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紅の灯り  作者: yuzu
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暗闇と光輝

初めて小説書きます(本気で)いろいろお許しください!

序章 暗闇の赤り


「チッチッチッ」

暗闇の中に時計の音だけが響く。

不気味な程に静かな此処には血の匂いだけが彷徨っている。

その、血の匂いさえも支配する少女。それは一体誰なのだろう?


「はっ!」

怖い夢だった。いや、夢だったのだろうか?それを信じるにはあまりに現実味がありすぎた。額には汗がとめどなく流れている。ぐっしょりと濡れたベットから逃げるようにその場を去りドアを開ける。

「サヤ、シャワーを浴びるから支度しておいて。その後にお父様の所へご挨拶に伺います。」

「かしこまりました。」

彼女の名は「リサ-ヴァルトリア」急成長した国家[セインツ王国]の中でも1、2を争う貴族の一人娘である。

「ふわぁ、気持ちいいなー」

大きな浴室での朝のシャワーは、もう彼女の日課になっていた。

シャワーから出たリサはこれまた日課である、挨拶するために父の部屋へと足を進める。

「リサ!ご機嫌いかが?」

「ティナ!そちらこそ」

挨拶を交わした2人が立ち話をしていると、

「イエスモンデスのお嬢さんおはようございます。」

低く落ち着いた声が聞こえる。そう、リサの父アロー-ヴァルトリアである。

「うちの姫様を迎えに来たのだが父さんより、友達の方が大事なのかい?」

「お父様っ!そんなわけでは無いのです!」

必死に言い訳をするリサを無視しアローは立ち話はなんだしと居間へと赴く。そこで2人が目にした報せとハウスメイドのサヤが飛び込んでくるのは、同時だった。

「逃げてください!ティナ様!」

ぐちょっ。

辺りに鮮血が舞う。

「あぁ、美味しい。人って呆気無く死んでしまうのね。」

どさっ。

今までアローがいた位置が白と赤の装束を身に纏った、少女の姿に入れ替わる。

「子供は殺さないかも。大人は、まぁ首切り?ぐらいかな。あ、そこの貴方?えーと、リサさん?武器庫に案内しなさい。」

突然、父が殺されて動揺するはずのリサは冷静だ。

銃弾が空気を切る。

当たったはず…!

「ふふふっ。可愛い。貴方、此方へ御出でなさい。」

当たって…無い?訓練もした。私は優秀。外したことはなかったのに。

「貴方は誰っ?名乗りなさい!」

少女に問う。

「私は、ZD、ジュディスの、トップ。カレン-トサ。よろしくね!」

少女は答える。

音が聞こえた。銃声…かな?

私の左肩は鮮やかな赤色に染まっていた。

…肩の上? 連れ去られてしまう!

「ティナ!助けて!撃って!」

ZD、正式名称ジュディス、世界テロ組織。人を殺したいという、己の欲のため活動する組織。団員は2万人以上にも及ぶ。何故、そんなに団員が集まったかは知らないけれど、とてつもなく出会いたく無い組織。今、私はそのトップの肩の上。

ティナの方を見ると、サヤがティナの手を引いて逃げる所だった。

そこから私の記憶は無い。




一章 暗闇の紅り くらやみのあかり


「チッチッチッ」

肩が痛い…。ここは…何処?

聞こえる音は暗がりに響く時計の音だけ。

自分の手さえ見えない暗黒の世界で時計だけは見える。

12時00分

「はっ!」

その瞬間全ての記憶が蘇る。

父を殺された事。

ZDに私が連れ去られた事。

此処がZDであるという事。

私はZDを憎んでいる事。

ガチャ

私の前にあった、扉が開く。

「おはよう。リサっ!」

飛び出して来たのは、私を連れ去った巫女姿の少女。たしか…カレン。いきなり、私に抱きついて来た。

「カレン様、近づきすぎです。拘束具をまだつけていないのですよ。こいつは」

何処からともなく現れた男が言う。

「誰が貴方に発言を許可したの?まぁ、いいわ。最上級の応接室に通しなさい。」

応接室?何がどうなっているの?

