銭湯、ご飯、幸せ。もうすぐ県大会!
――秘密の特訓も無事終了し、
疲労回復の為に、露天風呂に向かった。
料金を支払い、中に入ると、
夜と言う事もあり、人も多かった。
「リキ君それじゃあ」
葵と別れリキは、一人で露天風呂に向かった。
「ひー疲れた」
体を洗い、リキは露天風呂に入った。
「うわー。最高。疲れが取れる」
思わず声を出してしまった。
「兄ちゃん若いのに、一人風呂か渋いねー。
入浴中のおじさんが、声をかけてきた。
「練習で疲れてたので、思わず声が出てしまいました」
リキは笑った。
リキは陸上部に入ってから、人と関わる事が増えた。
一期一会の出会いがあって、そこで色んな人と出会う。
――15分位リキは浸かった。
「ありがとうございました。先に上がります」
「おぉっ!部活お疲れ様な。ちょっと待て!」
「えっ!?」
おじさんと一緒に露天風呂を上がると、
脱衣所でおじさんが100円をくれた。
「これで飲み物でも飲みな」
リキは人の温かさを実感した。
「良い人達だったなー。飲み物何にしよっか」
「おっ!?ラムネがあるな」
リキはラムネを購入した。
「ふー。最高。幸せ」
「幸せって意外とそこら中に転がってるんだな」
リキが、ラムネを飲んでると、
葵と葵のお母さんが上がってきた。
「練習後のお風呂は最高だね」
「うん。最高に疲れが取れた」
葵は嬉しそうに笑った。
「じゃあこの後、蓮の家に行こっか」
「あっ!トレーナーさんが来てるんだっけ?」
「そうそう」
――3人は羽鳥蓮の家へ向かった。
葵がチャイムを鳴らす。
「おおっ。葵、来たか。お母さんもこんばんは」
「リキも上がっていけ」
――羽鳥蓮は快く家に招いてくれた。
「練習で腹減っただろ?少し食べていくか?」
「えっ。いいの蓮?」
「あぁ、勿論だ」
こうしてご飯をご馳走して貰う事になった。
「これ、今日の夕飯だけどどうぞ」
羽鳥のお母さんは優しく、カレーを渡してくれた。
「やばい。美味そう」
リキは思わず口に出した。
「沢山あるから一杯食べてね」
――それじゃあ!頂きます!
夕食を食べてから練習をしたのに、
既に腹は減っていて、
葵とリキは凄い勢いで食べ始めた。
「おいおい。もっとゆっくり食べろよ……」
羽鳥蓮は苦笑いをきた。
「おかわりお願いします」
練習の後に食べるご飯は格別に美味かった。
ご飯を食べ終わると、トレーナーさんに、
マッサージを受ける事になった。
「よろしくお願いします」
「はい。お願いします。まずは寝っ転がって下さい」
――マッサージが始まった。
「結構、疲労溜まってますね」
「はい。かなり練習したので」
「普段どの位走ってるんですか?」
「週6回ですね」
「えっ、そんなに。それじゃあ疲労も完全に、
抜けないと思うけれど」
――確かにそうだ。休養を入れれば良いと思ってたけど、
完全には疲労も取れてないかもな。
マッサージが終了した。
「体の疲労が抜けてる。凄い」
「ありがとうございました」
――リキはお礼を言った。
「じゃあ、蓮、今日はありがとう。帰るね」
「うん。気を付けてな」
「それじゃあ本当にありがとうございました」
――お礼を言って、羽鳥の家を後にした。
家に到着し、別れる。
「今日は本当にありがとうございました」
――リキはお礼を言った。
そして帰ってすぐに疲れで爆睡した。
――県大会まで後25日。
この日以降も葵とリキ、そして駅伝部は練習に励んだ。
週3回のポイント練習は疲労面を考慮し、
1週間毎にし、大会1週間前はポイント練習を、
行わず、疲労を抜く事に専念した。
そして県大会1日前のグラウンドには、
自信満々の顔をした、葵とリキがそこにいた。




