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桜色の盾  作者: 白兎 龍
 プロローグ
1/59

プロローグ 狭間より

第三位階下位

 



 ……夢を見ているような。



 ふわふわとして。



 思考が回らない。



 そういった妙な感覚……。




 さっきまで周囲にはたくさんの色があったのに、それらは徐々に薄まり消えてしまった……。



 何もない空間に漂う俺の色は、白に僅かに赤が混ざった淡い色。


 この色を何と言っただろうか……。



 ……まぁ、どのみち——



 ——消えてしまう色だ。





 長い時間が経ったのか、ほんの一瞬、まばたきの間だったのかは分からないが、遥か遠くに黄金色の輝きが見えた。



 それはまるで、太陽の様に……鮮烈な……。



 何をするでもなく。ただ、じっと、その輝きを見ていた……いや、魅せられていたのか。



 漂うだけの俺とは違って、行くべき場所があるのだろうか?


 黄金は何処に向かっているのだろう?


 遠くにあった太陽は現れた時と同じように、遠ざかって行く。



 届かぬ物と知っていても、つい……手を伸ばしてしまった。


 その瞬間。



 光が此方に気付いた(・・・・)ような気がした。



 ——それらは一瞬の事だった。



 気が付いた時には太陽の輝きが目の前にあった。



 その光には確かに強烈な——


 ——太陽の如き強大な意思を感じた。



 ——ほう? これは良いな、実に都合が良い、悪いが利用させてもらうぞ。



 意思(こえ)が聞こえた、暖かくて優しい意思(こえ)

 それでも光は巨大で、意識が塗りつぶされていく。



 ——お前に()をくれてやる。



 全てが黄金に呑み込まれる——



 

 お前に次をくれてやる。

 なに、したいようにすれ……ん?


 ……むぅ……まぁ良いか、特に状況が切迫している訳でもなし、その上薄いとは言え赤系統、多少適当でも問題ない……はずだ。


 うむ、問題ないな、適当に突っ込んでおけば後は自分でどうにかするだろう。

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