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お風呂コント  作者: しっとり和尚
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お風呂コント『文豪に思ひをはせて』

昨日は夏目漱石の日だったのですね。

そして今日は猫の日だとか、、、。


なので書いてみました。

お風呂コント

『知ったかぶり』


お爺さん)

はーイイ湯じゃ。

ワシには称号は要らぬ!

言ってみたいなー。

かっこいいなー。


お婆さん)

なんの話です?


お爺さん)

昨日は漱石の日だったんじゃよ。


お婆さん)

漱石って、夏目漱石ですか?


お爺さん)

そうじゃ、日本の文学を語る時には欠かす事の出来ない存在じゃな。


お婆さん)

その漱石さんと、今の称号がなんちゃらと何の関係があるんですか?


お爺さん)

当時、その功績を讃えられ、漱石は博士号を送られる事になったんじゃ。

じゃが漱石は断った。

その時に言った台詞なんだそうじゃ。


お婆さん)

へー、私なら貰えるものは何でも頂いちゃいますけどね。

お爺さんが本を読んでいる所なんて見た事ありませんけど、詳しいんですね。

かっこいいですよ。


お爺さん)

ん?

そ、そうか?

しまった、ウィキペディアでたまたま見知った情報をつい知ったかぶりしてしまった。


お婆さん)

え?

何か言いました?


お爺さん)

いや、何でもない。


お婆さん)

私はあまり活字を読まないですからね、夏目漱石さんといったら、三作ぐらいしか思い出せません。

それもタイトルだけで、中身はさっぱりなんですよ。


お爺さん)

ん?

そ、そうか。

ま、まあ生きて行く上で必要かと言われれば、そんな事もないからの。

気にしなくて良いんじゃないかな。


お婆さん)

そうですか?

まあでも、あらすじぐらいは知っておいた方がイイかもしれませんね。


お爺さん)

お、おう。

そ、そうかも知れんな。


お婆さん)

そうですねー、吾輩は猫である。

これはどんな読み物なんですか?


お爺さん)

えーと、け、け、建築現場の話しじゃ!


お婆さん)

えー?猫と何の関係があるんですか?


お爺さん)

建築現場で使う一輪車の事を、業界用語でネコというんじゃよ。

そのネコが過酷な労働に耐えて働きながら、母を訪ねて三千里の旅をしたり、野良のアライグマを保護したり、ガラスの靴を履いたお嬢さんを、お城への送り迎えをする白タクをやったりしながら、最終的に立派な建物を建てるまでの感動の物語じゃ。


お婆さん)

ふーん、面白そうですね。

じゃあ、坊っちゃんは?


お爺さん)

昔のトイレの話じゃ。


お婆さん)

トイレ?

トイレと男の子と何の関係があるんですか?


お爺さん)

違う違う。

そのー、用を足した時の音のことじゃよ。


お婆さん)

あーボッチャンって、擬音でしたか。


お爺さん)

そうじゃ、昔ながらのボッチャン便所から水洗トイレ、果てはお尻を洗う機能が開発されるまでのサイエンスドキュメンタリーじゃな。


お婆さん)

じゃあ、こころは?


お爺さん)

こころ?

えーっと、あれじゃ!

あの子役の男の子の生い立ちの記じゃよ。


お婆さん)

へー、どれも面白そうですね。

明日、図書館で借りて読んてみますよ。


ナレーション)

この夜、ダイナマイトを片手に図書館に忍び込もうとしたお爺さんは、あえなく警備員に見つかり、そのままおまわりさんのお世話になりましたとさ。

おしまい。


二人)

ザバーン

知ったかぶりって怖いですよねwww


読んでくださって、ありがとうございました。

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