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合宿がスタートする!宮森が宣戦布告!?

 ――明け方の4時20分。携帯の目覚ましが鳴った。


「よーし!皆、起きろ!」


 ――宮森の声が部屋に響き渡った。


 うーん。宮森先輩、もう少し寝かせて下さい……!


「うるせー。小田さっさと起きろ!」


 ――そう言うと、宮森は、小田の掛け布団を、

 問答無用で、投げ飛ばした。


「それと、リキはどうした?」


 宮森は、リキを探しに、一階へ降りると、

 そこには、机で、勉強をしているリキがいた。


「おはよう。お前、マジかよ。合宿なのに、

 勉強してるとか、変態か?」


 おはようございます!宮森先輩。

 今日は、早めに起きてしまったので、

 勉強してました。


「そうか。5時から、練習始まるから、

 準備しとけよ。軽く補食取ったり、

 水分補給忘れるなよ」


 ――夜はレストラン。朝と昼は、宿舎の近くの、

 食堂で食べるが、利用できるのは、朝の6時30分から。

 明け方は、割と涼しいが、高地とは言え、

 夏なので、特に、栄養補給や、水分補給は大切だ。



 ――4人は準備を済ませ、

 15分前の4時45分に外に出た。


 ふー!涼しい!でも、やっぱ酸素薄いですね。


 ――辺りは夏という事もあり既に明るかった。


 ――歩いて1分程で、トレイルコースに着くと、

 各自アップを始め、

 5時に一気にスタートをした。


 ――クロスカントリーコースを、ゆっくり

 走る者もいれば、スピードを上げて走る者、

 ダッシュを繰り返す者、色々いた。


 あの、宮森先輩?これはどう言った、練習ですか?


「あぁ、リキ?そんなの自分で考えろ」


 ――そう言うと、宮森はスピードを上げて、

 先に行ってしまった。


「何だよ。クソッ。とにかくジョグのペースで走るか」


 ――リキは走りながら考えた。

 これは、もしかしたら自分の課題を、考えて、

 練習する時間じゃないのか?


「それなら俺は」


 ――そう言うと、リキはペースを一気に落とした。


「昨日の夜に、金口かねぐち先輩に聞いた、

 LSDトレーニングをしよう」



 ――昨夜の自由時間。


「あの金口先輩?


 何だリキ?


「練習や、タイムトライアルを見てて、

 金口先輩の粘りが凄いと思いました。

 人の後ろにつけば離れず、

 ラストは一気に上げて、追い抜かす。

 その強さの理由が知りたいんです」


 なるほどな。自主練で、

 LSDトレーニングを、してるのが、でかいかな?


「LSDトレーニングですか?」


 あれ、知らない?簡単に言えば、

 普段のペースよりも、ペースを落として、

 走るトレーニングかな。


 ペースが落ちると、長い時間走れるし、

 ペースも落ちて、歩幅も狭くなるから、

 結構、足腰が鍛えられるんだ。


「なるほど」



 ――リキは早速LSDに挑戦してみた。


「ペースを落として、だけど、ピッチ自体は変えない」


「あれっ!?意外と難しいぞ」


 ――リキは試行錯誤しながら走った。


「俺の課題は山程あるが、特に課題なのが、

 後半の持久力。後半も足を持たせ、

 スパートするには、強い足腰が必要」


 ――リキは、1時間、トレイルコースの、

 足場の不安定なコースや、

 アップダウンを走った。


「1時間やってみたけど、割と効いてる感じがする」



 ――6時に練習を、終えると、各々が、

 ダウンをして、宿舎に戻り、

 6時30分に食堂に向かって、

 提供された、朝食を食べた。

 その後は、自由時間で、8時から、練習開始だ。



「さてー!朝食も食べたし、

 ノートを書こう」


 ――リキは宿舎に戻ると、

 すぐにノートを書き始めた。


「俺の課題。目標、それに向けて、

 どう考え、行動するか」


 ――いつだったろうか?顧問の金子が言っていた。


「俺は、お前達に練習や課題を提供はできる。

 だが、人それぞれ、合う合わないはあるし、

 必要な能力も、一人一人違う。

 何が、正しいか、正しくないかなんて、

 そんな事は分からない。

 だから、自分の事をよく見つめて、

 自分で、考えられる人間になって欲しい」



 ――自由時間は、部屋のメンバーも、

 本当に自由に過ごしていた。


 そして、朝と同じく、15分前に宿舎を出て、

 同じ、クロスカントリーコースに向かった。


「うわっ!今年も凄い人だな。

 やっぱ今年もやるんですかね?」


 あぁ、そうだろ。小田。


 ――宮森が冷たく言った。



 ――それじゃあ8時になったし、集まって下さい。


 ――そう言われると、周りの人達は一斉に、

 集まりだした。


「今年もこの蔵王ざおう合宿に集まって頂いて、

 ありがとうございます。

 私は、山形の、西喜怒にしきど中学の、

 駅伝部の顧問の、かつらです。

 昨年も、無事、終えられたこの合宿で、

 今年も、切磋琢磨して、競い合い、

 己の成長に向けて、頑張っていきましょう。

 よろしくお願いします」


「それでは、各中学の、男女の、主将の方は、

 前に出て、一言お願いします」


 ――群馬県の、亜須沢あすさわ中の、

 三宅さん。太田くん。


 ――福島県の、佐竹原さたけはら中の、

 森永さん。金田くん。


 ――茨城県の西空にしぞら中の、

 大西さん。桧山くん。


 ――神奈川県の、中乃崎なかのざきの、

 清水さん。宮森くん。


 ――そして最後に、西喜怒にしきど中の、

 久川。大瀬。



 ――各中学の男女の主将10人は前に出た。


「それじゃあ、まず、亜須沢中からお願いします」



 ――そう言って、各中学の主将が話を始めた。


 ――どの中学も、全国大会常連とあって、

 ハキハキと声は大きく、話にも説得力があった。



「それじゃあ、次は、中乃崎中お願いします」



「はい。中乃崎の主将をやっている、宮森です。

 全国大会常連の皆さんと、一緒に練習して、

 行けるのを、今から楽しみにしてます。

 でも、群れる気はありません。

 どんな選手でも、ライバルです。

 そして、誰にも負けるつもりもありませんし、

 ここにいる全員に、俺は負けません」



 ――何と宮森は、

 全国常連のチームと監督の前で、宣戦布告をした。

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