次話冒険の始まり
5精霊と契約し魔法を使える様になった主人公。
色々有ったが旅立つ用意ができいよいよ人のいる場所へ・・・
ウインディーネが小屋から出て、少し小高い丘に向かい飛んで行く。
ワシもすぐにウインディーネの後を追い、小高い丘に向かい歩き出した。
丘に着くとそこには、地面には複雑な模様が描かれていて、その周りを精霊達が等間隔に座っていた。
ウインディーネがワシの所に来て、各精霊達を紹介してくれた。
最初に火の精霊、名をイフリートと言う、体格は中肉中背で精悍な顔立ちの髪は赤く瞳は燃える様な赤色をしている。
身体には黒色のスエットの様な服を着ている。
次に大地の精霊、名をノームと言う、小柄で少し肥満気味の体型で、顔には黒々とした長い髭を蓄えている。
頭には緑色のスキー帽の様な物を被り、身体には緑色の体操服の様な物を着ていた。
次に風の精霊、名をシルフィードと言う、青色の短めの髪に青色のワンピースの様な服を着ている。
均整の取れた顔はかなり美形である、美人であるからか少し冷たい印象を感じる。
最後に雷の精霊、名をラウムと言う、少しやせた身体に長く白い髪をサイドバックにして、口と顎にも白く長い髭を蓄えている。
黄色いマントを纏い、手には木の杖を持ち全体の雰囲気は頑固そうな感じがする。
一通り各精霊の紹介が終わり、後は契約をするだけになる。
「真、この魔法陣の真ん中に入ってくれる、これから契約の儀式を始めるよ」
契約するのには、お互いが了承すれば魔法陣の力より魂に契約者で有ると刻まれるらしい。
一度に5精霊と契約したせいか身体中がだるい、ワシは立っていられずその場にへたり込んでしまった。
それを見ていたウインディーネがワシの所に飛んで来て。
「ちよと!あんた大丈夫」
「すまん、身体中がだるく急に力が抜けて、立っていられずへたり込んでしまった」
「もしかしたらあんた、魔力適正が低いかもしれないわね」
どうやらワシは魔力適正が低い為、一度に5精霊と契約した事でキャパオーバーを起こしたらしい。
皆に助けてもらい一度小屋に戻り、その日は身体を休め明日次の段階に入る事にした。
翌日目を覚ますと、少し身体が楽になっていて、ある程度は動ける様になっていた。
そう言えばワシ昨日から何も食って無いな、この小屋に食べ物有るのかな?そんな事を考えていた時にウインディーネがやって来た。
「ワシ昨日から何も食べてないんやけど、小屋の中に何か食べる物有るのかな?」
「無いわよ、私達精霊は食事する必要が無いから」
「このままだと、ワシ餓死することになるな」
「この島にも魚や果物が取れるわよ、魔法の訓練がてら取りに行けば」
「でもワシ魔法使った事無いし、やり方分から無いし」
「その為に私達精霊が力を貸してあげるのよ」
そうだ精霊達に魔法の事を色々聞きながら、先ずは食料の確保が最優先だな。
食料も確保出来たし魔法も何とか少し理解した、そして精霊達の前の主が残してくれたと言う装備品だ。
まずは黒色の薄手のコートだ、軽くて動きやすいのに、鉄の鎧並の防御力が有る。
そして剣だ、攻撃力は鉄の剣位だが、魔法の伝達力が非常に優れている、これらを装備してこの島から出るのだが・・・
よく考えたらこの島には、船も無ければ他の所に繋がっている橋も無い、見渡す限り水平線しか見えない。
あれこれ悩んでいると、精霊達がやって来て用意が出来たから出発すると言い、ワシを迎えに来たようだった。
精霊達に付いて行くと、そこには巨大な水龍がいた。
「なんじやこれ」
ワシが驚いていると。
「この子の名前はリバイアサン、この子に人のいる場所まで送って貰うの」
聞けばウインディーネとリバイアサンは友達で、リバイアサンに乗せてもらい海を渡るらしい。
しかしこの世界は精霊やリバイアサンとか出て来るが、まるでどこどのゲームみたいだな。
それにしてもこんな巨大な水龍が行き成り人前に出てきたら大騒ぎになるよな。
そのことをウインディーネに聞くと、水の精霊の力で濃い霧を作り出してリバイアサンを隠すと言う。
これでようやく冒険の始まりで有る。