れてしまい中学生が終わってしまった。

 父や母に相談したら一度ユースから離れて私立高校からやり直せばという意見があり、一度このユースを離れることになった。

 

「なにそんな深刻な顔してるんだよ。」とマモルの声にびっくりし現在に戻される。 

「なんでもねーよ」と答える。

午後からの全体練習も終わり今日もしなこにとってもらった動画を送ってもらう。その送ってもらった動画を再生しながら明日の練習をどうやってやるのかを考えるのがユースからの習慣になっている。スクリーンから動きを把握し次のプレーを磨いていく。この時トラップが伸びたのを微調整するにはどうすればいいかとか、足のこうでトラップからシュートに入ってみようとかそんなことをイメージして眠った。


**

「なんであそこでシュートを打ったほらこの動画見てみろ右にゆうじがフリーだろパス出せよ。タケルなぜ足も速くて身体能力の数値もずば抜けていいのにお前はこれさえ守っていれば必ず上手くなる。このチームの規律4戒を守れそしたら必ずチームは勝てる。

 1仲間を信じろ

 21:1で相手に負けるな

 3自分のプレーに傲れるな 

 4全て平等にチャンスがある

これを守れそしたら、お前は必ず将来世界へ行けるから、、、」

 

またあの時の夢だ。

「おいタケル聞いてるか、この時の動き出しについてどう思う?」と監督に質問されている。

「すみません」寝ていて観ていませんでした。

「大会も近いんだ、お前はエースなんだからしっかりやってくれよ」

 今日は朝からミーティングがあり、朝はあまり得意ではないのでついつい眠ってしまった。

 最後の全国大会が控えていた。

「どうしたんだよ?いくら俺が0点で抑えても1点とってくれなくちゃ困るぜ、、、」とマモルが言ってくる。

「任せとけって」というが実際はあの夢が気になってしまう。

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