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動機不純ヒーローズ  作者: 古川モトイ
34/104

フラグ

ピヨトルに薦められた本は、ワンドを使った精神と回復、状態異常に関する術の本だった。そのほとんどが「範囲の制御が難しく、関係ない対象を巻き込む恐れがある」「効果の制御が難しく、副作用が出てしまう恐れが強い」といった不安定なものだった。


「でも、ボブなら大丈夫だろ?」


タカシとボブが久々に会って食事をしている。


「そうなんだよ、ボクがやると全然失敗しないんだよ。」


ボブは本を熟読して、術に必要な素材を集めて、城門周辺の野獣相手に片っ端から術を試してみたが、ここまで一切失敗していない。


「人間相手にも使えるの?」


タカシにそういわれてボブは首をひねった。


「失敗はしないけど、眠らせたり、麻痺させたりは抵抗されちゃうと思う。でも、防御力上げたりするのは術をかけられる相手が、予めそのことを知ってたら抵抗しないことが出来る…多分そんな風だと思う。」


タカシは微妙な表情をしている。ためしにやって見せてといおうと思ったが思いとどまったようだ。


「それより、そろそろトンコロさんのことを何とかしないと。」


前回はこの数日後にキスタラへ向かう依頼を受けた。ボブはそれを覚えていた。


「そうか、行こう。」


二人はトンコロの家族が人質にされる前に先手を打つべくキスタラを望む、あの懐かしい丘を目指した。

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