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レースがスタート!先頭で襷を繋ぐのは一体誰だ!?

関東大会、スタート!

 ――32チームのランナーが、一切にスタートした。




「スタートから先頭を走るのは、

 浜平はまだいら中の、剣川天空けんかわてんくう



「剣川を先頭に、大きな32チームの大集団ができている」



 ――スタートをしてすぐ、競技場を出ると、

 大きな歓声が聞こえてきた。



「ファイトー」

「頑張れ」



 ――歓声を受けながらレースは進む。



「はっ……速い」



 ――リキは、予定通り、剣川に着いて走っていた。



「これが剣川の走りか」



「こんなにスピードが出てるのに、

 体全身の力が抜けていて、

 走りに全く、力みが無いな」



 ――どこまで着いていけるか。



 ――競技場を出てからは、

 しばらく真っ直ぐのコースを走り、

 500mを経過した。



 ――先頭集団は、既に22人。



 ――剣川の、ハイペースに10人が、序盤から離れた。



「どいつもこいつも俺にピッタリつくだけか」



「つまらない行くか」



 ――剣川が、スピードを上げると、

 周りのランナーも、すぐに反応した。



 ――ここは、行かせない。



 ――昨年の、関東王者、しゅう中の、2年越野こしの

 が、剣川を抜かすと先頭に出た。



「ウチが王者や。ここでは好き勝手させん」



 ――後ろを向き、剣川をギラッと睨んだ。




 ――レースは、序盤だがかなり高速のレースになっている。



「クソ……速い……」



 ――1人、また1人と、先頭集団から離れる。



 ――1kmを通過したが既に、先頭集団は、9人になった。




 ――「通過タイムは、2分48秒」



「嘘だろ」



 ――思わず、腕時計のタイムを観て、リキは驚いた。



「レベルの高い関東大会で、既に先頭集団は9人……」



 ――明らかにリキには速いペースだった。



「1kmの自己ベストより全然速い。やばい……」



 ――リキの息はかなり乱れている。



 ――そして、1.2km地点で、徐々に先頭集団から離れる。



「クソ……着いていかなきゃ。

 でも、このペースじゃ、息が続かない……」



 ――大きな第2集団にリキは、吸収された。



「先頭集団は、8人」



 ――ペースは、かなり落ち着いてきた。



「ここは、温存や、ラストに切り替える為にもな」



 ――先頭の越野は、ニヤっと笑った。



「先頭は、周中の越野」



「剣川、林は、先頭集団に着いている」



 ――そのままレースは進み、2kmを通過。



「5分48秒」



 ――先頭集団は、7人。



「林は、集団から離れる」




 ――ここは、俺が行く。



「一気にスパートをかけたのは、

 千葉県の喝采かっさい中の、吉田だった」



「俺は、1500mで全国大会で6位になった」



 ――ここは、スピードの見せ所だ。



 ――吉田のスパートに集団は縦長になる。



「行かせるか」



 ――すぐに剣川が反応する。



「そして、集団の全員がしっかり着いて行く」



 ――何だ。離せないだと……!?



「先頭集団の7人は全国でも、

 トップレベルのタイムを持っているランナー達だ」



 ――レースは膠着こうちゃくする。




 ――一方、リキは、第ニ集団に、着いていけず、

 2kmの通過タイムは、6分21秒だった。



「分かっては、いたけどここまできついとは……」



「息がかなり乱れ、体も重く、全身に鉛をつけてるような感じ」



 ――でも、諦めない。前だけを見つめろ。



「どんどんペースは落ちても、目は死んでいなかった」




 ――先頭集団は、7人のまま、ラスト400mを迎えた。



「ここで、剣川が一気にスパートをかける」



 ――吉田、越野が反応をし、先頭集団は3人。



「ここは、行かせん」



 ――越野も、スパートをかける。



 ――しかし。



 ――剣川がもう一段階ギアを上げる。



「うそやろ。まだスピードの上があったのか」



 ――越野は驚きを隠せなかった。



 ――そして、剣川が先頭で競技場に帰ってきた。



「どんどんスピードを上げる」



「もっともっと前へ。俺は誰にも負けない」



 ――ラスト100mのバックストレートを走り、

 剣川は、先頭で襷を繋いだ。



「任せたぞ」



 ――うん。兄さん。



「剣川のタイムは、8分41秒」



「越野が、8分44秒、吉田が8分45秒だった」



 ――先頭集団の7人は、8分50秒以内と、僅差の戦いだった。




 ――リキは、遅れて競技場に入ってきた。



「もう、ふらふらだ。でも、この貴重な経験を活かす為にも、

 出し切れ、出し切るんだ」



 ――腕を振れ、足を動かせ。



「後で、後悔するのは嫌なんだ」



 ――リキは全力で腕を、足を動かした。



 ――会場の歓声は鳴り止まない。



「後、100mか。もっともっと腕を振れ」



 ――そして、リキは、二区の小田に襷を渡した。



「小田、頼んだ」



 ――リキのタイムは、10分13秒。



 ――順位は32チーム32位で最下位だった。



「ごめん。でも、挑戦しなくちゃ知れなかったんだ」



「自分と、全国との差を」



 ――もっと強くなりたい。



「リキは、強くそう思った」

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