おしゃれ初め
2日目は一行はまだ日が昇る前に目を覚ますとテントをたたんで動き始めた。
「そういえば魔法抵抗力を上げるアクセサリーを確認してませんでした。」
神官が急に立ち止まった。ボブとタカシは確かにアクセサリーは何も身につけていない。
「野獣や魔物は危険な魔法は使ってきませんから。」
ボブもタカシも記憶を遡った。確かに魔法を使ってくる相手とはついぞ戦ったことがない。
「魔族やそれに付き従う蛮族は禁呪でも構わず使ってきます。抵抗できなければそこで終わりの可能性もあります。」
神官がタカシの首に粗末なアクセサリーをまきつけながら語った。
「そんなにやばい魔法が?」
神官は頷いた。
「当然、確率で即死させてくる死の魔法は危険ですが、眠りの魔法も極めて危険です。眠りの魔法は魔法による特別な眠りなので、魔法でしか起こせないのです。しかも、眠る確率よりも起こせる確率の方が低い。なぜかは分かっていませんが、目覚めの魔法のチャンスは一回だけです。目覚めの魔法に失敗した場合、一度殺してから蘇生させる方法以外で目覚めたと言う話を聞いたことがありません。そして蘇生に失敗すると当然死にます。」
ボブとタカシは震え上がった。
「まあ、転生者は死体が残らないので、死んだ後どうなるのかも分かっていないのですが。」
神官はタカシのデコレーションを終えて、次はボブの飾り付けに取り掛かった。




