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小4男子、ビブリオバトる  作者: らと
【第一章】小4男子とビブリオバトル
21/33

1-4-6 「いやあ、色々と大波乱でしたが……」

「それでは、改めて投票タイムと参りましょう! バトラーやった人は一度前に並んでくださーいっ」

 ぞろぞろ、タテ一列から横一列に。

 お兄さん、書川、速見さん、コルリちゃん、久地さん――本を持って全員集合。

「うーんと……今日はそこそこいるし挙手かな。ひとり一票! バトラーの人も『自分以外』の本にどれか必ず一票入れてね。さてさて……みんな心は決まったかな? ――くぐる、ホワイトボードお願い」

「はぁい」

 司瑞さんとは別――お手伝いのお兄さんが、ペンのキャップをきゅぽっと外す。

 運命の瞬間。……オレまで緊張(キンチョー)してきちゃう。

「それじゃあ! 一番目の『FLIP-FLAP』が読みたいと思った人――」

 票数は……あ、一番前だから他が分からない……!

「本庄、ホワイトボード」

「あ、そっか。観上、ありがとう」

 きゅっきゅ――タイトルの横に書かれた数字は『3』。

「続いて『R.O.D』が読みたいと思った人――」

 こっちも『3』。残りは三冊だけど、そっちに集中してるのかな……?

「じゃあ『ねこのおてて』が――うおっ」

 ……「うおっ」って!?

 思わず後ろを振り返る――と、すごい。圧倒的に多い……! これには会場もどよめき。

 ホワイトボードに書かれた数字は……。

「じゅ……『13』……!」

「うわあ、えぐいね……」

「猫つよしだな……」

 たしかに中身がすごく気になる発表ではあったけど! ……それにしても、そんなに?

「……手挙げてるメンツ的に小さい子ひいきとかじゃないよね」

「な。みんなどんだけ内容気になったんだ……」

 観上と司瑞が言うなら間違いない。……猫のパワー、おそるべしだ。

「えっと……では次、『明鏡国語辞典 第二版』――ゼロっ!」

 どっ、と会場に笑いが起きる。

 すごい発表だったからって票が取れるわけじゃないんだなあ……。ビブリオバトル、奥が深い。

「……気を取り直して最後、『パーフェクトフレンド』が読みたくなった人!」

 最後の数字は――『2』。


「ということで、今日のチャンプ本は――コルリちゃんの『ねこのおてて』に決まりました! みんな拍手ー!」


・・・

・・


「いやあ、色々と大波乱でしたが……みんなは今日のビブリオバトル――」

「「「「「楽しかったー!」」」」」

 みんなの『食い気味』な返事に、スタッフ役の(前に出てる)お兄さんたちもにっこり。

 ……オレも楽しかった。他人(ヒト)の本の紹介って授業でもないと聞かないし、発表してる人たちが『授業だから』みたいな感じじゃなく、なんていうか――やりたいから、好きだから、楽しそうだから……そんな感じだったのが良かったな。

 それに、オレも『お兄さんみたいになりたい』って……あんなキラキラしてて楽しそうになりたいって、心の底から思えて。……だから思わずあんなこと――。

「――えへへ、そっか。よかったよかった! 今日はバトラーも観戦者も多くて賑やかだったしね。ぜひまた来てくれると嬉しいです!

 ……こほん、では最後に――」

 なにか大事なことを言おうとしている……! オレも姿勢正しとこう。

「ビブリオバトルは、本を通じた『コミュニケーションゲーム』です。大事なのは勝ち負けではなく、ゲームを通じて他の人と仲良くなること――このあともしばらく場所は取ってあるので、ぜひ周りの人と今日の発表の話や、好きな本の話をしてみてください! お兄さんからは以上です」

「ええと丹石さん、図書館からの告知とかは――特になし。じゃあメイ」

「うん。――ではでは、本日のビブリオバトルはこれにておしまい! ご参加、ありがとうございましたー!」

い、いちおう第一部完……!(というには次の章とのつなぎエピソードができてない)


以下は投票数のメモです


────

投票権 21人


フリ3 アー3 ねこ13 明鏡0 パー2


書川 ねこ

速見 ねこ

迥蒔 フリ

メイ ねこ

久地 ねこ

本庄 フリ

司瑞 アー

観上 フリ

津田 ねこ

緩井 ねこ

潜木 ねこ

丹石 ねこ

緋雁 アー

怜里 ねこ

椛路 ねこ

陽山 ねこ

井原 アー

?? ねこ

?? ねこ

?? パー

?? パー

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