第8話
「とりあえず授業が終わったら裏門に来なさいいいわね!」
「えーどうゆう事なんでしょうか?」
僕の答えに彼女は気に入らなかったみたいで「ちっ」と舌打ちをして
「あんたバカぁ? 私の言ってることがわからないバカなの? あんたは裏門に来ればいいのよ」
彼女は僕を見下すような感じで見ている。
女の子が舌打ちをするとこ自体初めて見ましたが僕自身女の子にバカて言われたのも初めてです。
流石に少しムカっときましたが、
僕は直感で今の彼女には逆らわずここはだまって頷いていたほうがいいと思い、
「わかった。裏門で待っていればいいんだよね」
「そうよ、ったく私だっていやだけどお父様と咲さんに頼まれたから仕方なく……」
彼女の最後のほうが声が小さくて聞き取れなかったけど、どうやら新庄さんと母さんが絡んでいるみたいだけど何のことだろう。
聞いてみたほうがいいと思った僕が話す前に彼女が先に話しかけてくる。
「とにかく終わったらすぐに裏門前に来るのよいいわねトオル」
「……うん」
彼女の強い口調に頷くしかできませんでした。
彼女はメガネをかけなおしそのまま校舎に入って行った。
しかし彼女は本当に義妹であの宇都宮梓なのか?
先日食事会で会った時僕は緊張のあまり挨拶ぐらいでの会話しかしていないと思う。
母さんはイロイロ話をしていたみたいだけど今みたいな話し方ではなく
テレビドラマで清楚なお嬢様役のようにおしとやかに話していたんですが。
しかし学園が終わったら裏門に来いて言われたけど、どうゆうこと何だろう?
そういえば朝学園に行くときに新庄さんが学園が終わったら迎えの者をよこすからと言っていたけどもしかして彼女がそうなのかな?
とにかく僕は学園が終わったらすぐに裏門に行こう。
彼女より遅く行ったらまた強い口調で何か言われるかもしれないし。
先ほど地味な格好をして威圧的だった彼女とテレビで見ていた清楚でおしとやかな彼女が同一人物なのかと改めて思いつつ僕は教室に向かいました。
読んでいただきありがとうございます。