夢幻の国
注意!
自転車が喋るけど気にしないで!
──
「ねぇ!前にも言ったけど!こういう砂利道やめってって言ったよね!」
「またすごい景色が見れるかもしれないでしょ。」
「そんなの世界一周しないと無理だよ!」
「あれ?看板だ。」
『私達の国、このあと1000メートル南!』
速度を落として止まった。
「メル。本当に世界一周した?」
「流石にしてないよ。でも、前にも見たよねこの道。」
「…すすむ?」
「とりあえずいこう。今度こそ国がないかもだけど。」
──
「あれ?いつの間に国に入ったっけ?」
「さあ?でも入ってるってことは国に入ってるんだよ。」
「頭でも打ったかなぁ?」
「じゃ、今日は宿で休もうか。」
「そうする。…でもなんか見た感じ、人がいないよ?シド。」
「まさかその人形たちになってないよね?」
「いまの笑うところ?」
「わかんない。」
──
「うわ!熊だ!」
「ちょ!シド、脅かさないでよ!」
「でも熊だって!」
「ん?あの熊…何処かで見た気がする…」
「え?でも出会った熊はあの殺した一体だけだよね?」
「うーん。まあいいや。見たところ人を襲ってるようだし。」
──
「ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
「うるさ!」
「この国なんか変だよ!」
──
「ぷはっ!」
「何ここ温泉?!っていうかシド錆びちゃうよ!」
──
「なんなの?!」
──
──
「…?メル?」
──
「メルってば。」
──
「…!メル!そっち行っちゃだめ!食べられちゃう!」
──
──
月の光も届かない森の中。
そこにメルとシドが横になって倒れていました。
「…?」
「…?」
「なんで私達こんなのところで寝てるんだろ?」
「わからない。でも、なんか怖かった気がする。てかメル、起こして。」
「はいはい。」
「ありがと、じゃ、こんな森にはいたくないからさっさと行こ。」
メルとシドが進む後ろにこのような看板がありました。
『夢幻の国へようこそ!自転車やバイクの持ち込みは禁止です。食べられませんから』
数日後、そこに隣の国の人が徒歩でやってきました。
──
こんなへんな国は、まだ世界にあるんです。たぶん




