ポイント練習!
関東大会まで後18日!地獄のインターバル走。
――練習メニューを発表する。
「今日は、1000mのインターバル走を、
200mの繋ぎで3本行う」
「設定ペースは、先頭が3分、皆、3分20秒以内にこなせ」
「3分20秒を切れない選手は、もう1つグループを、
作って、外周の400mでこなしてもらう」
「分かったらアップを始めてくれ」
――一切にアップを開始する。
「準備完了しました」
――主将の宮村がそう言うと、
「始めろ」の金子の一声で練習がスタートした。
――スタートから、先頭に飛び出したのは、
やはりリキだった。
「200mのトラックで練習してるから、
3分で走るには、1周36秒が目安のペースになる」
――リキはタイムを意識して走っていた。
「1周目のタイムは34秒」
「よしっ!このまま走る」
――先頭集団は、6人。
「リキ、宮森、金口、小田、清水、水原の、
駅伝メンバーの6人だ」
――リキが先頭で、その後ろを5人がピタリと、
二列を作り、着いて走っている。
「2周目は36秒」
――1km3分ペース。
「このペースが、どの位の速さかと言うと、
50mにすると9秒のペースである」
――ほぼ、ダッシュのようなスピード感だ。
「3周目を36秒、4周目を37秒で走り、
ラスト1周」
――ここで金口が前に出た。
「粘りが俺の信条」
――いつも通りのストーカー戦法は健在だ。
――金口が前に出た。
「6人の顔色が一気に変わった」
――金口の後ろに、リキ、宮森、小田が着いた。
――清水、水原は少し離れた。
「ここは行かせない」
――リキが、心の中でそう叫び、ペースを上げる。
「金口、リキ、宮森、小田が並んでラスト100m」
――一気にスピードを上げ、スプリント勝負。
――制したのは、金口だった。
「先頭が、金口で、2分57秒」
――リキ、宮森、小田は同着で、2分58秒だった。
――リキと小田は、自己ベストを更新した。
――200mをジョグで繋ぎ、2本目をまた走る。
――息は完全には整わず、
かなり肺がキツくなるトレーニングだ。
「2本目もリキが先頭に飛び出す」
――しかし。
「2週目で徐々にペースが落ちてきた」
――何だこれは?
「リキの3kmのベストは、9分14秒」
「このペースはリキには速いペースだ」
――でも。
「それは、皆、同じだ」
「皆、このペースはかなり速い、
それでも前を向いて、必死に走ってる」
――俺だけが、楽はできない。
「リキは何とか盛り返し、先頭に着いた」
――先頭集団は、1本目と同じ6人。
「ラスト1周になり、リキ、小田、清水、水原が遅れる」
――1本目から自己ベストのペースで走り、
リキと小田は疲労を隠せなくなっている。
「金口、宮森が同時に、3分07秒でゴール」
「リキは、3分10秒だった」
――良いんだ。
「1本目から攻めたから、落ちるのは仕方ない」
「3本目は、ラストだ。一気に切り替えろ」
――リキは、また気合いを入れ直した。
――3本目は、金口と宮森が、
同時に先頭に飛び出した。
「そのままレースは進む」
――ラストは、宮森と金口が競り合い、
宮森が先にゴール。
「タイムは、3分03秒」
――リキは、3分05秒だった。
「リキの3本の合計タイムは、9分13秒」
――1本目のペースで3本こなせないとな。
――リキは、悔しそうな表情をしていた。
「でも、確実に成長している」
「次は、もっと、もっと、速く走ってやる」
――このポイント練習も含め、
関東大会までの5回のポイント練習は、
有意義な練習になった。
――そして、中乃崎中男子駅伝部は、
関東大会前日を迎えた。




