王城での出来事
アルミナに告白して、OKをもらった次の日。
俺はアルミナとルナ、護衛としてシロナとクロエとクライネが付いて行く。
クライネは、護衛が子供だと馬鹿な貴族が色々と、何か言ってくるかもしれないから、自分も来るということになった。
後余談だが、俺は王族として王城に行くので、礼服を着ているが、中々慣れない。アルミナ達は、とても似合っていると言うのだが、自分では良く分からないものだね。
王城間では、王城から来た馬車に乗って向かう事になっている。
「お迎えに来ました。御者をさせてもらっている、リードともうします」
「よろしくね。じゃあ、王城間でお願い、リードさん」
「では皆様、馬車の中へ」
馬車の中から王都の景色を眺めながら、アルミナから王城に着いてからのスケジュールを聞いてた。
王城に着いてからの予定はこうなっている。
客室で王様が来るまで待って、来たらこれからの俺の事について話し合い、その後に俺の家族に会ってから、俺の紹介パーティーをするそうだ。
ハッキリ言ってめんどくさい。
会ったことも無い、腹違いの妹達や義理の母親に何で会わないと行けないんだ。
そこはやはり、前世の記憶が有るからこんな考えになるのか?
実際にここの世界は、一夫多妻等は、法律で許可は出てるし、父親は王様だから、奥さんが何人もいるんだろうけど、どこか納得いかない所がある。そんな事は言ってるけど、俺自身もう奥さん予定が二人もいるんだよな……まぁ納得するしかないか。
「兄ちゃん!あれが王城か?すげーでかいな!」
「もうそこまで来たのか。確かに近くで観るとかなりでかいな」
王城の前まで着くと、数名の門番がこちらに来た。
リードさんは門番と話そののまま馬車は通された。
「ではアスナ様、私はここから厩舎に馬を置きに行きますので、皆様とは、一旦お別れです」
「リードさんここまでありがとう。じゃあ皆行こうか」
王城の中は、余りギラギラした感じは無く、シンプルな感じだった。俺はこっちの方がセンスが良いと思う。
そんな風に色々と見ながら、王城のメイドさんが客室間で案内してくれた。
(ヤバイ、トイレ行きたくなった)
「あのートイレはどちらですか?」
「はい。男性用のトイレは右に向かってすぐです」
「ありがとうございます。皆は先に客室で待ってて、トイレが終わったらすぐに行くから」
俺はそう言いながら、小走りでトイレに向かった。
「ふぅー間に合って良かった……そう言えば、客室の場所聞くの忘れてたぁーーー!!」
「貴方、どうしたのかしら?」
俺が気づいて後ろを向くと、俺より歳が二歳位離れていると思う、二人の少女がいた。
俺に話し掛けた方は、桃色のした綺麗な髪を長く伸ばしており、もう一人の方は、その少女の後ろでこちらを見ていた。後ろに隠れている方も、同じ桃色の綺麗な髪を肩まで切りそろえていて、どっちも俺と同じ、碧瞳をしている。多分双子かな?
「その、客室間での道がわからなくて」
「あら?迷子ですの?」
「お恥ずかしい事に、出来たら道を教えて貰っても良いかな?」
「構いませんわよ。私達も、客室に用事が有りますので」
「へぇーそうなんだ」
「そう言えば、貴方見ない顔ね。名前はなんて言うのかしら?」
「アスナだよ。よろしく」
「アスナね。私はエレナ・セリフィードよ。ほら、エレナ貴方も挨拶しなさい」
「……セレナ・セリフィードです。………よろしく」
「ごめんなさいね。セレナはかなり人見知りなのよ」
「いえ、お構いなく。まさかお二人がお姫様とは、これは口調を変えた方がいいかな?」
「今更気にしませんわよそんなの」
「じゃあ、案内お願いね。エレナ様」
「私に任せなさい」
そして俺は、妹達に客室間で案内してもらった。
「アスナ様心配しましたよ。遅かったじゃありませんか?」
「ごめん。ちょっと道に迷って」
客室には、俺のメイドのアルミナとルナ、護衛のシロナとクロエとクライネがいた。そしてその前のソファーにエレナ達と同じ桃色の髪をした綺麗な女性と俺の父、この国の王ルジエル・セリフィードが座っていた。
「お久しぶりです。父上」
「久しいな、アスナ。そんな畏まった口調じゃ無くとも良い。親子なのだから」
「では改めて、久しぶり、お父さん」
そして俺は、二度目の父との再会をした。