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第6話 忘れられた神殿の第二試練

【最初】と書かれたらしい壁を通り抜けた後、俺はまたリアナさんをエスコートする形に戻った。まだまだ暗い階段が先に見えた。


「先の試練が最初なら、試練は全部で何回あるんだろう?」

 と俺が尋ねてみた。

「何回でしょうね~ それについて先の壁にも何も書いてありませんでした。ここに来る前に読んだ資料にも神殿の中のことは詳しく書かれていなかった。」

 リアナさんが俺の姿を見つめながら答えた。俺は床に何か異常がある時、ブルブルと震えて、その動きで道を教えていた。階段があるところでは下がったりもしていた。


「だけどさ、先のあれってちょっとハードル高すぎない?俺みたいな幽霊が一緒だったから良かったけど、普通ならどうやって突破する手段がある?」


「そうね、意識がない、ただの幽霊を封印して持ってくれば、同じ儀式で突破できたはずよ。それと、リスキーだけど、身体と魂の繋がりを一時的に切って、生霊として動ける技もあります。」


「へ~ 霊能力者って色々できるね。」


「まあ、大事な職業よ。そっちの世界の霊能力者は何ができるの?」


「そうね~ 俺の世界では、殆どの霊能力者はインチキだろうね。幽霊が俺の世界にいるかどうか自体、疑問だよ。見たこともないしさ~」


「幽霊なのに?」


「幽霊になった後、すぐこの世界にきちゃったから、向こうでは幽霊の経験はしてないよ。まあ、生きている時も霊能力なんて俺にはなかったし。それに、俺の世界じゃ死んだらそれまでで、蘇生なんて不可能だよ。」


「それは大変そうね。先ほど少し言ったけど、こちらでは死んだ直後なら魂が数分間はまだ残っているの。それを利用して身体に戻せるわ。でも、身体が壊死した状態のままだと、魂がまた離れてしまって蘇生は無理になる。悠真さんの世界だと、その点も問題かもしれないね。身体の回復も同時にしないと無理だから。だから、熟練した霊能力者は色々なスキルが必要なの。短時間で回復できない場合も、魂を封印して守る技術が大事。そのために特別なアクセサリーもあるわ。」

 そう言ったリアナさんは少し自慢げに首を振って、耳からぶら下がるピアスをちらっと見せた。宝石が嵌ったキラキラしたダイヤモンド型のピアスだった。


 確かに俺の元の世界に幽霊や霊能力者がいたとしても、ファンタジー世界みたいな技術がないから、できる事はかなり限られてるよな。


 リアナさんは俺に向き直って話を続けた。

「悠真さんはアクセサリーに封印されているわけでもないのに、消えそうにないのが凄いわ。だから、身体さえあればなんとかなると思うの!まあ、回復のスペシャリストの手も借りる事になるかもしれないわね。」


「理屈とかよく分からないけど、俺はそれ程グロい死に方してないから、リアナさん一人の力でなんとかしてくれると嬉しいな~ できれば、あんまり大勢の人にお世話になりたくない。お礼を返せないし。」


「やってみないと分からないから約束できないけど、私は治療に関してはそれ程の腕じゃないが、私のレベルの霊能力者はそうそういないと思うわ。」

 やっぱりリアナさんは得意げに言った。


「じゃ、この次の試練らしいやつ、お願いします!」

 俺が部屋っぽいものに入って、閉ざされていた門を見て呟いた。


 その部屋は、何か謎の力によって、先に通った場所とは違って明るく照らされていた。閉ざされている門の前には、明らかに意図のある台座が置かれていた。その台座は上にはスライディングブロックパズルのようなものが置かれていた。ゲームによくあるようなダンジョンのパズルだったので、すぐに試練だと分かった。 それも、俺には到底解けそうにない試練。知らない世界に人体もない俺には本当にできることは、本当に限られている。


「あ、これは知性の試練ですね。面白そう。正しい文を完成させたら門が開く仕組みでしょう。」


「難しい?」


「並みの霊能力者なら解けないでしょうが、私なら絶対に解ける。」


「結構凄い霊能力者だな~俺、本当に運いいよ。霊能力者の事、全然知らない世界から来たけど、一緒なら安心できる気がする。」

 リアナさんは俺の言葉で少し戸惑った様子を見せたが、すぐに大きな笑顔になった。手はパズルから離れなかった。


「そうね。運がよかったわね。この神殿に挑むために、長い年月をかけて勉強や修業を積んできたの。私よりこの神殿に詳しい人はいないはず。もう忘れられた場所ですし。現在では、殆どの霊能力に関するサービスは教会でも受けられるわ。ここに眠っている技術やアイテムは、一般の人には必要ないものばかり。悠真さんもレアケースの方でしょうけど。」


 リアナさんの言葉にはどこか違和感を覚えた。前に「訳アリ」と言っていたし。俺はそのことについて深く聞くべきか一瞬悩んだが、聞こうと思ったその時、リアナさんの手の動きが止まった。パズルに刻まれた文字が光り始めた。その光は床にまで広がり、そこから川のようになって門へと続いた。門がゆっくりと開いた。


次回:神殿の最後の試練…だといいな~

第6話、いかがでしたか?



次回は三番目の試練!



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