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第六話『見習い本格スタート』

ヤバイ、文章書いても続かない。その上にgdgd

脳に響く不快な電子音、それに煩わしさを感じながらも無視を決行すれば、俺の体をさする感触がする。目を開ければ見知った顔、見知った声、俺の部屋の白い天井をみて、会社をいかなければいけないな、などと思い、起き上る。










――そんなことは、もうない。











目を開ければ、知らない天井、一人ぼっちのベッド。

夢をみた気がする、懐かしい夢だった気がする。

――一日程度しか違わないというのに、どうしてこうも懐かしいという感情が出てくるのか、わからない。

でもそれはきっと、過去のことだと考えなければ前に進めないのだろう。


…さて、頑張ろうか。


そう心で思い、ギシギシと鈍い音を立てながらベッドから降りて、まっすぐ立ってまっすぐ伸びをした。


「んぁ…くぅ~あ」


ぐわっとくる爽快感を感じつつも、おそらく洗っておいといてくれたのであろう、使用人の服を手に取り広げる、しわひとつないその服に袖を通して、首をぐるぐると回し、リラックスする。

そしてすぐに頬を叩き、気合を入れて俺は歩き出す。

すでに昨日の晩御飯の時に挨拶は済ませたから、今日は円滑に話が進むだろう。

…そういえば教育係って誰なのだろう

そんなことを考えながら向かう先は扉だ、一歩開ければ仕事モードにきっとなれるだろう。

そう思って扉に手をかけ


「うヴぉぉっ!?」


突然開いた扉にぶち当たる。

痛い、なんでだろう体は全く痛くないのになぜか痛い、あれか、ゲームとかに『痛い』とかいってしまう反射的な感じか。


「っつ…」


思わずあたった額を抑えながら、誰だよと思って扉を開けると、その先にいたのはオレンジの髪をしたメイド服の少女…が倒れていた。


「いたた…立てつけが悪いのかなぁ?」


おそらく、あれだろう、開くものだと思って突っ込んでいったら開かなくて、それにより開かない扉に突っ込んでぶち当たってしまったとかいうのだろう。

起き上ってこちらをみた少女は、こちらをみて目を丸くした後、ちょっと恥ずかしそうな顔をして、すぐに笑った。


「はっずかしいところをみせたね!僕はウィルラっていうんだ、ウィルって呼んでね!」


「あ、アレンです。」


そう元気に笑っていう少女…名前によりちょっと自信がなくなってしまったけれど、きっと少女だ、うん違いない。

笑顔にドキッとかしてしまって現実逃避なんてしていない、この子は女の子だ。


「ついでに男の子だよ!」


…何かが壊れた気がした。

だがおかしい、男の子がメイド服なんて普通着ない、女装などに興味がないわけではないが、着ようとは思わない。

…そういった趣味なのかもしれないけれど、とりあえず聞いてみることにする。


「…なんでメイド服を着ているんだ?」


「あぁ、それは簡単だよ、趣味さ!」


趣味らしい、似合ってるからまぁいいか、なんて思わないけど、一々『変態だー!』などということでもない、趣味は人それぞれだ、似合ってるからまだマシだし。


「…昨日の晩御飯のときにいた?」


…そういえば昨日見たことがないと思って聞いてみる。

聞いてみると、コクンと一回頷いた後に口を開いた。


「うん、そうだね。昨日は実家のほうに帰っていたからね。メイド服で。」


…それはいかがなものかと思われる、親が泣いていないのか。

そんなことを思ってウィルをみていると、ウィルは懐から懐中時計を取り出して声をあげる。


「朝食まであと五分しかないよ!すぐにいこう!」


「あぁ」


そういって俺の手を握り走り始める。

そう、我が職場にて朝昼夜と飯の時間帯は決まっている。

決まっているといっても、込み合うのはいけないので二つに時間を分けて食べているが、俺の時間帯は早いほうのものだ。

