第五話『戦うメイドと暴走最強魔術師』
申し訳ありません、遅れました。
昨日は帰ってきたところ、体温のほうが38.4℃だったので、寝ていたのですが、起きたところ結構下がってましたので、書こうと思います。
廊下のカーペットを歩き、下の石のような素材でできている道を歩く。
大理石なのだろうか、その石は、たとえカーペットが上に置かれていたとしてもカツカツといい音が響き渡り、そのまま俺は言われたとおりに歩き続ける。
「よし。」
扉の前でちょっとガッツポーズ、長い道のりだったと遠い目をして思った。
扉に手をかけて、あける。
外に出たらしい、横をみれば水道場、石でできた水場だ。
そこにいたのはピンク色の…髪の名前などあまりしらないが、フワフワとした感じの髪をした少女、ポツリポツリと変なことをつぶやいている。
「ちきしょぉ…私は最強の魔術師なんだぞぉ…」
言葉を聞くに、魔術師なのだろう、自称最強…だろうが。
涙を流しながら、メイド服をきてぎこちなくも服を洗っている。
「私がっなんでこんなっことをぉうごぉっ!?」
「うるさい黙れ、力を入れるな破けるだろ。」
「うみゅぅぅぅ!」
騒いでいた女の子に、いつのまにかに現れた長身の茶髪で長髪の女性が一発拳骨を噛ます。ガコォンッという大きな音が響き渡る。…正直ピンクの髪色の少女が大丈夫か心配になったが、すぐに復活、…すごい音だったよな…?
「痛いよ、シーニャ…」
「自業自得だメルシア」
…この二人の名前だろうか、察するに、ピンクの子がメルシア、長身の子がシーニャだろう。
会話をしているのを、入り込むチャンスをうかがうために様子をみることにする。
すると、メルシアといった子がバンバンと服をつかみながらわめき始めた、
「だってだって!私魔術師だもん!すっごい魔法が使えるんだもん!みんな使えないような呪文も使えるんだよ!多重思考による高速構築や多重構築による同時魔法使用を使えるんだよ!?なんでそんなスーパー魔術師がここでメイドなんかやってるのさ!」
…何をいっているのかさっぱりというわけではないが、正直ほとんどわからない。
漫画の世界でいえば、たくさん魔法がつかえたり、すごく高速に魔法が使えたり、一度にたくさん魔法が使える…ということなのだろう。
レベルが高いことはよくわかったのだが、何故メイドをやっているのだろう?
おそらくあきれるように頭に手を当てているシーニャといった女性がいうだろうと思い、視線を向ける。
「お前はそれを使いすぎると脳がパンクして気分がハイになるだろう。それで昔森を消滅させたのは誰かな?それで魔法学院を追放されたのは。」
「はぐっ!?」
…森を消滅させた。使いすぎると熱暴走する人間兵器と、たとえは悪いが的を射ているだろう言葉を連想する。
それは…追放されるだろう。
「で、君は何の用だ?」
そんなことを考えながら様子を見ていると、こちらをみてくるシーニャさんがいる。
それに初めて気づいたのか、メルシアがバッとこちらを向いて顔を真っ赤にしていった。
「お、お前!はかったな!私の恥ずかしい過去をきいてどうするつもりだ!」
「は、はい?」
「忘れろ!」
「うぇっ!?」
顔を真っ赤にしながら、おそらく高速に被害妄想を膨らませているのだろう、こちらへとビッと指を指してくるメルシア…さん、それに驚き一歩退くと、メルシアさんは懐から杖を取り出す、おそらくは魔法使いの杖のようなものだろう。
それを一瞬で想像できたから、驚きの声をあげ構える。
目の前に光る円が構成されていき、メルシアさんはぶつぶつと何かを唱えている。
「『多重思考化完了――高速構成開始』」
そういうと、体のまわりに一瞬で数個の円が発生し、内部で部分で気に文様が浮かべられ、それはメルシアさんの目の前で一瞬で一つの魔法陣として変化する。
「わっすっれ…ろぉぉぉ!」
叫びながらメルシアさんは杖を振り上げ、すぐに振り下げる。
「相変わらず構成の速さはすごい…が、まてメルシア!姫様に言われただろう!城の人に魔法は使うなと!」
「…あ…あぁぁぁあああ!」
驚きの声、俺に向かってくる光。
「遅いよシーニャアァァァ!」
メルシアの叫び声。
「うぉ…うぉあああぁぁぁあああ!」
叫ぶ、叫ぶ、世界が光に包み込まれ、ここに来るときの世界のような、放り出されたような感覚が発生する。
――そして…俺は…光に…飲み込まれていく
というわけにはいかなかったらしい
「どうする!姫様にどう言い訳をすればいいの!?」
「…正直に話すしかなかろう。」
「で、でもっ、魔術は完璧だよ!ブランクはあってもちょっとの記憶を消すのみにとどめてあるし、私だって人の生活がおかしくなるようなことなんてしないし!」
「魔術をつかったこと自体がダメなんだよメルシア…」
「う…衝動でこんなことをしてしまった…私は成長しない馬鹿だ…」
光が晴れると、何も変わらず俺は呆然と何かを話している二人の女の子たちをみている。
こちらには気づいていないらしい、シーニャさんはメルシアさんを呆れながらも咎めているらしい、メルシアさんは涙目で膝と手を地について頭を項垂れている。