「カレン様っ!なりません。こいつは人質なのです。」

カレンはふふふと笑う。

「いいえ。彼女は強い。私に怪我を負わせる程に。戦闘員にします。早く連れて行きなさい。その間だけは拘束具を許可します。」

そう言い残し去っていった。

「誰?私はどうなるの?」

私は呟く。答えないと思っていたら私に男がちかずく。

そして小さな声で教えてくれた。

「俺はクレイ-エイック。カレン様の側近。貴方だけは絶対カレン様の洗脳に屈しないと信じてるから。ついて来て。」

彼、クレイは私が助かるための道を教えてくれた。

質問には正直な答えと逆の事をいう事。

従順な振りをする事。

生気を消す事。

カレンの服に触らない事。

全てをはなしおえたとき、豪華な扉の前に立っていた。

クレイがノックすると中からカレンが出て来た。

「クレイは下がって。ベルで呼ぶわ。リサはおいでっ!」

悪い予感しかしなかった。

彼女は私に幾つか質問をした。

人を殺した事はある?

ー無い。

クッキーは好き?

ー好き

じゃあ、クッキーを作りましょうか。

ーええ。

私クッキーを焼いたのは初めてだわ。とっても楽しいのね。

そんな時、ベルが鳴る。

「あーもーせっかくクッキーを焼いてたのにね。」

そういってカレン様は私の手を取り歩き出した。

私の部屋に着くと私にマシンガンを渡す。

「大好きよ。リサっ!」

そういって彼女は窓から飛び降りた。慌てて下を見るとそこにあったのは屍の上に立つ。カレン様の姿があった。

私はマシンガンを撃ってみた。とてつもない痛みが左肩を襲う。

でも、はははははははははははっ!楽しいわ。これ。人ってこうして死んでいくのね。

私もカレン様が大好きよ。



二章 可愛い愛

戦いは終わってしまった…カレン様に褒められるかしら?

コツコツ部屋にノックの音が聞こえる。

「カレン様かしら?」

ドアを開けると男がいた。

「リサ様。クレイ-エイックと申します。お見知りおきを。身の周りのことはお任せください。早速ですがカレン様がお呼びです。タンスにお着替えが入っていますのでお着替えください。メイドを呼びましょうか?」

クレイ、、、?どこかで聞いたことのある名前な気がするわ?まあ、いいか。

「よろしくね!クレイ!メイドはいいわ。できたらノックするから部屋の前で待機してなさい。」

タンスを開けると可愛い服がいっぱいあったわ。その中でもとっておきのを選んで扉をノックした。

扉が開く。あぁ!カレン様に会えるのよ!

