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小4男子、ビブリオバトる  作者: らと
【第一章】小4男子とビブリオバトル
6/33

1-3-1 「それじゃあビブリオバトル、始めていきましょうか!」

「はーい、14時(にじ)になるよー、そろそろ始めるよー」

 やってきたのは、エプロンを付けたメガネのお兄さん。

 ……一番前の席だから、ばっちり目と目が合っちゃった。

「お! 初めてのお友達かな? はじめまして、司会をしているシミズです! 今日は来てくれてありがとうね」

 お兄さんが、ニコッと優しい顔で挨拶してくれた。

「あっ、えっと、はじめまして! 本庄カイです! よろしくお願――」

 ……ん、シミズ?

「司瑞――」

「ん?」

「……シミズさん」

「ん?」

「……兄弟?」

あったりー!(「正解ー!」)

 うわ、息ぴったり!

「兄ちゃん! ほら、話したでしょ! 転校生っ」

「――ああ、きみが本庄くんか! そっか。よく来てくれたね。ありがとう!」

 お兄さん、すっごく嬉しそうな顔してる。オレもつられてニコニコしちゃう!

「えへへ……」

「……うわ。本庄、だらしない顔」

 左隣の観上がシンラツ。

「ええと――本庄、カイ君か。名前はどんな字を書くのかな?」

「あ、えっと、『(うみ)』って書いて『カイ』なんですけど……」

 なんですけど、ですけど……。

「……よく『ウミ』って間違えられて」

 だから担任じゃない先生の授業だと、出席の時ちょっとつらい。

「そっか……お兄さんはもう聞いたから、大丈夫。間違えないよ!」

 読み方が先で間違えるのは、さすがにわざとしかないんじゃないかなあ……?

 ……ん? 司瑞、今つっついた?

「……兄ちゃんもさ、読み方、よく間違えられるらしいぜ」

 そうなんだ……。

 なんだっけ、こういうの。『親近感』とか……『シンパシー』? お兄さん、なんだか仲良くなれそうな気がする。


「メイ、時間時間」

 後ろの方から誰かの声。

 ええと、あの人かな? 同じエプロンしてるし。……『メイ』って、もしかしてお兄さんの名前かな。

「おっと、つい話し込んじゃった。ごめんごめん」

 『有名』の『名』、『照明』の『明』……。あ、『生命』の『命』もあるか。どの字だろう? もしかしたら、まだ習ってないやつかな。あとで聞いてみよう。

本庄、始まるよ!(「本庄、始まるぜ!」)

「あっ、ありがとう!」

 よし、ちゃんと前向いてよう!


 お兄さん、背筋を伸ばして――前を向いて、「ゴホン」と一回、咳払い。

 それから――()るい、はきはきした声で。


「……えー、お待たせしました。それじゃあビブリオバトル、始めていきましょうか!」

やっと本題だーーーーーーーー!!!!!!!

ここまで付き合ってくれた人たちありがとう!!!!

でもあとちょっとだけチュートリアルに付き合ってほしい! ごめん!!!!!


2018/06/28 タイトルちょっと縮めました

旧「……えー、お待たせしました。それじゃあビブリオバトル、始めていきましょうか!」

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