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閑話 メインヒロインの独白

メインヒロインにもいろいろある

私の名前はメアリー・ウィンザー。ウィンザー公爵家の次女ですわ。ですが公爵家という肩書きはとても邪魔なものです。確かに欲しいものは買えるし、食事も困らないかも知れません。ですが、周りの人たちはいつも私を見ずに公爵家の私を見るのです。


そのせいか、女の子の友達を出来ません。女の子と喋る時には私はいつも公爵家という仮面を被っています。


そう、私は友達が欲しかった。本当の私を見てくれる友達を……


そんな中、私は王子様と出会いました。初めて見た王子はいつもニコニコして気味が悪かった。


でも気付いたんです、私と同じ様に仮面を被っている事を……


それから私は王子と二人だけになった時仮面を外しました。


すると彼も仮面を外して話してくれました。僕を今まで邪魔者扱いだったのに特別扱いしてくる人たちや急に媚を売ってきた女の人たちの事を……


そんな彼を見ていると私と同じなんだと思うと同時に顔が赤くなったのを覚えています。私だけに教えてくれた秘密……私だけという言葉に胸が苦しくなりました。


私は暇があれば、いつも彼の所に通っていました。私はいつも悩み事を言いました。彼はいつも真剣に考え共に考えてくれました。そんな彼に恋を抱くのも時間の問題でした。


ですが、そんな彼にも仮面をつけて話していました……そんな事に気付かされたのは学園の入学式の後……みっともなく泣く私をあの人は優しく撫でてくれました。


私を馴染めてくれたのはエルという少年でした。彼は黙って私の愚痴を聞いてくれ、最後には私に協力してくれると、なぜ協力してくれるのかと聞くと彼は私のことが好きだからと答えてくれました。


私はその時顔が真っ赤になりました。仮面を外し、こんなにみっともなく泣いてる私に告白するなんて……


その瞬間、私が今まで言っていたことを思い出しました。顔に流れている血が無くなっていき、謝ろうとした瞬間、失恋させてくれと、そういったのです。


そこから私が何をしたのか覚えていません。気づいたら朝になっていました。あの人にこの後どう会えばいいか分かりません……


でも私は行きました。言葉は足りなかったけど、強引に話を始めるとあの人は困ったような笑顔でいつも愚痴を聞いてくれます。


デートに行った時は面白かった。百面相のように彼の顔が変わって、プレゼントを貰った時も顔を真っ赤にしていた……


私の想いが叶って王子様と一緒になった時でもあの人は私と会ってくれるだろうか……



会うと必ず全ての仮面を剥がしてくれるあの人に……


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