演技は楽じゃない
俺はタナカと別れてから部屋に戻り今後のタナカとの計画を再確認してから眠りについた。
次の日、寝不足になることも無く快適に起きた俺はフィリアを起こしに行きフィリア共に食事をした後にクレアの家を出た。
クレアとフィリアには昨日の夜中の話をして、俺がタナカに協力する事を伝えた。
クレアは最後まで渋っていたが了解の返事は貰った。
クレアからもルナ達にちゃんと伝える様にしてもらい、俺は今日エルザが通りかかる道に行った。
俺が知っている理由はタナカとエルザは毎日俺を探す為に情報交換をしているらしくそれでタナカから聞いた俺がエルザのルートを知っているということだ。
フィリアには影魔法を使って俺の影の中に潜んでもらっている。
これには二つの考えがあってこうして貰っている。
ひとつは俺がフィリアと堂々と一緒にいると態と俺がエルザに捕まった後にセレシナ神聖国でどんな事をされるか分かっているからだ。
フィリアはもう俺の仲間であって家族だ。
だから俺はフィリアを大切にする。
フィリアが良い人と付き合うその日までは、それからは俺が関わる領域ではない。
もう一つの考えは俺の影に隠れていることで、奇襲や捕らえられた時に助かるだからだ。
俺だってまあ、牢屋に入れられても力ずくで出ることは出来るが魔法とかで拘束されて直ぐに殺されたりされたら死ぬからだ。
そんな時にフィリアが奇襲をかければ、直ぐに状況は逆転出来ると思う。
流石にその場所に七聖剣全員がいたら奇襲自体も駄目になるかもしれないが、その時はその時に何とかするだろうと考えよう。
「ちょっといいかな?道を聞きたいのだが」
「どこに行きたいのお姉さん?」
「あぁ、その〜だな。教会どこにあるか分かるかしら?」
「わかるよ!付いて来てね」
俺はしっかりと子どもの振りをして答えてみたが、案外上手くいくものだな。
まあ実際に子どもだけどね!
俺は茶番を続けながらエルザを一様教会まで案内した。
「もう一つ聞きたいのだが君はアスナと言う少女を知っているかい?」
「僕がアスナだけど、僕は男だよ」
「すまないこちらの報告に不手際があったようだな」
「それで僕にも用があるの?」
俺がそう言うとエルザは「ごめんなさい」と言って睡眠の魔法を唱えた。
俺には効かないが、一応掛かった振りをした。
エルザは俺を優しくおぶると自分が乗ってきたで有ろう馬車に乗り込み、リーング学園都市を出てセレシナ神聖国の道へと向かって行った。
俺は脳内で念話を発動して、タナカに報告した。
『ちょうど今学園都市から出た。そっちは順調か?』
『こっちも計画道理に進んでる。セレシナ神聖国に着いたら監禁されると思うが、俺の仲間にスパイが見張りの兵として居るはずだから直ぐに牢屋からは出れると思うが気おつけろよ。あの教皇は何を考えているか分からないからな』
『了解。そっちもヘマするなよ』
『俺を誰だと思っていやがるアスナ。百面相の異名を持つ俺がヘマ何かするかよ』
タナカは軽く冗談を挟んで返して来たが、本気で小さなミスでもヤバイと俺は感じていた。
何でそう思うかは多分この時代で俺が築いた物じゃなく、この感は前世で俺が手にしたのだと思ったからだ。
前世の自分がどんな事をしていたのかはもう分からないがこの感は信じた方が良いと俺の奥深くの意志が答えてる。
仕方ないか、俺は起きる振りをして馬車内をぐるぐる見ていた。
「起きたのか…」
「お姉さんここどこ?」
「今ちょうど近くの町に付くところだ」
「町?僕家に帰れるの?」
「すまない。君はこれからセレシナ神聖国に行くんだ」
「何で行くの?」
「それは言えないのだ……」
俺はこれ以上は答えてくれないと思いそこで質問するのを止めた。
多分このエルザと言う女性は正義感が強いのだろう。
ここまで純粋で綺麗な瞳はあまり見たことが無い。
それに大人でそんな瞳をするのは余程の箱入り娘とかの分類の人種ぐらいだろう。
それからエルザが言っていた町が見えて来た。
どうやら今日は此処で泊まるらしい。
俺は宿でエルザと同じ部屋になってしまった。
まさかここにも伏兵が居るとは思わなかった俺は久しぶりに1人ゆっくりと夜を過ごせると思ったのだがエルザと一緒の部屋ではゆっくりすることも出来ないし何をされるのかを考えるだけで鳥肌が立つ。
俺が何故ここまでに嫌がるのかと言うと、女性達から見て俺は絶好のお着替え人形らしいのだ。
俺がこっそりと聴いた話だと、俺は余り自分の女顔が好きでは無いのだが女子達は俺の中立的な俺の顔が良いらしく良く女装させられる。
それに嫌だと言うとこの世の終わりだと言いたげな顔をするのでつい許可をしてしまう俺も悪いのだが。
そんな事等があって特に大人の女性は少し苦手だ。
だがそんな事もされずに済、ゆっくりと眠れた……のだが朝起きると何故かエルザが俺を抱き枕にして一緒のベットで寝ていた。
もう帰りたいな。
俺は速く計画が終わるのをその日は願った。




