百面相の少年
「さて、食事も終わった事だし誰が君を俺に差し向けたのか教えてもらってもいいかな?」
「チェコラス伯爵です」
「あっさり言うんだな」
「もう僕はアスナ様のおかげで開放されたので人を殺す事もしなくて良くなりましたし、それに今はアスナ様の物になったので……ッポ」
「ッポじゃねえよ!俺はフィリアを物扱いをしたいんじゃない」
「冗談ですよ。でも僕はそれぐらい感謝しているということです」
「 ……わかったよ。それであのアホな先輩の馬鹿親は俺に後何人差し向けたんだ?流石にフィリア1人な分けないだろ?」
「はい。差し向けたのは僕以外に『百面相』タナカに『雷帝』エルザ・ペンテです」
おいおい、ひとりは絶対に日本人だろ!タナカとかまんま日本の名字じゃねえか。
それにもうひとりは七聖剣の第5位とかよくそんなメンバー揃えたな。
これは篭って隠れるより逃げ回った方が良いな。
まさか、俺の夏休みにこんなイベントが入るなんて想定外だよまじで。
俺は心を落ち着けるために、フィリアのモフモフ耳を触りながら計画を練った。
「あの、アスナ様そこは……ううう〜ダメにゃの〜」
フィリアは気づいたら気持ち良さそうな顔をしながら気絶していた。
耳が敏感何だな。
これからはもっといじろうと心に決めたのだった。
そんなくだらない事を考えるのを止めて今度こそ俺は計画を実行する為に、屋敷のメイドは数日間帰って来ない事を伝えて俺は気絶しているフィリアを担いで出て行った。
まず服装を何時もの戦闘用に変更してそこから気配を隠しながらある場所に向かった。
「アスナ様此処はどこです?」
「やっと起きたか。クレアの家だ」
「そのクレアってまさかクレア学園長ですか?」
「そのクレアであってるぞ」
そんな会話をしていたら、久しぶりに登場したクレア学園長が来た。
「久しぶりの登場って何かしら?」
「こちらの話だ。気にしないでくれ」
まさか考えている事が聴かれるとは俺もまだまだ甘いな。
(違います。マスター思いっきり声に出してました。)
マジか!?
まさか気づかないで声にする程クレアが話に出て来ないのが気になっていたのか?
俺は考えに没頭しているといきなり頭を叩かれた。
「いい加減に事情を言いなさい!」
「すみません。それじゃあまずは隣に座ってるフィリアとの出会いからお話しますね」
俺はその後、フィリアとどう出会ったのかそれからこれから何をするのかを話した。
「大体の事情は分かったは、確かに最初に私の所に来たのは良い考えだと思うわ」
「それじゃあまずは『七聖剣』のエルザちゃんをどうにかした方がいいわね。『百面相』の方は顔が分からないのだから作戦がたてないし、第一に私ならソイツが誰かに化けたとしても魔力の流れで見破れるはずだわ。流石に魔力や記憶までもコピー出来るならお手上げだけど、面倒臭い事をするわねあの馬鹿親子わ」
「俺も本当にそう思いますよ」
それから俺達はまず、『七聖剣』のエルザをどうにかする方向で決まった。
その後クレアの家で夕食を食べてから、皆が寝静まった頃に部屋から出て外の庭に出た。
そこには黒髪の少年が立っていた。
「君が『百面相』のタナカ君か、初めまして日本人の少年」
「俺が日本人だって分かる奴がいるとは驚きだったよ」
「それはステータスにもそう書いてあるしね」
「鑑定持ちか…俺はあんたに話をしに来た」
「こんな子どもに何の話かな?」
「俺にはガキになんか見えないけどな。まあその事はいいんだ。」
「アスナ・セリフィードあんたセレシナ神聖国に狙われているぞ。」
「何のためにだ?」
「それはあんたが全属性の魔法が使えてそれに加えて光魔法まで扱える。それを知った神聖国の教皇様が何もする理由無いだろ?」
「そのための七聖剣の登場か」
「その通りだ。俺はどうしてもその国に恨みがあってな、俺の計画の為にもエルザに1度捕まってもらってはもらえないか?」
「君の事情を教えてくれたなら協力しても良いよ」
「そんな大した話じゃないが聞くか?」
俺はそれに了承の意味で頷いた。
「俺は今から二年前にセレシナ神聖国に他の奴と召喚された。俺以外には幼馴染みの春香と同じクラスの良平と竜也がいた。俺達は最初こそは家に帰りたい気持ちでいっぱいだった。だが竜也と良平のふたりは教皇が送らせた女達にメロメロになってあっさりと教皇の手伝いをすると言い始めた。俺の方にも来たけど俺はそんな愛してる女以外と抱く趣味が無いから断った。だが教皇はそれが気に食わないのか春香を監禁にして俺への人質にしやがった。俺はそれからは春香を助ける為に教皇の命令を聞いて仕事をこなしてきた。俺は後悔したよ……女が監禁されて何もされない筈が無いとどこか日本のように考えていたのかも知れない。春香の事を気になってこっそりと牢屋を見に行ったらアイツは兵共にされるがままにされていた。あの時見た春香の目にはもう生気何て物は無かった。完全な人形だった。そして春香は2日後使われるだけ使われて死んだ。俺はそれから国を出てあのクソッタレな国を壊す為に仲間を集め資金を集めて計画を練ってきた」
タナカはもう涙が出せないのだろう。
それ程の事をその教皇はしたんだ。
「タナカは嘘を言ってないみたいだね。信じるよ君を俺も手伝をう」
「ありがとうアスナ……俺は絶対にあの教皇達をクソッタレな国を倒してやる!」
こうして俺とタナカは手を組んだ。




