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自称インキャぼっちは悩みの数だけ彼女がいるようです  作者: 史本 会
自称インキャはぼっちを卒業するようです
20/48

思考停止

こんにちは、いつもありがとうございます。

タイトル変わったので連絡します。

陰キャな俺の恋愛事情

自称インキャは悩みの数だけ彼女がいるようです


あと文章の書き方少し変わってます。

これからもよろしくお願いします

「それで、いきなり押しかけてきて・・・勝手に上がり込んで、何か用か?」




数分前、俺の家を訪れたいろりと園田百合子は訪れた理由を話すわけでもなく、勝手に家に上がり込んで、俺の部屋にこうして座っている。




「んー、用っていうかなんていうか、ヨコッチにお礼...?がしたい的な・・・そうだよね?」



「は、はい!今日は本当にありがとうございました・・・そ、そのすごく彼氏っぽかったです・・・」



「そりゃどうも、おかげさまで俺は1週間の停学処分ですけどね・・・」



「す、すみません・・・」



「いや、別に俺が勝手にしたことだから気にしなくていいんだけど・・・それより今日は何回告られたんだ?」



「そ、そうですね・・・今日は先輩と喧嘩した男の人だけでしょうか・・・」



「つまりあの後は、告られなかったんだな?」



「は、はい・・・」



「そりゃ良かったな・・・」



あれ、話し終わっちまったよ・・・この後何を話せばいいのかわからん!



「あっ!そうだ、私この後用事があるから・・・先帰るね!園田さん、帰り道は分かりそう?」



「えっ!は、はい・・・大丈夫だと思います」



「ちょ、ちょっと待てよ・・・」




唐突に帰ろうとしたいろりを俺は引き止めようとしたがこちらを振り返ることもなく、俺の家を出て行った・・・少し暗い顔をして・・・。


おい、いろり!何してくれてんだお前!

女子と2人きりの展開だ。前にもこんなことがあったな・・・あの時は確かいろりだったか・・・。何か話すにしても特に話すこともないし、それに嘘とはいえあんなでかい声で告白したんだ・・・園田百合子と目を合わせるとか絶対にできない。




「・・・」



しばらく無言が続いた。




「えっと・・・お茶、お茶でも入れようか?」



「い、いえお気遣いなく・・・」




そこは飲むって言っとけよ、この状況を打開しようとしたのに気づけよ!



「や、やっぱり持ってくるよ!」



そう言って園田百合子の返答を待たずに、お茶をくみに台所にいった。


あー、緊張する・・・普通にこの状況まずいだろ!有名人と彼氏のフリをするだけでも俺的にはまずいのに、そんな有名人と2人きりでしかも俺の部屋で・・・なんか意識したら余計緊張してきた。俺の部屋戻りたくないな・・・。




「ど、どうぞ・・・」




「あ、ありがとうございます・・・」




「・・・」



何を話せばいいんだー!だれか教えてくれ!助けてくれ!そしてこの状況をどうにかしてくれ!



「あの先輩・・・」



「ど、どうした・・・?」




「私、先輩に伝えておきたいことがあるんです・・・」



「な、なんだ?」



「そ、そのですね・・・私、もしかしたら先輩のこと好きかもしれません・・・」



「・・・はい?」



この子は何を言っているのだろうか・・・今、園田百合子が俺のこと、好・き、とか言わなかったか・・・?

きっと聞き間違いだろう、彼女いない歴=年齢の俺がまさかこんな有名人に告白!?されるなんてな・・・絶対にあり得ない。


・・・そうかこれはきっと俺の妄想だ、きっと本物の彼女欲しすぎて思考がおかしくなってるんだな・・・。




「先輩!き、聞いてます?」



「え、えっとなんだっけ?」



「だから、私先輩のこと好きかもしれないです!・・・恥ずかしいので2度も言わせないでください・・・」



だめだ俺の思考は完全に停止してしまっている。園田百合子の言葉は、俺にはまるで呪文のように聞こえた。



「えっ!えっと・・・好き、なのか?」



「は、はい・・・多分・・・私もこんな気持ちは初めてなので・・・」



「・・・」



どうする?何を返せば正解なんだ、考えろ俺!



