手伝
すみません、久しぶりの更新です。
サブタイトルは漢字2文字にしたいので、これでいいのです。
シグレ様に少し協力していただきました。ありがとうございました。
1話、主人公の性格にあっさりを付け足しました。
登録した次の日、ジンさんからメールが来た。
『荷物を運ぶのを手伝っていただけないでしょうか?報酬は日払いで2万円。1時間後に会社前でお待ちしております』
「……1日で2万円なら安いよな。行くか」
と、言う訳で、俺は待ち合わせ場所に行く。
「あっ、ジンさん。こんちは~っす」
「三木谷様。こんにちは。早速ですが、こちらの車にお乗りください」
ジンさんの言う通り、トラックに乗ってどこかに移動する。トラックの窓はスモーク張りのため、外の景色が見えない。
なんか危ない場所に連れて行かないか、少し不安だ…。
「あ、あの、どこに行くんですか?」
「裏サイトの登録者様のお宅です。場所は言えません」
「そうですか…あっ、じゃあこの荷物は…」
「知りたいのですか?」
「……やっぱいいです」
まさか人が入っているんじゃないよな…。あのデカいダンボール箱。
多分数時間が過ぎたころ、やっと車が止まった。
「さぁ、荷物をこの家の部屋に運びましょう」
「えっ…この家!?」
俺が驚いたのは、とにかく家がデカいからだ。
後ろを向くと、トラックが入ってきたと思う、巨大な門があった。
まさに、金持ちって感じの家だ。
「6階建で45部屋あります。何往復もしなければなりませんので、頑張ってください」
「…はい」
さすが金持ちだな…。
それから、俺はいろんな部屋に、荷物を運んだ。もちろん、中身は分からない。
なんか拷問部屋っぽい部屋もあるし…。
「おい、荷物運びおえたのか?」
俺に声を掛けたのは、知らない男だった。
「…誰っすか?」
「なっ!ジンと一緒に来たんだから、俺の名前教えてもらっただろ!」
そういえば、なんか言ってたけど…。
「忘れた」
「わ、忘れただと!この…無礼者がっ!」
「痛っ!」
男は持っていたムチで、俺を攻撃する。
「おや、勝喜様、どうしましたか?」
お、ジンさんが来た。
「ジン、こいつアホすぎるぞ!ちゃんとした商品にしておけよ!」
「すみません、まだ昨日登録したばかりなので…」
「そうだったのか…。おい、ヒロ」
「……なんでしょうか、勝喜様」
奥から、なんだか幸薄そうな、顔や体に包帯を巻いた男が出てきた。
「俺はジンと話すから、お前はこのアホと…」
「なぁ、ヒロって勝喜のなんなんだ?」
「はぁ?俺が買った商品に決まっているだろ」
「そうなんだ。じゃあ、勝喜ってホモなのか?」
「そんな訳ないだろ!お前も買うぞ!」
「痛っ!」
勝喜は持っていたムチで、また俺を攻撃する。
「こいつはただのサンドバックだよ」
『サンドバッグ』、その言葉でヒロの顔が曇った。何か嫌なことを思い出したのだろう。
「ヒロ、お前はそいつと話してろ。そして、あとで俺の部屋に来い」
「…わかりました。では、こちらへどうぞ…」
「あっ、はい」
ヒロとか言う人の案内で、客間に行く。
「ミルクティーでいいですか?」
「飲めるなら何でもいいっすよ」
「わかりました。…………はぁ、お前なんか泥水でもすすっていればいいのに…」
……なんか今、悪魔のような言葉が聞こえたような…。
「どうぞ」
「あっ、ども」
ヒロはテーブルの上に、ミルクティーを置く。
「そういえば…ストレスが溜まっているOLさんって、嫌いな上司の飲み物に雑巾の汁とか入れるんですよね…」
「!?」
何故今それを言う!これに何か入ってんのか!
「冗談ですよ…ふふっ♪」
「……」
話を変えよう。
「あの、なんでこの仕事を選んだんですか?」
「えっ?僕はこんな仕事選んでませんよ。と言いますか…僕に選ぶ権利はありません」
「どういう事?お前はマゾじゃないの?」
「マゾ?そんな訳じゃないですかそんな訳じゃないですか…このクソ豚が」
また何か悪魔の囁きが聞こえた…。
「僕は無理矢理このサイトに登録させられたんですよ。出来るのなら…こんな事、すぐにでもやめたいです…」
ヒロの表情は、悲しみと憎しみに満ちていた。
「無理矢理ってどういうことなんだ?」
「あなた…何も知らないんですか?あのサイトの事」
「俺、昨日登録したばっかりだからさ~」
「……規則を見てないんですか?」
「何それ?」
「はぁ…呆れた。まさか見てないバカがいたとは…」
さっきからなんか腹グロだな、この人…。
「規則ぐらい見た方が…」
「おい、そいつはもう帰るそうだぞ」
「は、はい、わかりました」
「あの…ミルクティーありがと」
「…どういたしまして」
「早く帰るなら帰れ!」
「痛っ!」
また、勝喜はムチで俺を殴る。だから俺は半ば逃げるようにようにして、ジンさんの元へ行く。
「お帰りなさいませ。三木谷様」
「た、ただいま…早く帰ろう!」
「わかりました」
俺は急いでトラックに乗り、トラックは発進した。
もしかしてあの中身、拷問具高じゃないのか?あいつなら有り得るよ…。
「三木谷様、今日の報酬…眠っているのですか、それならそっとしておきますか」
眠りにつきながら、俺は決めていた。帰ったら、サイトの規則を見てみようと…。
なんかボーっとしているので、間違えてたらすみません。