私の旅行の楽しみ方
12月も半ばに入ったある日の木曜日、明日は有給休暇を申請してある。今週はこれで仕事も終わり、終わればいよいよディズニーランドに向けて出発だ。高鳴る鼓動と興奮を押さえながら一日を乗り切ろう。そう自分に言い聞かせてただ時が過ぎるのを待った!
夕方17時10分、タイムカードの前に立ち、目をつむり、深呼吸をしながら打刻する。私は解放された。これから駐車場まで行き、家路へと向かう。
いつもは黄色信号のはそのまま行ってしまうのだが、今日はしっかりと止まりリスクは犯さない。いつもの片手運転だって、まるで教習所で教わったばかりの子羊のようにしっかりと両手で握りしめる。さらには、事前に立てた計画の復習だってする。まだまだ改善すべき所は無いか…など。あれやこれやと考えているうちに、家についた。車から降り、ボンネットをポンポンとたたく、職場から家までお疲れさん、30分後くらいにはまたディズニーランドに向けて出発するから頼むな。心の会話を終え自宅へと入る。荷物はすでに車のトランクに準備済みだ。これから約5時間かけてディズニーランドへと向かうので、気楽な格好で望まなければ、体の至るところに負担がかかってしまう。最後に携帯と財布を常に持ち運ぶ用のリュックへとしまえば終わりだ。私は愛知県に住んでいて家族がいる。奥さんと一人息子だ。一緒に旅行に行く友達も家と同じ家族構成だ。18時30分に焼き肉を予約しており。集合次第食べ放題メニューを頼むことになっている。五分前に全員集合したので中には入り食事を始めた。席はトイレが近くにある、一番窓際の席だ。6人で座ってもかなり余裕がある。これは優雅に食事を楽しめそうだ。トイレも近いというのはありがたい。近いといっても出入りが見えるという訳ではなく、ちょうどいい距離感ということもあり、この席は特に女子には評判が良かった。お肉、野菜を食べながら、この後の打ち合わせを進めた。20時に近くの温泉に入り一日の疲れを取り、いよいよディズニーランドに向かって出発という流れである。友達家族は旅行することは大好きなのたがディズニーに行ったことが今までで2回しかないということだった。お腹も満腹感を得たところで、温泉へ向かう。到着し、靴置きロッカーに100円を投入し家族3人分の靴を突っ込む。家の靴ロッカーの鍵は必ず奥さんが持つと決まっている。私はものを無くすことがよくあるので必然とそのようにしている。お風呂に入り、体を洗う。仕事でついた、汗、油を残さず洗い流す。最後に頭を洗う。いつもより2倍多めのシャンプーを手に取り頭皮をマッサージし、脳を活性化し、自分を奮い立たせる。そして、ゆっくり湯船につかる。子供達は隣のジャグジー風呂でなにやら楽しそうに遊んでいる。湯船から上がり、男4人で左手を腰に当てミルクを飲み干す。体を吹きながら軽いミーティングを始める。目的地に着くまでに二回の休憩を挟むこと、同じサービスエリアで休憩をすること、道に迷ったら直ぐに連絡をすること、等。
奥さん達もお風呂から出てきたようで、事前に決めていた集合場所に集まっていた。時間は21時を少し過ぎていた。車に向かいながら最終の打ち合わせを行い、それぞれ車に乗り込んだ。キーを差し込み目を閉じる。ゆっくり右に傾けていきエンジン音を聞きながら、自分の気持ちと、愛車を融合させる。道を知る私たちが、友達家族の車を誘導する。高速入り口付近にファミリーマートがあるので、車を止めコーヒーを注文する。これから待ち受ける長距離運転にコーヒーは欠かせない。友達夫婦はコーヒーと炭酸を買っていた。いよいよ高速に入る。ETCレーンの方に並び順番を待つ。前にはトラックが一台待機していた。静岡県方面と名古屋方面の標識が私の目に飛び込んできた。迷わず静岡方面にハンドルを傾ける。円を描くように走り三車線ある一番左側から右にウインカーを出し、いざ高速へと乗り込む。私は震えていた…興奮と希望そして期待、いろんな感情が入り交じる。高速道路さんが私達を受け入れて下さったことに心の中で感謝する。バックミラーを見ると、友達夫婦も私達の後ろにつけてくるのが分かった。すぐさまカーナビに不思議な国のアリスのDVDをセットする。みんなで見ようと決めていたのだ、東京までは高速で迷うことも無いし、情報もすぐに手に入る。