時間が決められているせいか、結構高いものなのだろうけど、俺たち使用人には懐中時計というものが手渡されている、城は偉大なものなのだな、とちょっと思った。











食堂にて、十四人ほどの使用人が席につく。


「昨日もいったが、今日からアレンくんが入ることになった。」



昨日も軽い自己紹介をしたのだが、もう一度するらしい、今日からというところが大切だそうだ。

紹介されて、前にたち、軽い自己紹介を始める。


「アレンといいます、今日から――」


軽い程度なので、二分程度で終了させてペコリと礼をすれば拍手を返されて、職場に関しては不安は少なくなったと思う。

本格的に始まりなんだなと席に着き、朝食を食べながら思う、朝食に関しては別に前世のほうと同じだ。

目玉焼きにサラダにパン一つ、同じとはいったが、メニューが同じだけで量は少ないものだ。

それをペロリと平らげて、立ち上がる。

向かう先は掃除係組がいる場所だ、昨日言われていた上に生き方まで教えられたのでちゃんとつけた。

いたのはウィル、そしておどおどした男の子、そしてなぜか高笑いしている女性。


「あ、あのぉ」


「ふっはっはっは!城の品格は私が保つッ!」


「ちょ、ちょっと聞いてください!」


「私こそ、すべての王から来てくれと願われる掃除の王なりィィィ!」


…大丈夫だろうかこの人。

高笑いしている女性を無視して、ウィルのほうにいくことにする。

近づいてみると、外をじっとみて暇をつぶしているようだ、とりあえずおどおどした男の子をみる、…下を向いている。…大丈夫か掃除係。


「はっはっは、は…あ、新人?」


どうやら気づいてもらったようで、ちょっとホッとする。

おそらく食堂で名前は聞いているだろうが、再度自己紹介をする。

そうすると、女性はうんうんと頷き続け、ニコリと笑いかけてくる。


「私の名前はシャルロッテさ。シャルロッテか掃除王と呼んでくれ。」


「シャルロッテさんよろしくお願いします。」


「うむぅ…誰も呼んでくれない。」





でしょうね、などとは言わない。





「さて、アレンよ、このおどおどした男の子はザンバルディアだ。」


「ざ…ザンバルディアでしゅ…す…よ、よろしくお願いしま…す。」


おどおどしながらザンバルディアは自己紹介をしてくるので、頷いて自己紹介を返す。

口元が笑ってくれたので、信用し始めてくれたのかもしれない。


「ザンバルディアはとてつもないくらいに名劣りしてると見た目で言われるが掃除能力は私の次にすごい、超高速雑巾乱舞は光を超える。」


見てみたいと純粋にそう思った。

そして次にウィル


「自己紹介は朝したよね?ウィルラだよ、ウィルって呼んでね。」


「あぁ、ウィル、よろしくな。」


この場にいる人たちとは挨拶しただろう、シャルロッテさんは俺たちの背中を押して無理やり整列させると、俺たちの前にくる。


「えー、掃除係初心者もいるからこそ言っておこう、掃除は使用人全員でやると思っている人もいるかもしれないが間違いだ。少なくともこの城では使用人は部屋の掃除しかやらないようになっている。そして専門として掃除係がくる、やる場所は…王の間、これをいつ何時誰がこようとも美しくきれいに仕上げるのが掃除係ッ!…そぉ~う、考えろ、汚い玉座など見るに値しないッ!われらにとって仕事とは、玉座を永遠の美しさともいえるほどの美しさに仕上げることだ!」


そう誇りをもって胸をはって演説のごとく言い放つ。

何か覇気がみえるが、ここまで本気でやっているのかと思って、自分も頑張らねばと気を引き締める。


「アレンッ!新しき掃除戦士よッ!お前の教育係は私だ!心してかかれ!返事は!?」


「ハイッ!」


「OK、ではいくぞ!出陣じゃああああああ!」







…やっぱりテンションがおかしいと思うのは今から数分後のことだった、。

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