「あ、あのぉ…」
そんな二人に、少し退きながらも声をかけてみると、バッと二人ともこちらをむく。
その迫力にちょっと驚くが、手をヒラヒラとさせて無事をみせてみる。
「…メルシア、記憶に関する魔法は意識が数分くらい消えるはずだったが。」
「う、うん、私はその点の副作用は抑えてあるけどそれでも十秒以上はあるはずだけど…」
「では構成がおかしかったのか?」
「…シーニャもみたでしょ?構成は確実に間違っていなかった」
そういってとことこと近づいてくるメルシアさん、ペタペタと俺の体を触ってくる、それが妙にむずがゆくて、思わず後ろに下がってしまっていたが、それを追いかけてくる手はない。
メルシアさんのほうをみる、そうするとメルシアさんは呆然と言った表情をしていた。
「魔力の痕跡すらない…完全に無効化している…」
「!?、それは本当か?!」
その言葉の意味がわからなかったが、それをきいた後ろのシーニャさんが驚きの声をあげてメルシアさんに近づき、その肩に手を置き、メルシアさんを振り向かせる。
「…魔法にたいする抗力?…いや違う、魔法抗力なら削減する程度、記憶の変更などは細かいうえに高度だから完全に削除されるようなレベルなんて今まで…」
「メルシア…おい!」
「あっ、ご、ごめん…魔法が完全になくされていることは理解したのよ…じゅるり。」
…なんだ今、舌なめずりする音がはっきりと聞こえ、そのことに異常なほど鳥肌が立った。
「えぇと、なんていったっけ、私はメルシアよ。」
「あ、アレンです…メルシア、さん。」
「メルシアでいいよ、えっと、こっちが…」
「シーニャだ、メイド兼門番といった仕事内容をしている。私もシーニャでいい。」
「うん、シーニャは強いからそういった方面での相談があったら頼るといいわよ、魔法とかは私を頼ればいいし。おぉっと用事が思い出したわ、研きゅ…げふんげふん、掃除の続きをしなきゃ!」
「あっメルシア待て!」
そういえば、メルシアはダッシュで城の中へと消えていく、それを追いかけるシーニャ、だがすぐにあきらめてため息をつき、こちらをちらっとみてくる。
「…君も災難だな。」
そういってハァとため息をつく彼女、鳥肌はたって、なんとなく嫌な予感はするのだが、どういうわけだか理解できない。
「魔術師は好奇心旺盛なのさ、そのうえ…目の前に研究対象が現れた。」
「へ…?」
「やりすぎないように見ていくつもりだけど…うん、がんばってくれ。あと、もっていた服の洗濯はこちらでしておこう」
そう言われて、思わず手に持っているはずの感触がないことに驚き、下をみる。いつのまにか服は消えている。一瞬でとったのだろう、なんという速さだと感嘆しながらシーニャをみると、心配そうにこちらをみている。
「…それと、メルシアのやったことは報告するのか?」
心配そうに見てくる瞳を感じて、メルシアが心配なのかと少し笑い、首を横に振る。
「…立ち聞きしたのは事実ですから、いいませんよ。」
「…そうか。」
嬉しそうに笑い、こちらに笑顔で返してくる。きれいな笑顔だった。
「じゃあ、こちらは私に任せておきなさい、…メルシアはあとで拳骨だけど。」
そういってシーニャは恨めしそうにメルシアのおいていった洗いかけの服をみる、その光景をみて苦笑するしかなかったが、お言葉に甘えて俺は城の中に入ることにした。
いつもなら、普通に手伝うところだろうが、そんなことはしない、…余裕があればするのだ。
そう、余裕があれば。
「フッ」
ニヒルな笑みを浮かべて、俺は歩き出す。
――帰る道のりがわからない
この世界での魔法式は、前のオリジナルは言葉による構築でしたが、今回は魔法陣による円の中に魔法式を構築し使うというものです。
魔法使いに大体必要な杖は、記憶にある魔法式を思い出し、構築するもののようなものです。この世界では魔法はプログラミングのようなもので、ただの一本の線でも多種多様な用途があり、それを続きを書くことでやることを決め、それを発動するとそうなるようになる。
魔法陣は異常なほど細かいので、普通なら一つで10秒以上構成をしなければいけない…まぁそれは完璧に覚えたけど経験がないってひとのみですけど。
メルシアは構築速度は1.2秒で構築します。
メルシアの多重思考の限界は441まで、はっきりいって異常です。しかし、それを全部使用すると暴走します。パソコンでいえば、大量に窓を開いて、それらで繊細さを問われる計算をしているようなものです。ギュインギュインと熱を吹き出しながらオーバーヒートでプッチンと電源が落ちますね、ハイ。
メルシアの記憶を消す魔法については、構築をいくつかに分けて、思考で分担し、高速で構築するといったやりかたをしました。
…設定つくったのは作者本人だけど、メルシアが暴走を克服したら魔術師一人が一つの魔法を打てる速度で441の魔法を放てるのか…なんという人間兵器。
さて、次は教育係との出会い…そして…ストックが切れるの巻




