第十六話 大丈夫と言い聞かせて
二年生になった。
私の悩みは消えないまま、新しい一年生が入ってきた。
そして監督の先生も変わった。
新しい環境になった。
頑張ろう。
どんなに悩んでいても、その気持ちだけは持ち続けていた。
ある日、私は練習中に新しい監督に呼ばれた。
何かと思っていると、監督はこう言った。
「センターやってみるか?」
私はドキッとした。
またポジションが変わる。
どうして私だけ。
そんな気持ちだった。
だけど私は、「はい」と答えるしかなかった。
その日から、試合へ向けてセンターとして練習を続けた。
その頃の私はもうレギュラーで、先輩達と一緒に毎日必死に練習していた。
ちゃんと結果を残したい。
その思いで頑張っていた。
そして、
試合まであと一週間。
とにかく私は、このポジションを背負っていくしかない。
やるしかないんだ。
そんな気持ちで練習に励んでいた。
だけどその頃から、肩に違和感があった。
少し痛い。
だけど、これくらいなら大丈夫。
そう思って練習を続けていた。
そんなある日。
肩に激痛が走った。
思わず顔をしかめる。
やばい。
そう思った。
試合も近い。
嫌な予感しかしなかった。
私は練習後、そのまま病院へ向かった。
診察を受ける。
すると先生に言われた。
「肩の内側がかなり傷ついているね。しばらく安静にした方がいいかもしれない」
頭が真っ白になった。
私は、これからだったのに。
変わりたかった。
もう悩みたくなかった。
やっと前へ進めると思っていたのに。
試合まであと一週間。
私は大きな絶望の中にいた。
チームのみんなの顔が浮かぶ。
私は考えた。
リベロをやらせてもらうか。
それならスパイクは打たなくていい。
だけど、試合一週間前にポジションを変わってもらうなんて、わがまますぎる気がした。
私は悩んだ末、そのまま試合へ出ることを決めた。
大丈夫。
大丈夫。
私は肩を押さえながら、自分に言い聞かせていた。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
この頃の私は、本当に「無理をする」という事を覚えてしまっていた気がします。
肩に違和感があっても、「これくらい大丈夫」と思って練習を続けていました。
今思えばもっと休めば良かったのですが、当時は試合に出られなくなる事の方が怖かったです。
ポジションが変わった事もあり、「ここで結果を出したい」という気持ちが強すぎたのかもしれません。
それくらい、毎日必死でした。




