彼女
えげつない先輩でてきます。
彼女のことは忘れよう。そう誓った。
「死んだこともないくせに…か、、」
「なんだよ、彼女と喧嘩か?」
俺は独り言を言っていたらしい、驚いて振り返ると、ニタニタと笑う新太がいた。どうやら彼女と喧嘩したと勘違いしているらしい。
「何馬鹿な事言ってんだよ、彼女なんかいないよ。」
「ふーん、今朝可愛い子と話してたのにー?」
「…あ、あれは、違うんだ。」
新太は見てたのか、なら彼女はちゃんとした人間…、でも、死んだこともないくせにって、まるで…、、
「おーい…、大丈夫か?お前、、、」
心配そうにこちらを伺う新太。今日はあまり集中できなさそうだ。
「あ、あぁ、大丈夫だ。」
「ならいいんだけど、なんか変だぞ?今日お前。」
そう言い残し新太は教室をあとにした。そんなに変か?そう言いたかったが堪えることにした。彼女のことが頭から離れない。彼女の匂い、あの目が離れない、離れない…。
綺麗だった。姿そのものがとても。
「死ぬとは…か、、」
難しい顔してても始まらないぞ!と、前にも新太に言われたっけ。まぁ、悩む前にまず
「飛び降りたら、?」
「えええええええ!?!?」
行動…、、、
「先輩!?何いってんですか!?」
「死について知りたいなら、死ぬしかないね。確実に。」
「絶対ゲームのやりすぎです!方法がえげつないですよ…。」
つまりはこういうこと。
自殺したかったんじゃない。
彼女の言っていることを理解したかったんだ。
僕なりに、
これは恋とは違う何かなんだろう、そう考えていた。
「自殺ってことにしてね、私、殺人犯になりたくないから。」
「まじすか…、先輩…、、」
「とりあえず、私戻るわ、じゃ。」
「ちょ、先輩!まっ」
足が、体が、
「…軽い?」
「え?」
「もしかして僕、」
落ちてる?
大丈夫かな?主人公君。