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廃品回収
タカシは武器屋にいた。
「これのもっと強いやつはないんですか?」
タカシが持っているのは訓練用の棍棒だ。
「ないね…ないな。」
武器屋もタカシも首をひねっている。
「なんでですか?」
武器屋は首をひねりながら
「あっても良さそうだけど、刃物の方が強いから…かな?」
タカシもそれは分かっている。
「そういうの…作れませんかね?」
「そりゃ、鍛冶屋だな。」
タカシは武器屋の案内で鍛冶屋に連れて行かれた。
「じいさん、この転生者が持ってるような棍棒のもっと強い武器はないのかね?」
赤ら顔のヒゲ面の鍛冶屋が顔を出した。
「あるけど、もう作ってないね。そのテの武器は昔、奴隷商人が使ってて見栄えが悪いからもう使わなくなったんだ。」
武器屋は「あー、そうだった」と合点した。
「もう一度作ってもらうことって出来ないですかね?」
タカシがお願いすると鍛冶屋は頭を横に振った。
「めんどくさい。そこらへんにまだ鋳潰してないヤツが転がってるから持ってっていいぞ。古い鉄製の打撃武器はくず鉄として鍛冶屋が材料に使うことが多いんだ。」
示す先を見ると確かに鉄製の金棒が転がっている。さびていてとても汚い。
「磨く道具は貸してやるから、使うんだったら磨いていけ。」
察した鍛冶屋が助け舟を出した。タカシは鍛冶屋に教えられながら赤さびまみれの金棒を磨いた。