問題は首都高に乗ってからだ。私のカーナビは10年も前の情報しかない為、Googleマップを活用するしかない。最初の集合場所のSAまでは、テレビを見ながら、夜景を見ながら、友達の車の位置情報を電話のスピーカー機能を利用しながら進んでいく。車の運転には多少自信を持っている。長距離運転も得意な方である。目的地までいくつかのSA.PAを通り過ぎていく。いくつものライトの下を通り過ぎていく。いつまでも暗い高速を照らしてくれるライトが私の目に入り込んでくる。君たちのおかげで、私達は走れている。君たちは高速のイルミネーションだ!息子に見られないようにそっと涙をふく。しばらく走っていると前方にここか15キロで最初の目的地でもあるSAの標識が見えた。しかし、いつもよりなぜか見にくい。だんだんと近づくに連れて、その答えが理解できた。1つの照明が消えており、残りの照明で代わりを補っていたからだ。消えていた方は過去に取り替えれてそのまま時が立ち、寿命となったのか、はたまた、なんらかのアクシデントにより壊れてしまったのか、私に答えを出すことは難しいが、ただ、彼(照明)を思うと、自分の役目を果たしたその姿に、涙なくして、平常心でいることができなかった。SAまで残り10キロ、どちらが、先に到着しているのか?先についた方が連絡を入れることになっている。残り5キロの標識が見えた所でウインカーを点滅させる。第2のテーマパークでもあるSAを目前にして私は冷静でいられるのか?と、その時、奥さんが私に問いかけた。ウインカーどこかで切り忘れたの?私は答えた、SAまで後5キロだからそろそろ準備しとかないと。奥さん………
いよいよ最初の休憩場のSAが見えてきた。私は涙が止まらない。ハンカチを絞りもう一度涙をぬぐう。運良くトイレの近くの駐車場から一台の車が出て行った。すかさず車を止めた。友人夫婦はどうやら先に着いていたらしく。5分ほど前にラインにメールが来ていた。私達はトイレに向かった。トイレが右と左に別れている。迷わず左に体を傾ける。いや、必然的に吸い寄せられる感じだ。私は手前から2番目の小便器を利用させて頂いた。これには、深い理由がある。私は小学校からの付き合いの友人がいる。彼とは若い頃に色々な所に旅行に行っている。その時、とあるSAにて、彼は、あるこだわりがあることを教えてくれた。それは、トイレに行く際、左右に別れていれば左に行くそうだ。そして、手前から2番目の場所を使うらしい。もし、先客がいればそれを待つというのだ。しかも、先客がどいたら、自分がそこに立ち、一旦離れて洗浄して清めるらしい。彼の徹底ぶりはすさまじいものがある。それ以降私はその場所を使う際、彼にいつも感謝の気持ちを込めている。使わせて頂きます…と!SAのトイレもだいぶ変わったものだ。暖房が設置されており、個室なんかも快適に用を足せるような作り、広さになっている。満喫に匹敵する室内空間だ。
自販機のコーヒーでも買って持ち込みたいものだ。
今回は友達夫婦と旅行に来ているが、もし誰にも気をつかわなくていいのならば、トイレすら私にとってはシャッタースポットとなる!個室全体を撮り、手を洗う水を出し、シャッタースピードを下げて撮り、小便器、個室が入るように引きで撮り、最後は鏡に映った満面の笑みを浮かべた自分を撮る。
私達はトイレを後にした…!23時近い時間になっていたが、中の売店は開いているようだ。お店はだいぶ閉まっている様子ではあるが、約半分くらいはやっているようだ。みんなが、売店を見ている間、私は無料で飲めるお茶、水、コーナーにやってきた。迷わずボタンを押す。カコン、という音が辺りに響き渡る。そう!上質な紙コップが私の前に姿を表したのだ。質の悪い紙コップなら水を入れた状態で、ほんの数分で外側まで水滴が付き、気楽に手で持つことさえも難しくなる。しかし、音でわかるように私の前に表れたコップは、まるで富士山のごとく悠然とそびえたって見せた。と、その時!友人が私に声をかけた。隣のコンビニに行くということであった。私は赤子のようにそっと紙コップ抱きしめ、涙をこらえながら精一杯返事に答えた。私は7割くらい入った水を味わいながら飲み干した。