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「前哨戦」

 ――AM4時、リキは、起床をした。



「いよいよ大会だな」



 ――本日は、関東大会!リキの戦いが始まる!



「集合時間は6時」



「もう、準備は済ませてあるし、余裕があるな」



「少し、外でも散歩するか」



 ――リキは、少し水を飲み、

 ウェアーに着替え外に出た。



「寒いけど、空気が澄んでて気持ち良いな」



 ――リキは、コンディションを、

 確認しながら、5分程散歩をした。



 ――そして。



 ――6時になり、中乃崎(なかのざき〟中駅伝部は、

 学校に集合した。



「今日は、関東大会だ。

 メンバーは、全力を尽くし走り、

 メンバー外は、全力のサポートを頼む。

 今日も、走れる事に感謝して、楽しもう」



 ――監督の金子の言葉に、部員の表情は引き締まった。



「それでは出発するぞ」



 ――出発して、15分程経った後、

 金子から、紙が配られた。



「それじゃあ、これに目を通しておいてくれ」



 ――それは、レースの作戦表だった。



「1区の選手の3Kmのベストタイムと、

 レースプランが書いてある」



 ――リキのタイムは、32チーム中、

 17番目のタイムだった。



「リキは、中盤の集団でレースを進め、

 最後は、持ち前のスピードで、

 集団を抜けて、10番位で、

 襷を繋いで欲しい」



 ――金子は、そう考えていた。



「すみません。金子先生」



「今日は、挑戦すると決めたんです」



 ――リキは、考えた自分のレースプランは、

 変えずに走る事を決意した。



「金子のレースプランは、1区から6区まで、

 全て、書いてあった」




 ――金子のレースプランは4区まで、

 粘りの走りをして、

 10番以内の順位をキープし、

 5区宮森、6区、金口で逆転する展開を想定している」




 ――そして、バスは順調に進み、7時05分に、

 無事に、会場に到着した。



 ――場所を確保し、ビニールシートを敷き、

 9時のスタートも、徐々に近付いて来た。



 ――その時だった。



「おはようございます」



 ――優しい笑顔で挨拶に来たのは、

 浜平はまだいら中の、巣鴨監督だった。



 ――浜平中の駅伝部員も、巣鴨に続き、

 大きな声で挨拶をする。



「これはこれは巣鴨先生、おはようございます」



「金子先生、予選では敗れましたが、

 今日は勝たせて頂きます」



 ――すかさず金子も言い返す。



「いえ、今回もウチが勝ちます」



 ――そう言って、お互い笑いながら握手を交わした。




「よう。久し振りだな、大山リキ」

「あっ……お前は」



 ――声の主は、予選の6区で走った、

 浜平中の、大澤おおさわだった。



「先輩に向かって、お前は無いだろう」

「いえ……今日も負けませんよ」



 ――えっ……!?



 ――シーンと一瞬、間が空いた。



「何か、おかしな事言いました?」

「だって、俺、出ないよ」



 ――ウチの、3年は、誰も出ないんだ。



「そうなんですね」

「あぁ、予選で中乃崎に負けて、全国を逃したから、

 俺達3年の、出番は無いよな」

「でも、今のチームは強いよ。楽しみにしてな」




 ――今のチームは強い……?



 ――浜平中は、どんなメンバーで走るんだろうか。




 ――そして、時間も経過し、スタート20分前。




「20分ジョグをし体を温めて、

 流した、動的ストレッチをしっかりやった」



 ――これで準備は完了!!!



 ――そしてリキは、スタート位置に立った。



「周りは、速そうな人ばかりだ」



「でも、俺は負けない」



 ――ドクン……ドクン……とリキの心拍数が上がる。



「緊張してきた」



 ――スタートは、5分前になった。



「あれ、もしかして大山リキ君?」



 ――誰だと、振り返ると、西空にしぞら中の林だった。



「あっ!?林さんお久しぶりです」

「うん。今日はお互い、良い走りをしようね」

「はい!」



 ――リキは笑顔で返事をし、

 リラックスできたみたいだ。



 ――そして。



 ――オンユアマーク。



 ――パーン!



 ――乾いたピストル音が、

 会場に響きレースがスタートした。

遂にレースがスタートした!!!

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