そこからは道が長く感じたわ。

「こちらです。」クレイが壁を指差す。

「壁しかないじゃないの。クレイ。」

私が壁を指差し怒りながら言うと少しバカにするような笑みを浮かべ、

「此処からは機密事項ですので秘密にしてください。」

そう言うとクレイは壁についている飾りを3回押した。

わぁ、凄いわ。扉が現れた。私が扉を開けるとカレン様が私を待ってくださっていたの。

「リサ。お疲れ様。中へどうぞ。」

促されるままに階段を降りる。地下みたい。

「カレン様、お疲れのようですが大丈夫ですか?」

私はカレン様と話したい気持ちを抑えきれなくて話しかけた。

「カレンでタメ口でいいわ。貴方だけはね。」

「カレン、大丈夫?」私は聞く。

「大丈夫じゃないの」カレンはそう言うと立ち止まった。

「助けてほしい。」

そう言うとカレンは机の上に置いてあったものを私に手渡した。

「私、土佐架恋はZDの総統ミロードとして一級戦闘員リサ-ヴァルトリアに任務を言い渡します。命を賭して挑みなさい。」

改まった言い方に私は笑顔で答える。

「お受けいたします。総統!」

少し困ったような笑顔を見せた架恋は私に紙を渡した。

「部屋へ行くまでは隠して置いて。プランが決まったら文書にまとめてクレイに渡して。いいわね?」

勿論と頷くと架恋はニコニコしながら

ZDの本拠地プレシーズの構造を教えてくれた。

その後クッキーを焼いて部屋へ戻った。


部屋へ戻ると紙を開けた。赤い楼で止められた茶色の木の皮の紙だった。

そこには架恋の字で


指令

リサ-ヴァルトリアは以下の名を執行しなさい。[セインツ王国]イエスモンデス令嬢ティナ及びヴァルトリア家ハウスメイドサヤアイズを処刑しなさい。プランが決まったら文書にて知らせること。


