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閑話 奴隷の独白

やっぱりシリアスは苦手です

私はエリン。ある村で家族3人で幸せに暮らしてした。


でも幸せは長くはなかった。ある日、帰ると父と母が血だらけで倒れていた。私の「幸せ」は突如として奪われた……


意味が分からなかった。何度呼んでも返らない返事……いつも私を笑顔で迎えてくれる顔はそこにはなく、生気の感じられない顔がそこにはあった。


私はいつの間にか泣いていた。ずっとずっと時間という物を忘れたように……


起きた時、私は牢屋に入れられていた。涙は枯れていた。


2日は経っただろうか……牢屋から出された。ある部屋に入ると、そこには村長がいた。やっとこの訳の分からない状況から開放される。そう思った。


が、それは裏切られることになる。



「お前の親は俺が殺した。お前は一生俺の奴隷となるのだ」


続けて


「お前が生まれなければ、お前の親は死ななかったのになぁ」


髪を撫でながらそう、気持ち悪い笑顔でそう言ったのだ。


その時私は大事な何かを失った。涙はもう枯れたのか何故か出なかった。





次に目覚めた時には1人の少年が立っていた。名前はエルと言うらしい、助けに来たと頭を撫でてくれた。




訳が分からなかった。どうせ嘘をついていると思った。


私は何日ぶりかの日の光を浴びた。眩しい……顔に出ていたのか、笑われた。


その後ご飯を食べさせてくれた。最初は警戒して食べなかったけど食欲には勝てなかった。


どうやら毒は入っていないらしい……


それから服を買って着せられた。高そうな服……


次はこれから暮らす所に行くらしい、そこはでかい所だった……


ある部屋に入ろうとすると、女の子が出てきて泣きつかれていた。宥められて落ち着いた今度はニッコリと笑っていた。


次の瞬間ドアが開かれ、また女の子が入ってきた。その時の彼の表情を見ると、笑えた


そして舌を出して女の子の後ろに隠れた。


私は何故、あそこで笑って舌を出したのだろうか……


私はここのメイドとして働くこととなった。私は行く所もないので、素直に従った。


そうして数日経ち、ある時「幸せ」そうに働いている女の子に、何でそんなにも幸せなのか聞いてみた。


女の子は「エルのために働いているから、エルのことを思うと胸がポカポカしてくるんだ」


とても幸せそうだった。


1番幸せな事は?と聞くと


「エルの胸に抱きつくことかなー」


と言っていた。


私は早速試すことにした。何故かは分からないが……


彼に抱きつくとポカポカはしないが安心した。彼は驚いているようだった。でもすぐに頭を撫でてくれた。


その時、私は泣いていた、悲しくないのに涙が出た。それでも彼は撫でるのを止めず、それだけなく抱きしめてくれた。


その日の夜は一緒に寝た。私はとても久しぶり安心して眠れた。


私の「幸せ」は彼といること……なのかな?


お父さんとお母さんは居なくなったけど、彼が居れば大丈夫な気がした。







私の「幸せ」は他に見つかるかもしれない……でもそこには絶対に彼がいることだろう。

アニメの主人公はどうやって彼女を助けたのでしょうか?謎ですね

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