そして、ゴミ箱にそっと置いた。涙をふきながらみんなの元へ急いだ!私の家族と友人家族は外のベンチに腰掛けてなにやら飲み物を片手に談笑していた。すぐ横を見ると自販機が4台並んでいる。財布から200円を取り出し、後ろで手を組み、まるで絵画展かのごとく練り歩いた。1往復、2往復、3往復、ようやくお目当ての物が見つかった。フタつきの紙コップに入っている200円のコーヒーだ。普段はコンビニかスーパーでしか買ったことが無いが、旅行となるとそうもいかない、内に秘めた情熱的な何かが私の思考を鈍らせる。多少高かろうが、これも旅行の醍醐味、自然と体が動いてしまっている。旅先がディズニーなら尚更だ。たまに眠気が襲い、小さなPAに立ち寄ることもあるが、どこで休憩しようがこの一連の流れ、感じ方は不変なものである。私達は最初のSAを後にする。窓から見える全体的なSAを目の前にし、心の中で感謝の言葉を述べる。私達から離れていくSAをバックミラー越しにみながら、また来るねと話しかける。そう、瞳に映し出されている輝きが真っ暗になるまで…
いざ高速に入り先を急ぐ。次の休憩場所はあの有名な海老名SAだ、今しがた後にしたSAには悪いが、私の心はすでに次へと向いていた。暗闇に姿を表す夜景、遠くに見える風力発電のプロペラ、もののけがでそうな森、有名会社の本社であろう工場、様々なアトラクションが次々と通りすぎていく。長距離運転をものともさせない。車の中ではしりとりやクイズをやりながら先程買ったコーヒーを片手に盛り上がっている。楽しいことをしていると、時が経つのは早いもので、海老名まで20キロの標識が見えた。ふと横を見ると、友達夫婦の車が通りすぎた。窓から手を振る子どもの姿が見えた。こちらも手を振りかえした。あちらはあちらで、すごく楽しんでいるに違いない。暗い車内から時折見せる楽しそうな表情でそれが分かった。1~2分ほど並走していると、奥さんの携帯が鳴った。友達の奥さんからだ。港北PAから東京まで20分ほど渋滞とのことだった。掲示板を見落としていたのか、情報を知らなかったのでとてもありがたかった。SAまで残り5キロの標識が見えた、と同時にものすごいスピードで私を追い越していく車とすれ違った。長いこと運転をしていると、最低でも2~3回はそのようやからに出くわす。中には150キロ位で走り抜けていくK自動車もいる。いよいよSAに到着目前だ。私の胸は張り裂けそうだ。今や旅行の目的地にとしても名前が上がる程SA.PAの設備空間は充実している。海老名と言えば最初に頭に浮かんでくるSAに違いない。いよいよ到着した。時間もとっくに深夜0時を過ぎており、目立った混雑も見られない。だが相変わらず車の量は相当なものだ。駐車場を探しながら売店に目を配る。子の時間にも関わらず、明かりがついており、店員さんが慌ただしくレジをこなす姿が見えた。駐車場も最前列の一番隅が空いていた。私は車と車の間の駐車場はなるべく避けるようにしている。何度か風に煽られて扉が隣の車にぶつかる経験をしている。相手にだって同じことが言える。隅になれば、そのリスクはかなり減る、子供ができてからは余計に気を配るようにしている。さらに言えば隅の駐車場でも中央には止めずに、さらに隅に寄せて止めるようにしている。最小限のリスクよりも、完全にリスクの無い行動を心がけている。
友達夫婦も同じくらいに着いたはずだ。連絡してみると、今駐車場を探しているとのことだった。そして、トイレの前に集合することにした。私達が先に到着したようで、トイレの横にある高速の工事、渋滞情報を見ていた。渋滞はまだ解消されてないようだ。子供と奥さんは横の椅子に腰かけている。しぱらくして、友人家族かやってきた。しかし、私はそこから離れることが出来なかった。渋滞情報を仕入れることができたのだが、その後に画面が変わり、過去にこんな事故があった例や、運転ルールを守りましょう!などといった映像が流れ始めたのだ、私は食い入るようにそれを見つめていた。感動しかなかった。とても分かりやすい文字、色使い、大きさで、私に情報を提供し、目的地まで安全に運転してくださいねと囁きかけてくる掲示板に心打たれた。
と、その時友人が私に声をかけた。中見にいこう!