補足、貴方とティナは記憶を失う前までの親友。あの子は貴方が襲われたときサヤを連れて逃げていたわ。



親友か、、、ふふふ。簡単ね。


「クレイ、いる?」

返事がないので扉を開けると銃を持ち武装した

ものたちがいた。

「誰?」

そいつらは、答えもせずに下劣にも銃撃をしてきた。まぁ避けれるのだけどせっかくの部屋が汚くなってしまう。

私はスカートの下にあるあるものに手を伸ばす。上着を脱いで一息つく頃には全員死んでいた。

毒針。頭に刺されば銃で脳天に当てるのと同じ効果を持つ。

服のブローチから見るに此処のもの。予備軍一等兵か。未来の兵士が負傷中の私に負けるなんて、先が思いやられるわ。

「実は今銃つかえないのよね。」

そしてクレイを探しに部屋を出た。左肩の損傷はかなり激しいのである。


「クレイ。銃器隊は?」暗闇のなかで彼女は問う。

「派遣しましたよ。カレン」男は答える。

「派遣したのは何?」

「予備軍一等兵です。」

「そう。かなり強いのを送ったのね。負傷しているのに。」

「架恋が言いましたからね。さあ今日もクッキーを焼きましょうか?」

「ふふふふふ。私のミロードは貴方だもの。」



☆美しい友情

「カレン、いる?」

壁飾りに問う。

「リサ様こちらでしたか?」

壁飾りは答えることなく、後ろに姿を現したクレイが答える。

「何処にいたの?探したじゃない。」

怒ったように言うと謝ってくれた。

「これをカレンに届けなさい。」

そう言って紙切れを渡す。

それだけのやり取りのために部屋を出てきたリサは満足げに微笑みながら自分の部屋へと帰っていく。

「はぁカレンに会いたいな。」

そんなことを考えながら眠りに落ちる。


……夢を見た……

悲しい哀れな少女の夢。

愛する人のために家族を、夢を捨て、この世界の悪になった少女の夢。

人の死と生。対のようで隣り合わせの2つの夢。

……最後は、少女の処刑で終わる夢……


起きた時私は泣いていた。夢は思い出せないけれど、悲しい夢だった。

でも、私は顔を洗い1日を始める。

コンコンコン部屋にノックの音が響く。

扉を開けるとクレイが紙切れを差し出す。

「おめでとうございます。承認されたようです。」

紙切れを開けると

「明日までに実行に移しなさい。承認します。」

シンプルな2つの文字が並ぶ。

「クレイ、連れて言って。例の場所はわかるでしょう?」

「はい。しかしカレン様から差し入れです。」

可愛くラッピングをされた箱からクッキーの甘い匂いが溢れ出している。

「クッキーね?」

サクサクといつもの味を思い出させてくれる。

食べ終わる頃には瞼が落ちる。


目を開けると街角だろうか、廃墟が眼に映る。

「おはようございます。リサ様。例の場所は突き当りを左折です。」

ふふふふふ。いよいよ、私だけの作戦を始めるわ。

「クレイ、毒針は?」

クレイは頷くと無言でポシェットを渡す。

「行ってらっしゃいませ。リサ様!」


5分ほど歩いていくと指定しておいた場所に着く。

人通りは少なく、セインツ王国らしからぬこの街は一ヶ月前ZDの襲撃を受けた。

そこで孤児のように身を丸める。

「さあ、作戦を始めるわ。」

誰も来ぬまま1時間が経とうとしていた頃だった。

足音が、聞こえる!ゆっくりと頭をあげるといたのは

ティナ イエスモンデス。彼女とサヤ アイズ。予想通りね。

「ティナ。ティナなの?」

大きくは無いけれど聞こえる声で囁く。

すると2人は此方を恐る恐る振り向いた。

「リサ?」

「お嬢様…生きてらしたんですね?」

瞳から涙をポロポロと零す姿は滑稽だったんだから 。

私は立てないふりをした。するとまんまとこっちに近づいてきた。

私はもう、笑いをこらえるのに必死。

「ごめんなさい。リサ。許してなんて言わないからぶじなことだけ確認させて!」

聞こえるか聞こえないかの声で私に話しかける。

「お嬢様を、その、お救いするには私の技量だけでは、無理でした。お許しを。お許しくださいませ。」

話なんて聞いてなかった。ポイントにつくと私はティナの服を掴み

「許してなんて言わないわ。ふふふ」

毒針を頭に刺した。でもこの毒は体を麻痺させるためのもの。死にはしない。

同じ要領でサヤを刺そうとした時

「痛いのはイヤですから、お嬢様に従います。」

サヤはこんなことを言ってきたわ。

まぁ針を節約できるのならいいことだしロープで拘束し連れ出した。

近くの廃墟まで来ると2人を柱に拘束し、拷問を始める。

まず、ティナ。

まあ、爪を剥がして、刻んで食べさせる。

針山の上に足を自分で刺す。

そんなにきつくないものよ。

それで死んでもらったら困るもの。

手加減が必要よね。

サヤにも同じことをしてから、殺すの。

ああ、楽しい。世の中にこんな快楽があったなんて。

私は籠の中の小鳥だったのね。

ティナに飽きて、サヤを刺そうとした時の事よ。

「見失いましたね。貴方自身を、見損ないました。貴方のお父上を殺した女の仲間になるなんて」

負け惜しみをサヤが言うとは珍しい。

「私を殺したのはお父様よ」

鮮血が私の体を汚す。紅のお茶はとっても甘い。

ー私の運命は残酷なのー


「リサ様終わりましたでしょうか?」

どこからかあらわれたクレイが問う。

「ええ、死体はこのままでいいのよね?」

無言でうなずき死体のほうに目配せをするクレイを見てリサはあることを思い出す。

左腰から取り出したのは、銀色に輝くナイフ、トリックナイフズの一本が月明かりに反射する。

鮮やかな手つきで二つの屍ののどを切り裂く。

ナイフをしまう鮮血が溢れ出る、首元に手を伸ばす。

指先に糸を引き絡まる紅の液体はリサの口元へと運び込まれる。

「リサ様毒が回っている危険性がありますので、お控えくださったほうがよいかもしれません。」

クレイの制止を無視し、リサは口の中へと指先を入れる。

指先から感じられる、血なまぐさい味は私の心を躍らせる。

「っふふふ」

高笑いをしたリサは自分が使っている毒の猛毒性に気づく。

本来やるべきはずの仕事、地面に美しい文字でZDの文字をしたためると、クレイを残してその場を去る。

車に戻ると、かわいらしいピンクの花飾りのついた包装紙にくるまれた、三枚のクッキーがあった。

「クレイ。これは食べてもいいのかしら?」

待ちきれない様子で包みを開きながら、戻ってきたクレイを見つめる。

「はい。カレン様からの贈り物ですよ。」

三枚のクッキーを食べ終わった、リサの瞼はやがて落ち車は加速する。


リサ‐ヴァルトリアは世界の闇の最初の犠牲者。

彼女が殺人を犯す限り、彼は姿を表すことも、見せられることもないだろう。

彼の闇を知る者はこの世にただひとり。

その彼女も、世界の闇の中心を行く。

読んでいただきありがとうございました!

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