「そ、その多分その気持ちは偽物だと思う・・・今日あんなことがあったからきっと気が動転してるんだよ・・・きっと」



「そ、それもあるかもしれません・・・で、でもあの時、俺の彼女だ!って言ってくれた時、私はとても嬉しかったんです・・・だからきっとこれは・・・・」



俺は唾を飲み込み、落ち着いて身構えた。




・・・とその時、その言葉を遮るかのように電話が鳴り響いた。



「・・・ど、どうぞでてきてください」



「で、でも・・・」



「・・・大丈夫ですから、でてあげてください・・・」



「う、うん」



急いでリビングに行き、そしてそっと受話器を耳にやった。



「あ、もしもし!横田健二くんの担任の清水といいます。健二くんはいらっしゃいますか?」



「健二くんは私ですけど・・・」



「はっはっはっ!ちゃんと家にいるんだなお前!偉いぞ褒めてやる!」



「なんですか、俺をバカにするために電話してきたんですか・・・めっちゃいいとこだったので切ってもいいですかね?」



「なんだ、映画でも観ているのか?・・・まぁどうでもいい、それよりお前に聞きたいことがある」



「なんですか?」



「今、お前の家に佐倉いろりはいるか?」



「いえ、居ませんけど・・・いろりがどうかしましたか?」



「いや、居ないならいいんだ・・・ちゃんと自宅でおとなしくしてろよ!」



「言われなくてもそのつもりです・・・」



「そうか、ならいいんだ・・・おっともうこんな時間か、切るぞ?」



「ええ、どうぞ」



「おっと大事なことを忘れてた」



「なんですか?」



「目撃者の証言がいっぱいあってな、お前の停学がなくなった」



「はぁあ・・・ってそれって無罪ですか!?」




「あぁそうだ良かったな、明日からちゃんと来るんだぞ」




「はーい」




「おっとそろそろ切るぞ、私はこれから佐倉に用があるからな」



「はい、さようなら」


そして電話は終了した。




電話越しでも先生が少し焦ってあるのが伝わってきた。いろりに何かあったのか?それとも・・・。




部屋に戻ると園田百合子は俺のベットに腰をかけていた。



「あの・・・先輩!急な話なんですけど、私のこと・・・百合子・・って呼んでくれませんか・・・?」



「あ、あー・・・それはいいけど、さっきの話の続きは・・・?」



「な、なんのことでしょう・・・?」



「なにって、そりゃさっきの・・・」



「先輩!」



「い、いえなんでもありません・・・」




百合子の聞いて欲しくないオーラがすごい伝わってきた。夜も寝れなくなりそうなくらい気になったが、これ以上は聞かないことにした。



「それで先輩、さっきの電話誰からでした?」



「あぁ、えっと俺の担任の清水先生から・・・あっそういえばいろりのこと聞いてたな」



「佐倉先輩がどうかしたんですか?」



「いやそれが俺にもよくわかんなくて・・・」



「そ、そうですか・・・」




結局そのあとは特に何もなく、百合子を送ろうとしたが、停学中ですよね、と言われ玄関で別れた。



部屋に戻りテレビをつけた・・・そこに映ったのは交通事故のニュース・・・事故かぁ、最近多いな・・・。



ニュースから聞こえる音、それを聞きながら片付けをしていた。


「今日18時ごろ交通事故がありました。場所は東京都○○市○○町の交差点で、被害者は4人、藤田蒲田さん、夢二輝夜さん、空太一さん、佐倉いろりさん・・・。


えっ・・・俺は持っていたコッブを地面に落とした。そして慌ててテレビに目をやった。そこには車が突っ込んだであろう場所の写真と、被害者の写真が写っていた。い、ろ、り・・・嘘だろ・・・。



その時また電話が鳴った。



「も、し、も、し・・・」



まだ状況が飲み込めていない俺はテレビに目をやったまま受話器を取った。




「清水だ!大変だ、佐倉いろりが・・・」



その時回復しつつあった思考回路が再び停止し、何も考えずに家から飛び出し先生に教えてもらったある病院に慌ててむかった。

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