先にトイレに行くように私は言った。どのくらい時間がたったのか友人夫婦、私の家族はとっくにトイレから出てきていたのだ!時間からして8分ほど画面を見つめていたことになる。早くも海老名マジックにかかってしまっていた。私は1人でトイレに向かった。そう1人で…誰にも気を使わず、心のそこから楽しんでやろうという強い意気込みの中一歩一歩前進した。体が、足が震えている。強い意思をもっていなければたちまちやられてしまう。いよいよ中には入った。程よい照明が私を照らす、迷わず左に体を傾ける。床も綺麗に掃除されており、ゴミ一つ見受けられない。暖房の設定温度もちょうど良くなっている。ふと鏡に目をやると、涙をこらえきれずに目を真っ赤にしている自分がいた。ポケットに手をやり、ハンカチを取り出す。強く握れば絞ることができるほどになっていた。今思えばここに来るまでいくつの、感動スポットがあったことだろう。
思い出しただけでも10は軽く超えていた。小便器、個室の数を数えて見ると、合わせて30は軽く超えていた。トイレに入ってものの数秒で目に飛び込んでくるすべとの景色に、凄まじき圧倒感を覚えてしまった。私は用もないのに個室に入り鍵を掛ける。私の太ももを暖かな便座が包み込む。いや、海老名SAという圧倒的存在感にたたずむトイレに私自信が包まれている。完全に包み込まれたら現実世界に帰って来ることはできないであろう。私は立ち上がり深呼吸をした。ふと後ろを振り返ると、大きな荷物が軽く2~3個は置くことができるであろう空間を発見した。木目がしっかりと刻まれており暖かみを感じることすらできる。私はかばんからお茶、タオル、イヤホンを取りだし、そこに置いてみせた。気づけば携帯電話でそれを撮ろうとしている自分がいた。こんな数分の間に2回マジックにかかってしまっていた。あわててかばんにしまい外に出た。ふと小便器に目をやると3人が用をたしていた。彼らが帰るまで、横の個室でやり過ごした、いや個室に滞在させていた。ふと目を上に向けると何やらフックがあり、体が勝手にかばんを掛けていた。それをただただ眺めていた。しばらく見ていると外の気配が止んだ!開けて見てみると、人が誰もいなかった。すぐさま左から2番目の便器の前に立ち用を足した。手を洗いに行こうとした時、衝撃的なものを見てしまった。温水と書かれた水道があったのだ。海老名くらいのレベルのSAにもなると冷水、温水を選ぶことができるのだ。私は手を後ろに組み何回か往復した。ついに決断の時がやってきた。そう!温水に決めたのだ!手をそっと出してみる。すると、温かさが私の手を包んだ。水道から出る温水と私の目から出る涙が入り交じる。私は声を出して泣いていた。手をぬぐうはずのハンカチもすでに使い物にならないくらいな状態になっていた。私はこのトイレという空間を満喫して最後は男らしく、涙を流さず、一言も発っさず、トイレを後にした。海老名SAトイレとの別れを決めた男の顔は笑っいた…ただただ…笑っていた。
売店で待つ家族、友達夫婦と合流した。さすがに最大級のSAだけあって、お土産も豊富に取り揃えてあった。行きの旅行で何かを買うということはない。見て楽しむ。これが私の常だ!色々な土地の名産品をただただ見て楽しむ。No.1大人気商品、程よい口どけ!等、様々なPOPの種類があり、見ていて楽しい。みんな最高にこの場を満喫しているようだ。この後は2時間ほど車内で仮眠をとることになっている。完全に寝入ってしまわないように、自販機でコーヒーを買う。空を見上げたら雲ひとつ無い美しい夜空にオリオン座が輝いていた。星を見ながらコーヒーを一口頂く。私は今最高の一時をたんのうしていた。車内に戻りカーテンを締めた。寝る準備は万端だ!海老名と時間の許す限り楽しんでいたいが、これからの運転のことを考えるとここは素直に仮眠をとっておくことにした。時刻は5時少し前になろうとしていた。ここからはノンストップでディズニーランドに向かう為、一度車から降り、コーヒーを買って車に戻った。事前にコンビニで買っておいたサンドイッチを食べ、着替えをする。それぞれが最終支度を終わらせ5時過ぎに車を発信させた。まだ空は暗い、しかし、車の数は私達が到着した時と比べると圧倒的に多い。最新の注意を払い、最徐行で出口へと向かう。出口付近に光合と輝くガソリンスタンドが見えた。一台の車も利用していないのがわかる。当たり前だ。一般道にあるそれと比べて、プラスでリッター10円程高い。今ままで数多く高速を利用しているが、一回だけしか利用したことがない。たまにいる車を見ると食い入るように見てしまう。どんな人でどこナンバーか、車種。事細かに覗きこんでしまう。しかし、そんなことはどうでもいい。そういえば渋滞はもう解消されているのか?