1-2-2.5 「分からないことってさ、分かりたくなるよな」
本庄「あのさ、書川ってどういうやつなの?」
司瑞「……んー、……んー……。……難しいな……」
本庄「……同じクラスなのに?」
司瑞「うーん……書川さ、一人で行動すること多いんだよ。休み時間も図書室行ったり、あとは、えーっと……散歩してたり?」
本庄「ええと、なんだっけそういうの。不思議な……『謎めいてる』? ……のクールバージョン、みたいなやつ」
観上「うーん……『ミステリアス』かなあ」
本庄「あ、そう! それ! ……そういう感じ?」
司瑞「ミステリアスかあ」
本庄「?」
司瑞「あ、いや、なんでもない!」
観上「……まあ、それでも津田が引っ張って――わりと、女子とは一緒にいたりするけど。まあ、男子は余計近付きにくいよね」
司瑞「それでも一人で読書してたり、……なんていうかな、あんまり『仲間に入ってる』って感じじゃないんだよな、書川」
本庄「ええと、それって……」
司瑞「あ、ハブられてるとかじゃなくてさ、なんていうか……書川、他人と話すの、あんまり好きじゃないみたいでね?」
観上「そうだね。前にここで話しかけた時――司瑞、嫌な顔されてたよね。書川に」
司瑞「もー、その話はいいだろっ」
観上「はは、ごめんごめん」
本庄「そっか。……それなら余計、分からないよね。書川のこと」
司瑞「……そうだな」
観上「――ねえ。本庄は書川のこと、分かりたいって思う?」
本庄「できれば……、うん。分かりたいかな」
観上「分かりにくいのに?」
本庄「うーん、なんだろう。……分かりにくいから?」
観上「はは、なにそれ」
司瑞「まあ、……分からないことってさ、分かりたくなるよな。知識も、人間も――おれ、知らないこと、全部知りたいって思っちゃうからなー」
観上「……まあ、悪いことではないと思うよ」
本庄(司瑞、ちょっと悲しそう?)
本庄「……あ、えーと――じゃあさ!逆に『分かりやすいひと』ってどんな感じだろう?」
司瑞「津田みたいなのじゃないかなあ」
観上「津田みたいなのじゃないかなあ」
本庄「ああー……」
津田「へっち!」
緩井「大丈夫? ティッシュあるよ。使う?」
書川(髪の毛、くしゃみと連動した)
後書き部分で追記するにはあまりにも本編な幕間エピソードなので台本形式だけど本編扱いでヨロシク
2018/06/28 タイトルちょっと縮めました
旧「分からないことってさ、分かりたくなるよな。知識も、ヒトも」
新「分からないことってさ、分かりたくなるよな」