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自称インキャぼっちは悩みの数だけ彼女がいるようです  作者: 史本 会
自称インキャはクラスメイトの副部長を放っておけないようです
23/48

姉の帰宅

日曜日は更新しない予定でしたが、今日は暇だったので更新します。

「ただいまー」




「健二にい、おかえりなさい随分遅かったですけど、例の部活ですか?」




「あぁ、まぁな」




「そうですか、もう夕ご飯の準備はできていますが、ご飯にしますか?お風呂にしますか?」



そこは、ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも・ワ・タ・シ・?だろ!



「そうだな・・・お風呂にしようかな」




「わかりました、なら私と健一兄さんは先に食べてますね」




「あぁ、わかった」




やはりお風呂は落ち着く、あったかくて、心が落ち着いて、疲れが消えていって、次第に眠くなって・・・と危ない危ない!危うく寝てしまうところだった。



風呂から出るとリビングには健一兄さんがいた。




「健二か随分長風呂だったな、聖奈ならもう寝たぞ」





「そ、そうですか・・・」





なぜ、健一兄さんが俺に聖奈のことを報告したのかこの時はよくわからなかった。




「俺もそろそろ寝るが、夕食は台所に置いてあるからな、お前も早く寝ろよ」




「は、はい・・・」




みんな寝るの早くないか?・・・そう疑問に思いながら時計に目をやると、23時を指していた。



あれっ?俺が帰ってきたのは21時くらいだったはずだけど・・・もしかして風呂で2時間も寝てたのか!



俺は急いで夕ご飯を食べ、自分の部屋に戻った。



明日の支度をしている時、制服のポケットに入っていたものに気がついた。



これは・・・完全に忘れていた、2年生になってよく下駄箱に入っていたあの手紙である。そういえば、前には家のポストにも入っていたこともあったな・・・。



そして俺はその手紙をポケットから出し、読むこととした。手紙は2枚、もっとあったはずだがほとんど捨ててしまっている。今あるのは下駄箱にあった1枚と家のポストに入っていた1枚だけである。



そして俺はその手紙を読み始めた。




ー5分後ー


読んでみてわかったことがある。まずこの手紙の差出人がそれぞれ違う。字体が全く違うのだ。そしてこの手紙の内容、1つは告白のような手紙、つまりラブレターである。だがもう1枚の方はなんていうか・・・身近な人が書いたような感じがした。




全くわからんな・・・まぁどうでもいいか。



支度も終わったことだし寝るか!そう思った時、家の玄関が開く音がした。



鍵はかけたはずである。それに健一兄さんも聖奈も家にいる・・・まさか泥棒!?




おそるおそる部屋を出て、そっとリビングに行くと人影が1つ見えた。



暗かったため顔は見えなかったが、多分女だろう・・・香水の匂いがする。俺は近くにあったほうきを手に取り、身構え そして電気をつけた。



「キャーー!」




「ワァーー!」




電気をつけた瞬間、女は悲鳴をあげた。その悲鳴にびっくりして、俺も叫んでしまった。




「な、なんだ霞姉さんか・・・」




「あーびっくりした、ちょっと健二!いきなり明かりつけないでよ!」




「いやいや部屋に入ってきたら電気ぐらいつけろよ、てっきり不審者かと思ったわ!」




「ごめんごめん、でほかの人は寝ちゃってるの?」




「もう寝てるよ」




「あら、それは残念・・・お姉ちゃんせっかく帰ってきたのに!」




「はいはい、今度から帰ってくるときは連絡入れてよね、俺もう眠いから寝るよ!おやすみ」




「ちょっと待ってよ!色々話したいこととかあるんだから」




「あのね!俺は明日も学校なんだよ、寝させてくれ!」




「そんなツンツンしちゃって、健二もしかして思春期ってやつ?」





「うるさいな、もう寝るよ!」




俺が部屋に戻ろうとすると、いきなり後ろから俺の腰に手をまわし、逃げられないようにしてきた。




「おい!いい加減にしてくれ、俺は眠いんだよ!」




「もう、わかったよ!じゃあまた明日ね!」




「明日もいるの!?」




「なにその言い方ひどい!私だってちゃんとこの家の住人なのに!」




「はいはいおやすみ」




「ブー!健二のバカ!」




そうして俺は部屋に戻り眠りについた。



一応説明しておこう、先ほどの女は俺の姉の横田 霞である。言動から分かる通りバカである。現在は24歳で無職、フリーターをしている。そして怒るとブーという謎の効果音を鳴らす。見た目はそれなりにいいが、性格がちょっとアレなので異性の付き合いは少ない・・・と思う。







「おっはよー!」




いつもなら聖奈の優しい声とともに起きるのだが、なぜか今日は知らない人に起こされたような気がした。


それもそのはずで、目を開けると目の前に霞姉さんが立っていた。




「うわ、最悪・・・」




「ちょっと健二、最悪ってなによ!」




「別に、なんでもないよ」




「健二、昔はもっと可愛かったのに!霞お姉ちゃーんって言って甘えてきたのに!」



「どんだけ昔の話だよ!・・・それで聖奈と健一兄さんには挨拶したの?」




「うん、さっきしたよ!2人ともなんかびっくりしてたけどね」




「そりゃそうだろ」



しばらく、いやもう1年も家に帰ってこなかった姉がいきなり帰ってきたのだ、そりゃ誰だってびっくりする。


一度起こした上体をもう一度横にする。




「ほら健二!起きなさい!」




「もう少し・・・」




「ダメ!早く起きて!」




そう言って掛け布団をとり、手を引っ張った。



「おい、腕が痛いよ・・・それに昨日なかなか寝させてくれなかったのは霞姉さんだろ!」



「人のせいなんかにして!そんなんじゃいつまで経っても友達でないよ!」




「ふふ、残念だったな・・・前までの俺だったらその言葉は胸にささったが、今は違うぞ!俺は友達ができたんだ!」




「な、なんですって!健二に友達が・・・た、大変よー!」




霞姉さんは大声をあげリビングに降りていった。朝から騒がしいやつだ、霞姉さんのせいで、朝から気分が悪い。




もう少し寝よう・・・







「健二にい、健二にいってば!」




「・・・ん?」



「やっと起きましたか、早く起きないと遅刻しますよ!朝食は机の上にありますから、ちゃんと食べていってくださいね!」



「うん、わかった・・・」




これだ!そう俺はこれを待っていた。聖奈の優しい声が俺にとっての目覚ましなのだ!ちょっと気分が良くなった気がする。



「私は先に行きますから、遅刻しないようにしてくださいね!」




「うん、いってらっしゃい!」





俺も急いで準備を開始した。時計を見るといつも起きている時間、朝の7時を指していた。霞姉さん一体何時に俺を起こしたんだよ・・・。






「健二、もう行くの?」




「行くよ」




「ふーん、いってらっしゃい」




なんでそんな不満そうなんだよ!俺はいつも誰もいない家に言ってる、いってらっしゃいを言えないことが不満なんだよ!




「いってきまーす」




玄関で手を振っている霞姉さんを無視して俺は学校に向かった。


評価等よろしくお願いします。

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