恐る恐るスピードを上げると目立った混雑もなくスムーズに流れている。出発前にセットしておいたナビが東京到着予定時間を告げる。いよいよ首都高にさしかかろうとしている。心臓の鼓動が速くなっていくのが分かる。田舎者にしてみたらまるで迷路だ。過去に数回利用したけとはあるのだが、過去と現在ではまるで道が違う。友人夫婦は海老名SAから私達の車を追いかけてもらうように伝えてある。東京の料金所が見えた。いったい何車線あるんだ?どこを走ればいいんだ?迷いながらも無難な真ん中辺りの場所を陣取った。そして、先を進む。東名高速の時は興味本位で新東名に入らなければ、よほどのことがない限り一本道だから迷うことはない。しかし、首都高速は違う。ドライブを楽しむ隙を一切与えてくれない。長い一本道を走っている時だけ一時の安らぎを与えてくれる。しかし、それも長く続かない。すぐに迷宮へと迷い混む。年に1~2回しかないが、首都高を利用した時に最初の20分くらいで必ず思うことがある。1つ目は、道幅狭いのにみんなめっちゃ速い!2つ目は、東京タワーを写真に撮る!3つ目は、走行中に必ず超隣接するアパートがあるので高い金払ってまでこんなうるさい所住みたいかね!って思う。4つ目は、確証のない自信からナビか違ってるんじゃないかと疑い道を変える。5つ目は、道を変えたことによって到着予定時間が伸びるのではないかと不安になる。6つ目は、不安にはなるが、前に来たとき確かこの道を通ったことがあるから大丈夫だと、これもまた確証の無い理由をつけて、自分を安心させる。以上6つのこと以外は考えたことがない。首都高速も中盤にさしかかり後方を確認する。友人夫婦の車は視界に入っている。大丈夫だ。万が一はぐれても目的地は同じだから時間差は生じるかもしれないが最終的には合流できる。問題は完全に迷い変な道にそれないことだ。不安を抱えながらしばらく走っていると完全に見覚えのある道を走っていることが分かった。一気に不安から解消された。しかし恐いものだ、今走ってきたこの道は以前走った道と違うことが分かる。前はレインボーブリッジを通ってきたが、今回は走らなかった。いったい私が知らないだけでディズニーまでどれだけの数道が存在するのか?考えただけで恐ろしい、だが逆にいくつかの行き方があるとすれば、道を間違えたと気付いても修正が可能だ。例え間違えても冷静に対処すればいい。どのくらい時間がたったのか、気づけば最後の直線道路に入っていた。友人夫婦の車も私達の後ろにピタリとつけている。ついに迷路から抜け出した安心感と、もうすぐでディズニーランドホテルが見えるワクワク感が私達の興奮を掻き立てる。朝6時ついにディズニーランドについた。思えばこの長い道のり色々な楽しいことがありすぎた。愛車にここまで無事に連れ来てくれてありがとうと、ボディをポンポンと叩く。開園まで残り約2時間程だ。計画では私が一人でエントランスへ向かうことにしてある。皆には少しでも休憩してもらうことにして体力を温存してもらう。すでに幾つもの列ができており、一番空いてるであろう場所を探しだして並び始めた。前から10番目のくらいであろうか。納得のいく順番で心から満足している。私は地面に座り今日の一日の計画を復習し始める。近場に住んでおり年パスを持っている人はそんな必要はない。私達は遠くから、しかも年に2回程しかくることができないので計画は必死で、どれだけ楽しむことができるかを抜かりなく計算する。開園まで残り30分くらいとなり皆にエントランスまで来るようにメールを送る。全員が集まった。エントランスに流れるディズニーミュージックで皆の心は魔法によって奪われはじめる。開園時間となり、園内に入った瞬間子供も大人もそれぞれの夢に向かって走り出す。私達家族も園内ではすばらしい時を過ごすことができた。グリーティングもたくさんできた。アトラクションとショーも計画以上に楽しむことができた。お目当ての抽選も当たり、昼はポリネシアンテラスレストラン、夜はブルーバイユレストラン。お土産も両手でやっと持てるくらい買った。本当に楽しかった。笑った。そして泣いた。 ディズニーリゾート、それは夢と魔法の国!旅行の計画がディズニーランドと決まった時点ですでに旅行は始まっている。私が、ディズニーが夢と魔法の国である由縁を考えた時に、どうしてもこれしか理由が思い付かなかった。それは、楽しいことは時が経つのが早く感じられてしまうものなのに、早いと感じたことは一度もない。むしろ、楽しいことをしているのに、まだこんな時間なんだ、逆に時間が経つのが長く感じてしまう。こんな経験はこの場所でしか味わうことはできない。本当に素晴らしい所だ!また計画を立てて行くことにするよ。本当にありがとう。