表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自称インキャぼっちは悩みの数だけ彼女がいるようです  作者: 史本 会
自称インキャはぼっちを卒業するようです
6/48

ショッピングデート

その日は、朝から修羅場になった。



「健二にい、まさかその人ナンパしたんですか?変態なのはわかってましたけど、流石にそれはもう警察行きですよ!」



「ち、違うって!この人は鮫島さんっていって、俺のクラスメイトだから」



同意を求め、鮫島さんの方を見た・・・鮫島さんも小さく頷いた。



「そ、そうですか・・・それもそうですね、健二にいが知らない女に話しかけるなんて無理ですもんね。それにその逆も絶対にないですしね」




その逆?それってちょっと酷くない!



「ご、ごめんなさい私お邪魔だったみたいなので、そろそろ失礼しますね」




「あ、あぁちょっと待って・・・」



声をかけたが鮫島さんは反転し行ってしまった。




「それで健二にい、さっきの女とはどういう関係なんですか!」




「どういうって、ただのクラスメイトで、席が隣で、あと委員会も同じか・・・」




あれ結構鮫島さんと接点あるじゃん!




「そうなんですか。健二にいにもついに女が・・・」




「おい、誤解するな!そういう関係じゃないからな!」




「まぁいいですけど。それより早く買い物行きますよ!」




そう言うなり、俺の手を取り強引に引っ張った。歩き始めてから10分ほど、大きなデパートにたどり着いた。



「まずここで私の服を買いますね!」



まず、ってことはこの後もどっか行くのか。はぁ・・・。



「いまため息つきました!?なんでもいうこと聞いてくれるんですよね!」



「はいはい」



約束は約束だ。それに聖奈も嬉しそうだし、今日くらいはいいか・・・。



そして聖奈は真っ先に4階にある女性服売り場に入っていった。俺も入ろうとしたが周りの視線が痛い。女子高生なんてこっち見てなんか話してるし。絶対俺のことでしょ!



「健二にい、早く来て下さい!」



先に入った聖奈が俺を呼ぶ。俺はここでもいいんじゃないか?でもなんでも聞くとか言っちまったからな。仕方ないか・・・。

そうして俺もそこに入った。



デパートを出る頃にはお昼を過ぎていた。


「健二にい、お腹すきましたね!」




「はいはい分かったよ、どこか食べる場所を探すか」



そして見つけて入った店はラーメン屋!



「健二にいはセンスのかけらもないですね。まぁ任せてしまったのは私ですから、いいですけど・・・」




俺はラーメンすすった...それを見て聖奈も麺をすすった。




「美味しい」




聖奈は小さな声で呟いた。



よかった。まずいとか言われたらどうしようかと思った。



それからしばらく商店街を歩いた。



食べ歩きみたいな感じになってしまったが、聖奈がこんなにはしゃいでいるところなんてめったに見れない。よかったよかった。



「そろそろ帰るか?日も暮れてるしな」




「そ、そうですね。健二にい、今日はありがとうございます。おかげでいいデー、買い物等ができました」




「まぁ約束だったしな。こっちこそありがと、俺自転車だから、先帰るな」





「何を言ってるんですか!家に帰るまでが買い物です!だ、だからい、一緒に帰って下さい・・・」





「お、おう」



結局、俺と聖奈は一緒に家に戻った。

リビングで健一兄さんが待っていた。



「やっと帰ったか。健二、お前に客が来てるぞ」




「客ですか?それは一体・・・」









「昨日ぶりー!ヨコッチ帰り遅すぎ!」



そこにいたのは佐倉だった。



「なんだお前か」




「残念!今日はそう言われると思って特別ゲストを連れてきてます!」



そうして佐倉の後ろから出てきたのは鮫島さんだった。




「さ、先程は失礼しました。」




「さっき、ってヨコッチ鮫島さんとなんかあったの!?」




「い、いや別になんでもないよ。たまたま駅であっただけで」



会話中、聖奈の姿がないのに気づいた。

どこに行ったんだ?



「ど、どうですか!健二にい、この服似合ってますか!?」



そう言って突如リビングに現れたのは聖奈だった。しかしリビングの状況を見て、慌てて部屋に戻っていった。




「あっ!さっきの彼女さんは横田くんの妹さんだったんですね」



やはり鮫島さんは何か誤解していたようだ。



「俺は自分の部屋に戻るから、ゆっくりしていってくれ」



そう言って健一兄さんもリビングから出ていった。



全く今日は、聖奈とのデー、お出かけの次は、鮫島さんと家デートですか!なんて幸せな日なんだ!



「ねぇヨコッチ!私もいるからね!」




やはりこの女、佐倉いろりはエスパーだと確信した。



「で、なにしにきたんだよ」




「何って、そりゃ部活だよ!」




「部活?俺の家でか?」



「まぁ色々あってね、そして今日から鮫島さんも部活に入ってくれることになりました!」



おーまじか!ナイス佐倉、お前は酷いやつだし、正直嫌いだが、それはナイスすぎる!



「ヨコッチいま、私の評価上がったでしょ!」




「上がってねぇよ」




「なにそれ!酷ーい!」



「あのすみません、でもそろそろ本題に入らないと」



鮫島さんが口を挟んだ。何か大事な用があるらしい。俺はとりあえず、2人を座らせ、お茶を出した。




「で、本題ってなんだ?」




「は、はいそれはですね・・・






・・・」



俺はその内容を聞いて驚きを隠せなかった。
























評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